表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空中要塞グレイシアス   作者: ホワイトボックス
第4章「盗賊団編」
63/93

第五十九話「拠点侵入:地下」

 ローバン視点


 現在俺は、草木の中に盗賊団を隠し潜伏中。

 拠点の周りで言うと、裏口付近の草木に位置する。

 俺は、ここから指揮を取っている。

 隠れているのは、作戦の一部だからである。


 ロベルト含める8班、7班が今、拠点へと向かい潜入中。

 ここからでは、7班しか見えない。

 8班は大丈夫だろうか。


 この班は、とても慎重に組み分けられている。

 一つでも欠ければ、一気に崩壊。

 どれも大事な役付けである。


 たがらこそ心配だ。


 8班が見える場所は、1班、2班のみである。

 今の状況的に動けない。

 動けば、見張りの兵に勘付かれるであろう。

 なので俺達はとある方法を考えた。



 それは……

 『横一列に並び、次々と合図を送っていくことだ』

 


 原始的、すごく面倒くさい作業ではあるが……。

 これは致し方ない。


 俺達は根っからの盗賊。

 人があまり通らない森を拠点とし、そこを領地とする。

 資源は現地調達、それか強奪だ。


 もちろん、あまり良い品は望めない。

 水の国のような最新の技術なども、勿論ない。

 だからこそ、この方法。


 時間は掛かるが、伝えられる。



 「お頭、7班の屋根から潜入、成功いたしましたぜ」

 「おぉっ、そうか」


 7班が成功したようだ。7班は屋根、8班は隠し扉と。

 2つの道に分けている。

 2つの方向から行けば別々に行動できる。


 潜入において、一つに固まるのは危険な行為だ。

 10人だぞ? 

 すぐに見つかるだろう。


 だからこそ分けた。


 「8班の様子はどうだ?」

 「まだ……潜入はしてない模様、見張りの兵に苦戦中のようです」


 苦戦中か……。


 「分かった、全班に伝言、各自の状況を伝えろ」

 「了解」


 盗賊は、ゆっくりたが、的確にバレないよう向かっていった。

 木々の上を移動か。

 なかなかに器用なやつだ。


 8班の苦戦………。

 やはり、ロベルトが足手まとい………。


 いや、違うな。

 そのばの影響か、俺はロベルトと一度勝負して相打ちとなった。

 あいつの強さは分かってる。

 それに魔法さえも使える。


 足手まといには………ならんだろうな。


 だとすると………兵士の見張りが厄介ということか。

 それは困難だ。

 しかし………手を出せる手段もない。


 (今はただ、アイツらを信じるだけだ 

 星を眺めながらな)



‐‐‐



 8班は隠し扉を進み、現在拠点内地下を移動中であった。

 地下は暗く、スピンスの光魔法を使い辺りを照らす。

 これをしないと、前え進めないのだ。


 しかし光魔法は手元で維持しているため。

 常時魔力を消費し続ける。

 早い所、松明に火をともしたい所。


 「ねぇな」

 「どこあんだよお〜」


 しかし、そう簡単に松明は見つからない。

 ルクブットさん達は詳しいはずだが………これほど見つからないとは。

 

 「辺りを探しても見つからない、一体どこ行きやがった?」

 「見落とし……とか、ないですよね?」

 

 一応見逃してる可能性がある。

 そういうの人は毎日起きるからな。


 「俺に限ってそんなこと……何だこれは?」


 スピンスが何か見つけたようだ。


 「スピンス、何かあったんですか?」

 「物だ、袋に包まれた……なんだ?」


 スピンスが皆にそれを見せる。

 持っていたものは、袋に包まれた物。

 袋なんだが……何処と無くお菓子っぽい。


 (何だこれ?)


 俺が疑問に浸っていると、ヴァスが大きく反応した。


 「おお! それ、黄土クッキーじゃん! いただくぜ」


 黄土クッキー?

 何だそれは?


 「黄土クッキーか、懐かしいな」

 「なんです? それは」


 ルクブットさん、知ってるのか。

 黄土って、土のことだろ? 

 あまり、聞いたことのない物だ。

 

 「あぁ、黄土クッキーって言ってな、土を思い浮かべるが、そうじゃねぇ。

 実際は他の原料を使っている、作製の最中に黄土に似たことから、

 こう呼ばれているだけだ」


 長々と詳しく説明してもらった。

 なるほどそんなクッキーが、この世にあったとは。

 なかなかファンタジーだ。

 

 でも聞いたことが無いんだよな。


 ヴァスを見る。

 すると、もう先程の黄土クッキーを食べ始めていた。

 それもむしゃむしゃ、美味しそうに。


 それを見兼ねたスペンスがヴァスに怒鳴りつける。


 「ヴァス! 俺達は任務中だ、そんな物放おって、先行くぞ!」

 「わーってる、まぁ待てよ」


 スペンスの怒鳴りを無視して、食べ続けるヴァス。

 と言うか、今思ったけどクッキー大きいな。

 

 しかしその時後ろから何か気配を感じた。

  

 俺は後ろを振り返る。

 しかし誰もいない、真っ暗で何も見えない。

 目を凝らしても、物品だけ、他は何も見えない。


 (気のせいか……? 今、人の気配を感じて……)

  

 「ん、おい、どうした?」


 ロベルトの不審な挙動に気づき、ルクブットは尋ねる。


 「いえ……なにか、気配が………」

 「気配? 虫か」

 「違います、もっと……人のような」

 「何だと」


 ルクブットも、ロベルトの方向を見回す。

 しかしロベルトの時と同じく、何もいない、何も感じない。

 異常はないようだ。


 「何も見えないが………」

 「ルクブットどうした?」


 そこにヴァスが話しかけてる。


 「ロベルトが気配を感じたらしい、後ろを警戒してるところだ」

 「敵か?」

 「勘違いだろぉ?」


 全員が反応する。

 ロッカさんはいつもよりも、真剣な様子を漂わせる。

 

 ロッカさんがこれならば……先程の気配は………間違いない。

 

 (敵……もしくは、得体の知れない何か)


 「……ここで悩んでるのも仕方ない、先へ進むぞ」


 そう言ってルクブットが進んでいく。

 それをあとから追いかける。


 「正体分からずかよ、それかあれか?

 心霊現象ってやつ?」

 「そんなわけ無いだろ」


 心霊現象の可能性。

 いやいや……ここはファンタジーな世界。

 幽霊なんているわけ………ないよな。

 『ゴースト』とかいるはずないだろ。

 『アンデッド』とかも存在しない。

 『ゾンビ』もな。


 『ピエロ』はいたけど。


 まぁ、気にしていられない。

 先へ進もう、今は任務中だ。


 「松明も見つかんねぇし、どうすんだよ、まず、一階行かないとだろ?」

 「一階は敵兵が多いはず、慎重に行くぞ」


 ルクブットは記憶を頼りに、地下を移動していく。

 地下は普通に広い、迷路みたいに入り組んではいないが。

 物でごっちゃゴチャ。

 部屋で言う『倉庫』だ。


 その分、不良品、盗品、食料などが、沢山しまってあるらしい。

 混ざってるんだろうな、きっと。

 

 全員が、背を向けて歩いていく。

 しかしその後ろに、何者かが迫っていた。

 それは……弓を持っており、的確に……背中を捉える。

 

 その弓の矢は金属。

 一度刺されば、そう簡単に抜けがない。

 少し錆びて入るが、それでも威力はある。


 そんな物をいま、一人の男に向けて打とうとして居るのである。


 そして、それが今放たれる。

 

 鋭い音とともに矢が放たれ、男………『スペンス』めがけ飛んでいく。

 その矢は豪速球。

 止めることはできない。


 否、それは違う。


 矢の接近に誰よりも気づいた男はスペンスを片手で退け。

 腰に装備している硬い金属の棒を掴み、迫る矢に向け打ち込む。

 それは力強い一撃。

 矢はそこら辺の床へと転がった。


 一連の行動を起こしたのは、白髪の男である『ロッカ』


 素早く、スペンスを矢から守ったのである。


 「ッ……なんだ!?」

 「あぁ?」

 

 急な行動に驚きを隠せないスペンス。

 今起こったことを正常に理解しようとする。


 「ロベルト、火を飛ばせ」

 「え? あ、はい」


 ロッカに指示され、ロベルトは奥の方向に炎魔法で火球を飛ばす。

 床に直撃するかと思った。

 しかしそれは違った。


 ロベルトの飛ばした火球は、ある物体へと直撃。

 その物体は鎧を着た人。

 『炎の国の兵士』であった。



 「ギャァァァァァァァァァァ!」


 火球が直撃した兵士は無様にも、大きな叫び声をあげる。


 「うおっ、なんだコイツ!」

 「兵士か……?」

 「こいつは………」


 こいつは、見た目的にも、炎の国の兵士。

 それが、今こうしてそこにいる。

 と言うか、普通に炎効くのか……拍子抜けだな。


 「………なるほど、ロベルトの言っていた気配……こいつのことだったか」


 あ、そうか。

 こいつがさっきの気配だったか。

 なんだ、幽霊ではなかったか。


 うんうんと納得しながら、心中で頷いていると。

 兵士を燃やす炎が消火され、兵士が転がりを辞める。

 うずくまっている。


 兵士は動かない。

 もしかして……死んだ? 


 ピクッ


 あ、普通に動いた。 

 今からだが、ちょっとピクってした。

 兵士は少しづつ体制を戻していった。


 「ううっ……くそったれめ………」


 兵士はそんなこと言っている。

 と言うか、なんでここに。


 「お前ら……よくも」

 「なんでコイツこんなとこにいんだよ」

 「さぁな、ファンじゃないか?」

 「バカ言ってんじゃねぇ!」


 もしくはストーカーの可能性も……。

 それはないか、弓なんて向けやしない。

 と言うか、コイツなんだ。


 「アンタはここでなにしてるんだ?」


 俺はそう聞いてみた。

 兵士は答える。


 「ここで作業してるところぉ、いきなり大きな音がしてみたら、

 お前らがいたんだよ! しかも正体はあの盗賊ども。  

 拠点を破壊しにきたやつだと思い攻撃したまでさ!」


 ずいぶんとペチャクチャ喋るな。

 ここの作業? 倉庫の整理でもしてるのだろうか。

 あと、この拠点は元々、カサドラ盗賊団のものだけど。

 

 「マヌケなやつだな、面白れぇ!」

 「なんだと!」

 「ここは俺達の拠点だ、早々に立ち去ってもらいたい」

 「くそっ」


 各各それぞれ兵士に言っていく。

 しかし兵士はずっとこのまま。

 こんな奴が他にいるのか。


 「………調子に乗れるのも今のうちだ」


 すると、兵士が突然脅し文句を言ってきた。


 「なんでだ?」

 「俺はこの間に、各兵士へと伝わる、伝言を゙放った! 

 今にお前らは兵士たちの餌食となるだろう! ハハハハハ!」

  

 凄い長く喋り散らかすなぁ。 

 おまけに小物臭が凄い。  

 それよりも、兵士たちに伝言のほうが少しマズイか。


 「……そうかよ」


 ヴァスが一歩前に出る。


 「な、なんだよ、怖くないのか!」

 「無いね、雑魚兵くらい、何とかなるさ、なんたって。

 俺は高名な盗賊だからよ」


 な、何だって。

 

 ヴァスはかっこよく兵士に言った、漢の強さが溢れ出ている。

 盗賊は誇れることなのか?

 まぁ、置いておこう。


 「……だとしても、お前らみたいなカス野郎、いつかは死ぬさ、精々兵士が来るまでの時間崇めよ! ハハハハッ!」


 それに対して、ヴァスは薄く笑う、そしてロベルトの所に戻って来る。

 

 「ロベルト」

 「なんですか?」

 「………ファイアボール、一発よろしく!」

 「了解しました」


 俺は手のひら炎をためて行く、それもいつもよりも多く。

 それが球体へと変わる。


 「ファイアボール」


 言葉にして放つと、いつもよりも剛速球の火球が飛んでいく。

 そして……。


 再度、兵士を燃え上がらせた。



 「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


 兵士はまたも、情けない叫び声をあげ、床に転がる。

 なんどもジタバタしている。

 あと、焼けている音がして、グロい。


 ここで俺の善心が動いてしまった。


 兵士に特大の水魔法をかけ、炎を消火してあげた。 

 それに対してヴァスは不満げな模様。


 「おいおい、面白いとこだったのによぉ」

 「人殺しには、なりたくないので」


 ここで人を殺したら………確実に旅に支障が出る。

 そもそも、人を殺したらやつなんか、国に入れやしない。

 入れる国は『光の国』のみ。


 そこで俺は死刑判決を受けるだろう。

 最悪のエンドだ………絶対にだめだ。


 兵士がうずくまっている、火傷はしただろうな。


 「……その兵士はほおっておけ、先へ進むぞ」


 ルクブットさんが催促する。

 声からして、凄くつまらない、いや、呆れているようだ。

 そうだな……。


 こんな兵士に関わっている場合ではない。

 さっさと進もう。


 「一階は……どっちだ………」

 「方向音痴か? 地図見せろよ」

 「ふむ……」

 「あぁ~つまんねぇ!」


 それぞれ先へと進んでいく。

 俺も進もう。


 しかしその時、またもや鋭い矢が剛速で飛んてくる。  

 俺はいち早く対応。

 

 (なんだ……さっきの兵士か? いや、それだとしたら、早すぎる)


 「へっへへ、来てくれたか」


 先程の兵士が喜んでいる………。

 理由は………あれか、くそっ、兵士の増援というわけか。


 「敵襲!」

 「「「!」」」

 「……」


 俺の声に驚く3人。

 ロッカさんは様子的に気づいていたのだろう……流石だ。

 俺は背中の剣を抜く。


 相手は兵士の増援……しかし、暗くてよく見えない。

 どの程度の数がいるのか。

 それも不明……。


 そしてこの場所……地下室。

 場所的にも、激しい戦闘は不可能。

 物を壊さない限りは……。


 「敵、本当だったのかよ」

 「信じてなかったのか」

 「当たり前だろぉ?」


 ヴァスに限っては、信じてなかったらしい。

 まぁ……あれは……嘘にも見えるか。


 「戦闘を始める……ここは狭い、…物が多い、慎重に行け。

 スペンス、状況に応じて光魔法を駆使しろ」

 「わかってるさ」


 ルクブット、スペンスが武器を抜き、構える。

 ヴァスも自慢の小型ボウガンを片手に構える。

 ロッカさんは大剣、頼りになる。


 「戦闘開始だ、散れ!」


 ルクブットの声とともに、全員がそれぞれ散らばる。



‐‐‐



 「敵は殺すな、気絶、拘束のいずれかに絞れ」


 殺さないようにか……。

 ここは土魔法を多用して、敵兵と戦うとしよう。

 あとは……スペンスの睡眠魔法。

 俺の電気ショック。


 うん、方法は沢山ある。


 ロベルトは倉庫のような、物品の山々を移動し、奥へ進む。

 その間、周りを警戒する。

 どこから兵士が出てくるか分からない。


 (こういうの……なかなか怖いな)


 そう思ってると、後ろから声がした、人間の叫び声。

  

 後ろを振り向くと、剣を俺に構え振り落とそうとしている、

 兵士が、そこにいた。


 俺は兵士の一振りを避け、カウンターを食らわせる。

 よろけたところを、兜の隙間に土魔法を、ぶち込む。


 その直撃で、兵士は地面へと倒れた。


 (よし……一人目……成功だ)


 兵士は……拘束しておこう。

 土魔法で手足を固めて……よし、これで大丈夫だろう。

 

 先へ進もう……。


 あたりは真っ暗。

 光魔法で少しだけ照らしても、暗いのは暗い。

 先は見えない。

 恐怖が上がってくる、怖い。


 しかし、こんなところで待ってはいられない。


 「!」


 今少し遠くで、結構大きな音がした。

 音的に何か崩れる音、何が起きているんだ?

 激しいな……。


 進んでいると、目の前に兵士、鉢合わせてしまった。


 俺は剣を構える。

 兵士もまた、同時に斧を構える。

 これぞ………一騎打ち。


 (さぁ……こい、隙をついて気絶させてやる)


 いつでも土魔法は飛ばせる。

 圧縮されたストーンを脳天に入れてやる。


 先に動いたのは兵士。

 大きく斧を振り上げ、こちらへと突進してくる。

 ここは土魔法で


 そうしようとした時。

 なんと横から、変な物体が飛んできて、兵士に直撃。

 それも頭。


 コツーンと言う音共に、兵士が崩れ落ちた。


 「え、なんだ?」


 何か飛んできたし、いきなり。

 何だ今の……? 

 形的に矢でもない……だとすると。


 「ハハハッ! 見たか兵士の野郎!」


 横で高笑いを上げる男。

 それは……ヴァスだった。


 「俺の究極技、ボーンクラッシャー。

 骨をぶっ飛ばして、相手の骨を折る、ん~、いい技だぜ〜。

 素晴らしい快感だ!」


 先程の飛んできた物体………あれは骨だったのか。

 どうりで形が変だと思った。

 

 『ボーンクラッシャー』

 なるほど………イイ響きだ。


 「ヴァス、こちらは大丈夫です」

 「ん? お、ロベルトか、それは……良かったぜ」


 気づいてなかったのかよ。


 「あ、それと、後ろに兵士いますよ」

 「え!? あ、まじかぁ!」


 ヴァスは後ろの兵士に気づき、腰の探検で応戦する。

 なんだか戦闘が楽しそうだ。

 陽気な野郎だな。


 (まぁ、そこがいい所か……行くか) 


 俺は進む。



 広い所にでた。


 (結構広いな……光魔法使うか)


 光魔法を大きくし、あたりを照らす。


 するとそこには、あら不思議。

 兵士が四人、そこで座っていた。

 同時に顔が俺の方へ向く。 

 目があった。


 「あっ、まずい」


 その声とともに数秒後、兵士が剣を持ち立ち上がる。

 そして俺の方に構える。


 「盗賊め! 覚悟しろ!」

 

 兵士が距離を詰める。

 4人か……広いが、狭いのは狭い……戦いにくいか。

 俺は考える。

 しかし間もなく、兵士の一人が俺に立ち向かってきた。


 俺はそれを剣でいなし、相手の鎧に当てる。

 衝撃音と共に鎧が砕ける。

 さすがの威力。


 土魔法を兵士の脳天めがけて飛ばす。

 しかしそれは……避けられた。

 ………学習してるのか。


 兵士が四人、四方を囲もうとはしないが数が多い。

 それにこの兵士、実力は下級ていだだろうが、技術が高い。

 それに適応力もある。


 時間をかけ過ぎたら………まずい、ここは魔法を使うか……。


 手に雷を込める、これならば相手を気絶させられる。

 俺の中の魔力も残っている………大丈夫なはずだ。


 構える。


 そして……立つ!


 剣を大きく振り、風圧を飛ばす。

 これでよろけた、仕掛けるならば………今しかない!

 それと同時に、手に貯めた雷魔法を放出。


 ビリっとした感触とともに、電流が兵士へと伝う。

 その威力は悶絶するほど。


 兵士が地面へ崩れ込む。

 体をピクリと一定の枠で動いている。

 

 「上手くいったか」


 ロベルトは一息つくことに。

 警戒はするぞ?


 するとそこへ人が走っめくる気配を感じた。

 ロベルトは向き直る。

 そして、今直面。


 「……ロベルトか」

 「兵士がこんなにも……睡眠魔法をかけるか……」


 正体はルクブットさんとスピンスであった。

 良かったよ味方で。


 「スリープ」


 スピンスは素早く、兵士四人に睡眠魔法かける。

 手から魔力が発せられ、相手を眠りへと落としていく。

 魔力はふわふわしていた。


 「だいぶ片付けたが……まだいそうだ……ロベルト、ロッカにヴァスは見たか?」

  

 なんだ、会っていないのか。

 ロッカさんには会ってないが……ヴァスにはあった。


 「ヴァスには会いましたよ」

 「そうか、様子はどうだった」

 「いつもどうりです、気楽でした『ボーンクラッシャー』を放つほどには」

 「あの技か……だとすると心配はいらないだろう」


 ボーンクラッシャー。

 骨をぶっ飛ばすだけだが、威力は高い。

 それに資材が骨だから、調達もできる、うん、素晴らしい。


 それよりも、ロッカさんは一人行動か。

 一体どこにいるんだろうか……大丈夫だろうか。


 頭の中で思考を巡らせていると、突然スピンスが指を指した。


 「ん、あれは……炎か?」


 指を指した方向を見ると、たしかに炎があった。

 浮いてある……まさか、ゴースト?

 というわけではない、これは……灯されている。

 人工物。


 俺は立ち上がる。 


 あれは……火の玉か?

 警戒するか………危なそうだ。


 「新手の魔法か?」

 「いや、松明だろ」

 「だとすると……あれを灯すのは一体……?」


 あれは……松明に灯されているはず。

 だとすると……それを持っているやつがいるのは必然。

 だからこそ、気になる。


 その炎。

 ちょくちょくと、こちらに近づいていっている。


 「! 来るか……」


 ルクブットが武器を構える。

 それに続き、スピンスも構える。

 鞘に手を加える。

 火の玉………得体はしれんが、近づいてこい。


 そして、炎との距離が3メートルに達した時。

 ついに相手の正体が明らかになった。

 それは……甲冑をつけている。


 色は炎出できた金属。

 兵士よりも豪華な衣装、しかし戦い慣れたような姿。

 間違いない。


 (こいつは……副兵士長本人だ!)


 その男は、松明を持ったまま、腰の鞘から剣を抜く。

 姿はだけでも分かる。

 こいつはやり手である……そこらの兵士とは比べ物にならない。

 とても強い、人間。



 「さぁ、来い」


 その男はそういった。

 なるほど……仕方ない。

 ここで一戦交えさせてもらおう。


 「遅れるな、こいつはまじで強ぇ」

 「怪我をしない程度には」

 「行くぞ……」


 副兵士長VS8班の3人


 ここにて、苦戦を伴う敵との勝負が始まった。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ