第八十四話「古い屋敷はゴミ屋敷」
土の国。
その左渓谷にて、この国とは、あまりにて使わない屋敷があった。
にて使わない屋敷は、他にもある、右渓谷の太守閣とか。
しかしそこは、普通の屋敷とは違う。
土の国の住民からは、人気のない、恐ろしさ、古屋敷。
などなど、あまりよくはない噂が数々目撃されている。
それはなぜか、理由は。この屋敷が空き家であり、誰も住んでいないまま、放置されているからである。
元々はある高名な人物が住んでいたようだが。
もう何年も前、他の国へと引っ越したそうだと。
それから、この家は空き家。
しかし、最近この家で、何者かの目撃情報が流れているのである。
それが、闇神の部下、。この国で暗躍を試みる者の本拠地。
そうなれば、調べる、止める。
これしかない。今止めなければ、大変な事になる。
そんな気がするから……。
‐‐‐
深夜3時時。
当たりは薄暗く、藍色に染まっている。
左渓谷ある、古い屋敷。そこに、3人の男が近づいてくる音が聞こえた。
「……ここが、目的地の場所、か」
3人の男。
一人は変わった仮面をつけた、おっ……渋い男性。
二人は青年、そしてまだ若く子供っぽさが残る美青年。
こんな変な時間に、3人はこの屋敷へと訪れていた。
「思ったより古い屋敷だな」
「もう、何十年も前から空き家。古い新しいの問題じゃないですよ」
俺はロベルト。
妹を探すため他国を旅して、様々なことに巻き込まれる。
不運な男だ。
今日はある屋敷に来ており、現在は調査中。
ここに、闇神の部下がいると考え、ここへと、3人できた。
闇神のことだが、得体のしれない悪い神と思ってくれればいい。
「ここにいるのか。奴が」
今返事したのは、アラン、という名の若い冒険者。
年齢は、聞いて驚いた……十五歳らしい。
天才少年かよ。
十五歳で冒険者か。命がけの仕事を、この年でこなすのか。
とてもじゃねぇが、俺には無理だ。
感覚が違うのだろう。
「あぁ、ここだ」
「喋ってる暇はない。早い所済ませるか……と、入口はー」
見た所、入口は……あそこの扉かな、古くてちょっと崩壊してるけど。
「あの扉、あれだと」
「……あれか。随分と古いな……行くぞ」
俺達は扉に向かって歩き出す。
「開かねぇ」
扉まで来たが、色々と壊れてて、触っても開けられない。
小突いたり、押したりしてみるが、全く開かない。
「壊すか」
「えっ」
この発想になるのは、相当な労力、精神力が必要である。
「おらっ!」
ローバンさんは、足で扉を蹴る。その衝撃で、扉が破壊され。
屋敷の中へと吹き飛び、埃を立てた。
ローバンさんは、手を払い、屋敷の中を見ている。
「あんた……なにもんなんだ」
「ん?」
一部始終にアランが驚き質問する、無理もない。
「俺は何者でもねぇよ」
「答えになっていない」
「それがいいんだ、よ」
ローバンさんは扉の淵の瓦礫などを手で押しのけ、足を屋敷の中へと、踏み出していく。
ローバンさん、行くの早いな。
「おっさんめ……」
「ゔ」
アランの言葉にローバンさんが、少しだけ唸る。
結構聞いたようだ、グラスさんと同じように。
(おっさん……年。まぁ、俺は40行ってるからな……当然だが。はっきりこう言われると、ちょっとな……はは)
心中で思いながら、屋敷の中へと入っていく。
俺も行こう。
「だそうだ。行くぞ、アラン」
「……あぁ」
俺達も後に続いて屋敷の中へと入っていく。
中は……まぁ知ってのとおりだが、ゴミ、埃、破損物だらけの屋敷。
もう何年も掃除もされていない屋敷だ。
当然の結果だろう。
入口は広い空間、床に、壁、天井とゴミだらけな家。
「本当に、多い」
俺は、地面に落ちている木くずやゴミを避けながら、前へと進む。
(アランに、ローバンさんは大丈夫だろうか)
「おーい………って」
二人は既に前へ進んでいる、別々の方向に分かれて。
送れないように、しないと……。
「ロベルト、アラン。なにか見つけたか」
「なにも」
「一面、ゴミだらけですよ」
本当にゴミだらけ、移動するだけでも辛い。
掃除って、大事なんだな。
「こりゃ大変だ。……掃除チーム結成するか」
掃除チームて。
「結成したとしても。このゴミ片付けるのに何時間……いや、何日かかると?」
「冗談だ……その気になるな」
そう言って、壁に貼った紙を見たり、剥がしたりしている。
一方アランはというと、一人知れず先へと進んでいた。
行動が早いやつだ。
って、見ない間にあんなとこまで……。
「おい! あまり、急ぐなアラン」
「二人が遅いだけだ」
俺はそう言うが、返される。
「アイツは……ったく」
「おい、お前ら!」
その時、アランとは逆の方向からローバンさんの声が聞こえた。
「どうしました」
「こっちに、いかにも怪しい扉がある」
「「なんだって?」」
俺とアランは同時に反応した。
如何にも怪しい扉、ふむ。
俺はローバンさんの方向を見る、怪しい扉……あった。
ローバンさんが手で、ココ、と指してくれている。
「確かに。怪しい」
「入ってみるぞ、来い、ロベルト」
「えぇ」
この扉、一つだけ扉の装飾が違う。
なんだか、銀色……鉄か?
いや、でも。この国で鉄の扉は……あるか、普通に。
まぁ、いいか。
「開けるぞ……おっ重いな」
そう言いながらも、徐々に扉を開けていく。
しかしここで異変を感じる。
扉の中から、なんだか背筋が凍るような雰囲気を感じる。
中から、中から感じるんだ、氷のような気配を、これは……。
「なんか、寒いな……」
扉が開かれ……中には―――
(いや凍ってんじゃねぇーか!)
一面全てがカチカチに凍った、異質な部屋が広がっていた。
‐‐‐
「おぉ、凍ってやがる……」
中は一面カチコチ。
全てが凍っていて寒い、氷だらけ。
「ここだけ氷の国みたいだな」
「一体何が……?」
普通、こんな部屋にはならないだろう。
ならば、誰かがやったと考えるしか……ありえないな、うん。
それにしてもだ。
「カッチコッチ」
「ここまで凍らせれるとは、魔法すげぇな」
「これも、闇神の幹部か」
「いえ。あ、いや、今のところ。闇神の幹部の中で、氷を使うものはいないはず」
「そうか……そうかー」
俺とローバンさんは、部屋中の探索を開始する。
「イスまで凍ってやがる」
「壁、あ、小道具も」
「本当に全て凍ってるな……中もか」
ローバンさんが開けている、箱の中ですら、氷漬けになっている。
「お、ここなんかありそうだな、調べてみる」
「えぇ、お願いします」
さて、こっちも調べないと。
「うーん……」
俺は氷を現在調べている途中だ。魔力は得られることを探す。
(つっても、この氷は。間違いなく魔法で間違いない。それも使用者は人)
モンスターではない、魔力の高い人類が使ったもの。
そしてこの氷からして、十年前……いや違うな。
つい最近、の可能性が高い。
にしても、ここは異質だ。
空気が寒い、凍ってるからか。
いや、それだけじゃない、氷の部屋。だけではない。
もだと、なにか……ある。
凍ってる部屋ってだけで、異質な部屋として満たしていけど。
しかし、俺はそれだけではない! そう思っている。
この部屋には、まだなにか、なにかすごいものがある。
俺はそう信じてるし、あってほしい。
ここまで異質な部屋、そうない。
「?」
その時、俺の足が、なにかを踏んだ。
(なんだ?)
俺はしゃがみ込み、足元を見る。するとそこには、変な形の石?
いや、違う。これは……なんだ?
よく見てたら、色がついてある。それに、何か書いてあるのを発見。
しかし、読みにくい。
頑張って、俺は解読する。
(えーと、うーん……エ?)
エ……これしか読めない……んまて。なんか写真付いてるぞ?
後ろに写真がついてあることを発見、少し汚れていて見えにくい。
だか……ちょっとは把握できた。
ここに写ってるのは……どこかの街と。女の子か?
可愛い子だ、手に持ってる、茶色い形の……道具。
なんだ、これは……これはわかんねぇ。
俺は先程拾った、物の不明なものを、そこのイスに置く。
(手元には氷の欠片、そしてあの変な形のやつと、写真。なにか、関係があるのだろうか)
(女の子はなにを持ってるんだ)
と、考えていたその時、いきなり扉が開かれた。
「? なんだ、この部屋。やけに寒いな」
そう言って、この部屋にアランがやってきた。
向こう側の探索が終わったか。
「おぉアラン。見てみろよほら」
俺はアランに、凍りついた部屋を見せるように。
手を大きく広げる。
「氷か。これは?」
「さぁ。詳しくは分からないけど、誰かの魔法による可能性が高い。それも、最近によるもので」
「……そうか」
アランが腕を組み考える。
「それは?」
手元に持っている、氷の欠片を指さされた。
「あぁ、これはさっき部屋で取れた、ただの氷の欠片だ」
「……見せてくれ」
「え? あぁ、いいけど」
アランに氷の欠片渡す。
アランは氷の欠片をじっくりと、観察している。
ただの欠片に興味を持つのか。
「ふむ……なるほど。よくやったロベルト」
「は?」
いきなり俺を少し褒めた後、アランは腰にある、変なカプセル状の物を取り出す。
そして、そこに、氷の欠片を収納した。
(なんだアレ? 収納ケースか?)
「なんだそれ」
「これか」
「あぁ」
「フン。冒険者にとって、これは重要な道具だ。採取、魔力。珍しいものを取り入れる道具だ」
「ふーん……」
そんな物があるのか、アイテム袋と同じだな、あ。
「鉱石とか、そういうのもだろ」
「それは別だ」
「あれ」
違ったか。
紛らわしい、まぁ……考えてみれば、あんなカプセルに鉱石なんか。
入れられるわけないか。
「おい、喋ってねぇで、とっとと調べろ」
と、怒声が飛んできた。あーそうだった。
俺達は、調査を再会する……調査っても、潜入だけど。
というか、ニヴェリーさんが送ったって言う潜入員。
どこに行ったのだろう?
「はぁ……。そうだ、他に何か見つかったか」
「あーそうだな……。あ! これならあったけど……」
俺はイスの近くに行き、さっきの物と写真を持ち、アランが見えるよ見せる。
「どれど……」
(!!!)
俺はその時、心のなかで感じた。
コイツ気配が変わったと。
アランの、目つきが変わって、俺の手元の物に夢中になった。
そして、俺は吹き飛ばされた。
「えぇぇぇ!?」
アランが高速みたいな速さで地面に蹴り上げ、こちらに移動。
集中は、俺の手元。
アランの体が俺に当たり、俺は吹き飛ばされた。
その方向はローバンさん。
「ろ、あっ、バーンさん!」
「ん、なんだ……!?」
ローバンさんが、吹っ飛んでくるロベルトに気づいたが、遅い。
そのままドミノ崩しのように、二人して、地面に転がった。
(なんなんだよ………ん?)
ローバンは寝転んでる体勢、その時に何か、光るものを見つけた。
(……調べるか)
一方ロベルトは。
(くそっ……アラン、アイツ……!)
俺は起き上がり、あアランを見る、さっきのを見てやがる。
「おい、アラン、おま」
「ふ……ふふっ。ハッハッハ……」
「……あ?」
なんか、笑ってる?
「おーい、どうした」
「フフフ、間違いない……」
「?」
「ロベルト、ふはは。まさか。こんな所で手に入れるなんてな……」
「はぁ? なに言って……」
アランがなにを言ってるか分からない、でも様子がおかしい。
この物と、写真を見てから。
「アラン?」
「ハッハッハ、ハハハハハハハハハ!!!」
い、いきなり笑い出した……本当にどうしたんだ……。
「俺は! 手に入れたぞ! これをー!」
「なにを」
「! これだ!」
そう言って、俺にさっきの物を顔に向けて出してきた。
いや、俺もみたんだけど……分からなかったから。
「これ?」
「そうだ、有名だろ?」
「いや、知らん」
「は?」
「え?」
一瞬にして重苦しい空気に包まれる。
「知らないのか?」
「いや、知らない」
「………」
「……え、なんか、触れた?」
もしかして、これ本当に有名なやつだった、世界中で?
あれ、もしかして、俺、世間知らず?
アランは、少し黙った後、俺に丁寧に説明してくれた。
(意外と優しい)
このものについてだが、水の国のものらしい。
そして、この写真。
これは水の国に住む、音楽で有名な女の子、エルという名の少々。
となると、手に持っていたのは楽器ということか。
それよりも、エルという子、まさか有名だったとは。
全く知らなかった。
俺は音楽なんて無縁だからな。
あとこのエルという少女だけど、この写真は昔のものらしい。アランが言うんだからそうなのだろう。つまり幼少期時代の写真というわけだ、
説明だが、丁寧かつ、めちゃくちゃ詳しく説明してくれた。
知識がついたな、うん。
「分かったか?」
「あぁ、頭に入ったよ」
「良かった」
アランの機嫌が直ったようだ、それに仲良くなれたかも。
と、それとアランは、なんというか。
自分の趣味に没頭できる、いい人だと言うことが分かった……いい人だ。
バカにしてるわけじゃないさ、知識量も多くてすごい。
俺には真似できない、うんうん。
一人で納得する。
と、その時、どこからか、大きな音が鳴り響いた。
方向は、ローバンさん、まさか。
「ばー」
「開いたぞ」
と、ローバンさんは無事、代わりに、なんか壁が空いてた。
と言うより、下へと続く道が現れた。
隠し通路か……。
「新たな道、ですか」
「あぁ、ついに発見したぞ、地下への道がな!」
「「!」」
地下。
つまり、敵の本拠地。
この先に、闇神の幹部、ネルブレムとその部下がいる。
(セイランも……きっと)
想いを胸に込め、先に進む。
「行くぞ」
「わかった」
「あぁ」
よし、行くぞ。ここからが、本番だ!
‐‐‐
古い屋敷の地下にある、暗くて薄暗い牢屋。
その牢屋の一つ。
そこは、看守が誰がに眠らされたかのように倒れており。
肝心の牢屋は壊れ、扉が開けられていた。
ただ、その牢屋からは、氷のエネルギーを感じた。
そして、ある一人の人間の魔力も、微かに感じた。




