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空中要塞グレイシアス   作者: ホワイトボックス
第三章 風の国編 闇に呑まれし大怪鳥
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第四十二話「集落街:ゴルベ」


 紗々羅巍島へ向かう船が到着。


 ついたのは、夜頃。

 船内にいる、客員たちは、朝まで睡眠を取った。

 その後、朝を迎え、遂に紗々羅巍島へ足を踏み入れるのだった。




‐‐‐

 



 「さぁ、ついたよ! 皆!」


 俺達4人は、紗々羅巍島への第一歩を刻んだ。


 紗々羅巍島。

 巨大、面積の広い島。

 辺は、森や崖が多く、高い場所がたくさん。

 それに、上は結構危険地帯。


 俺達を迎える、森。

 その中から、風邪が吹き渡り、流れ動いている。


 (紗々羅巍島、本で読んだが、ここまでだったとは……驚いた)


 4人一行は、森の中へと歩む。

 森の中に、人が暮らす集落がある。

 客はそこへ向かい、商売やら、なんやらを行う。

 そういった、事が多い。


 それ以外は、観光として、ここへきている場合もある。

 例えば、昨日のあの男とかな。



 森に入った。

 

 中は植物、草木、原生生物などで、溢れかえっている。

 まさに、The・自然というわけだ。

 古き良き、田舎の雰囲気がする。

 生物の実家と言えるだろう、ここは。


 「それにしても、見たことないものばかりだ」

 「この島唯一の植物とかも、あるからね、特産品とか」


 なるほど〜。

 確かに……興味深いな。

 この島の植物や生き物は珍しいだろう。

 なんせ、他の場所には居ないのだから。


 このポイントが、観光地として人気となってるのかもしれない。


 「風浬様、あの……ギザギザした、赤い植物……なんですか?」

 「あれかい? あれは『シュチュラク』おっかないよ〜 なんたって生き物を丸呑みするからね」

 

 それって、植物か?

 いや……人食い植物か。


 「ヒェッ……確かに、そうですね」

 「近づいたら、危険だからね、あまり寄らないように」


 あのギザギザした棘。

 刺さったら痛いだろうな……。

 というか、あの植物、口どこだよ。


 「あれは、なにかしら?」

 

 ルティシエが上を指す。

 そこには、紫色の果実が実っていた。


 (……あ、あれ……)


 聖閤堂にあった、果実じゃないか?

 初めてノアに合った時に、おいてあった、変な果実。

 紫色に、中心がピンクに近い色していたから、それか?


 「あれは、『誘惑の栄美』人を惑わせ、食べさせようとする実だよ」

 「人を……惑わせる?」

 「そう、あの実、近くに人がいると、見えないガスを出すんだ。それをずっと吸っていると、不意に、この果実が食べたくなる」

 

 おぉ、まさに誘惑。

 あの時の感覚、あの実のせいだったか。


 「そして、その実につられ、実を口に運ぶと………?」

 「は、…運ぶと?」


 その実を運ぶと?

 どうなるんだ? 気になる。



 「………腹を壊す」

 「………」


 腹を壊す……。

 ふむ、うん……まぁ、そうか。

 もっと、危険な物かと思ったが、まぁ……拍子抜けだな。

 

 いや、腹を壊すのも危険だ。

 しかし、この実を食べたら、誰だって腹壊すか。

 死ぬかの考えが浮かんでくるから。

 まぁ……期待通りってわけか。


 「ちなみに、焼いて食べたら、十日間くらい腹を壊すよ」

 「ためになるなー」


 植物は置いて置こう。

 先程から、先へとまったく進めていない。

 早く、森の奥の集落につきたいんだが。


 今どこらへんだ? 

 集落まで、どのくらいかかるんだ?

 

 「集落まで、どのくらいかかる?」

 「うーん、あと30分くらい…かな?」


 まだまだか。

 今は登山中、急ではないから良い、しかし足には来る。 

 少し疲れた。


 そうだ………。

 空、飛べるのだろうか?

 聞いてみよう、もしかしたら。


 「おい、フィオネ」

 「……ん? なんだい?」

 「空飛べるか?」

 「飛べるよ、風邪得意だし」


 やはり、飛べるようだ。

 そりゃ、風神も浮いてたしな。

 風神が気に入るくらいだから、飛べたりするよな。

 というか。

 現に翼はやして、飛んでたしな。

 

 さて……。


 「翼で飛ぶんだよな?」

 「そうだね〜」

 「よし、フィオネ、俺らを飛んで運ばせれるか?」

 

 飛べたら、便利。

 俺らは飛べない。

 しかし、持てば実質飛んでいる。

 運んでもらえるかも。


 「いきなりだね〜」


 そりゃ。

 今、考えた事だからな。

 

 「で、行けるのか?」

 「まぁ……疲れるけど、少しなら、ね」


 よし、決まった。

 話は早い、早速だけど。

 俺達を運んでもらうぜ。


 「でも、今はダメだよ」


 拒否された。

 今はだめらしい。

 なにか、理由があるのだろうか。

 

 「……何故だ?」

 「……そうだね、ここは森で入り組んでるから危険だからかな?」


 なんで、疑問形なんだよ。

 まぁ、いい。

 仕方ない、歩くしかないか。

 ジョギングと思えばよいだろう、残念残念だ。



 林こえ、岩場を越える。

 気がつけば、今は崖地帯。

 結構、危ないんだが、俺は下を見下ろす。

 凄い高さである。


 百メートルは、あるかもしれない。

 それほど、上に登ってきた。

 風が、下からゴゥゴウ吹いてくる。

 少し……生暖かい。 


 「ここの、岩を越えれば、集落街

 『ゴルベ』につくよ」


 ゴルベ

 

 この先にある集落街。

 少し奇妙な名前をしている。

 部族の名前だろうか。


 とにかく、そこは人で少し賑わっているらしい。

 それになんでも、崖の上に集落を作ってるだとか。

 だとしたら、相当高い。

 凄い高い。


 高所恐怖症の人は間違いなく……。

 ……気絶しちゃうかも?


 おっと、そんなこと言って間に、そろそろつくようだ。



 集落街:ゴルベ


 「やっと、ついたね!」

 「ここが……」

 「ふーん」


 ゴルベに到着。

 木で作られた、独特な門が俺達をお出迎え。

 門には葉っぱなども、ついてある。

 そして、天井にのる、何かの生物の頭蓋骨………。


 「とりあえず、どうするんだ?」

 「一旦、宿を借りに行くよ、船は明日まで来ないからね」

 

 ということで、宿にいくことに。


 ゴルベの町並み。


 全体的に言うと、やっぱり部族間が凄い湧き出てくる。

 インドみたいな、かんじ。

 ちょっと古く、謎の雰囲気を覚える。

 独特な感覚なのだ。

  

 ちなみにそこにも、店などの、一般店は普通にある。

 ここ高いから、大変だろうな。

 荷物の輸送とか。


 ちなみに店の種類。

 ・武器防具屋

 ・道具屋

 ・宿

 ・広場、トイレ

 ・多分ゴミ捨て場

 ・町長の本床


 後編は店じゃないが、大体分かるのはこんなところ。

 ある程度は揃えてある。



‐‐‐

 

 

 現在、宿でならんでいる。


 何列かに別れ、人が宿のカウンターで並んでいる。

 しかし、数は少なめ。

 少ししたら順番が来るだろう。

 その間に、少し会話を挟む。


 「部屋はどうするんだ?」

 「まぁ、一人一部屋だろうね、金かかるけど」

 「賛成よ」

 「あ、私もです」


 金を多く使ってしまう。

 大部屋があるが、流石に、ここはプライバシー。

 あったばかりの人、同じ部屋で寝るのは少し、恥ずかしいだろう。

 ここでは、ベットも少ないだろうし。


 (費用の過出は致し方ない)


 一応、船で一緒に寝ている。

 しかし、船と宿は別である。


 そして、俺達の番。

 フィオネが、4人、一部屋を予約。

 金は、アトリス王国ほどではなかった。

 銀貨だから、安い安い。



‐‐‐



 「さて、早速だけど、次はとある場所に向かうよ」

 

 フィオネは、あたりを確認したあと、皆に話した。

 行動が早い。

 しかし、それはテンポが良いのと同じこと。

 

 「重要、私達の目的であることにとって大事なこと……」

 「………」

 「どこよ、それは」


 「あそこだよ」


 フィオネが、俺達に指を指す。

 その方向は、俺達 というより、その後ろを指していた。


 俺達は後ろを向く。

 そこに、あったもの。


 「ちょ、町長の家?」

 「そう!」


 町長の家?

 いきなり、そんなところに?

 というか、ここ普通に兵士いるぞ?

 普通、入れるのか?


 「……入れるの? そもそも」

 「そりゃあ、私、風浬だし、著名度も人気もあるし、何よりも、神聖な存在だからね」


 風浬という名前を雑に扱ってる気がするが………。

 それよりも、神聖、という点だけで普通行けるのか?

 怪しまれる可能性を考えないのか?


 (俺は、無理そうな気がするが)



 「行けたわ」


 フィオネを先頭にし、4人で町長の家へ向かった。

 案の定前に兵士がいて、警戒されたが、

フィオネが前に出て少し話した瞬間、態度が一変。

 すぐさま、許可が出された。

 

 (案外……単純なのか? それとも……風浬の力か?)


 俺達は兵士に連れられ、町長の家の中へと入る。

 簡単に入れた。



‐‐

 

 「この先、町長様のお部屋です」


 町長がいる扉の前


 そこに、兵士と4人のが立っている。

 今から、中に入る所だ。


 「じゃぁ、入るよ? いい?」

 「どうぞ」


 フィオネが、扉に手をかけ、押し開ける。

 そして、中へと入っていく。


 

 中は少し広い。

 しかし、どこか和風を思い出させるような内装。

 床は畳ではないが、少し似ている。

 周りは、壁に何やら、色々とが飾ってあった。


 そして、部屋中央。


 そこには、少し小さく、年老いた老人が床に座っていた。

 髪は白く、肌は嗄れ、あまり気力がなさそうに見える。


 その老人の横には、猫耳で灰色の髪をした女性が座っている。

 

 そういえば。

 この世界で獣人と本格的に関わるのは初めてだな。

 いい機会だ。

 この世界の獣人について知ってみよう。

 

 この女性は猫だし。

 語尾ににゃーでもつけるのだろうか。


 「やぁ! 町長、ひさしぶり~元気にしていたかい?」


 フィオネが挨拶をする。

 すると、町長が少し、体を揺らし、横の獣人の耳に顔を近づける。

 何やら、耳元で話しているようだ。

 まったく……聞こえん。


 それが終わると、同時に、獣人の女性は喋りだした。


 「御機嫌よう、フィオネ殿、儂はここまで衰えたが、元気にしてますので、安心なされ……と、町長は言っておられます」


 いきなり老人口調で話し始めた。

 と思ったら、違った。


 どうやら、この獣人は老人の言葉を伝えたらしい。

 つまり、伝言。

 だから、さっき顔を近づけて、何か話していたのか。


 というか、語尾に”にゃ”はつけないのか……。


 「自分で喋らない……のですか?」


 セイランがそう尋ねる。

 それは、確かに。

 わざわざ、横の獣人を使う必要があるのか?

 何か、理由でもあるのか?


 すると、獣人が話す。


 「町長は、お年寄り。肉体だけではなく、他部分までもが衰えてしまい、声を出すのも、一苦労のこと」

 

 獣人の女性が説明してくれた。


 なるほど、負担が大きいのか。

 この身なりからして、声が枯れてしまったのだろう。

 なので、代わりとして、補佐してもらっている。

 大体、そういう訳か。


 その後、座る許可が降りた。

 その時、横から黒い服の人が座布団を持ってきてくれた。


 そして、また老人は獣人の女性に顔をあて、小言を挟む。

 そして、獣人の女性は理解して、私達に話しかける。


 「それよりも、此処へ来られたのは、用が合ってのことですね?……と」


 あぁ、用があってきた。

 話したら少し、長くなるが、これは仕方ないだろう。


 「そうそう、用があるんだよ」


 フィオネは少し、前のめりになったあと、老人に言う。


 「簡単に言うと……大怪鳥に用があるのだよ」


 それを聞くと、老人はどこか納得したか、体制を崩す。

 そして、また獣人の女性に近づき、小言を話す。


 (あれ、毎回やるの、面倒いだろ?)


 「話は分かりました、珍しい用事で、少々驚いています。そこの付き添い人の方も何か用があるのでは?」


 俺達に話してきた。

 それと同時に、用事もあると、聞いていた。

 その通り、俺にある。

  

 というか。

 フィオネの用事というより、ほぼ俺の用事なのだが。


 俺は、早速説明した。

 自分の用事、大怪鳥、そして風神のことなど。

 隅々まで、話を明かした。


 獣人の女性も、少しだけピクついていた。

 それも、…風神の所で。

 やはり、風神は他とは違う次元の存在なのだろう。


 「これほど重要とは、それも……あの風神直属の依頼。俄に信じられませんが、嘘をついてるとは見えません、良いでしょう……と」


 獣人の女性は老人から言われたあと、俺達には告げた。

 その後、立ち上がり、後ろの棚の引き出しからとある書物を取り出す。


 そして、俺達四人の前に、その書物を見せるように広げた。


 「……これは?」

 「巻物です、町長がご覧なされとのこと」


 フィオネが、書物をよく見る。

 それについで、横から俺達も確認する。


 書物は古いもの。

 少し、汚れているが、中は見える。

 この書物はかの、大怪鳥について記された書物であった。

 主に生息地、食べ物、生態。

 そして、どのような生き物、風神との関係。


 見れば、見るほど、大怪鳥について、知識が入っていった。



 「話ですと、大怪鳥は闇に呑まれている模様、こちらはすでにご確認済みです……と」

 

 この集落の町長には、すでに大怪鳥の事は入ってるらしい。

 そりゃ、そうだ。

 なんたって、大怪鳥はこの、

紗々羅巍島に棲息するのだから。


 「助かります、一刻も早く、大怪鳥の下へと向かいたいです」


 なるべく早くして、事を進めたい。

 それに風神を待たせるわけにも行かない。

 だが………。


 「この道のりだと、結構時間がかかるし、危ないよね」


 大怪鳥が棲息する地域は。

 この島の頂点。

 その道のりは断崖絶壁、落ちたら死。

 壁とかはあるが、それ以外に障害物などもない。

  

 この情報から、とても困難。

 もし行けたとしても、頂点には変わらない。

 それに加えての大怪鳥。

 極めて危険である。


 すると、老人はまさに、

それを待っていた! と言わんばかりに反応。

 その後は、いつもの繰り返しで、伝える。


 「ご心配なく、近道がありますので、そこを通ればよろしいでしょ……と」


 そうして、獣人の女性はもう一つ書物をだし、広げる。

 それは、一見先程の行き先と同じだが少し違う。


 なんと、違う道が詳しく、書き写してあった。


 俺達4人は、それをよく見る。


 「へぇ~そんな道があったんだ、やっぱり詳しいね」


 回り道に見える。

 しかし、よくみたら近道になっている事が分かった。

 分かりにくいが。


 「この道、夜には強制的に閉まる予定なので、今日は休み、朝早くからお迎えになられるのが最適かと」


 まぁ、ごもっともだ。

 明日……か。

 少し、動いたりない。


 ゲームであれば、外へと出向き、野生のモンスターを、

狩るのが主な暇つぶし方法。

 しかし、ここは現実。

 そんなことなどできない、というか普通はやらない。


 (時間をかければ、ヤレはする)



‐‐‐

 


 「いや~教えてくれて、ありがとう、大体把握できたよ」


 フィオネが、帰り際に一言お礼を言い渡す。

 それに続き、老人もいつものを繰り返し、伝言。


 「いえいえ、風浬殿の頼みならば、それに尽くすのが礼儀……と」

 「またまた〜」


 老人は急かしている。

 ここから見るに、やっぱり風浬という名前は。

 この地帯にとって、凄いものなのだろう、風神ほどではないが。


 「では、お気をつけくださいませ」


 最後に獣人の女性が俺達には伝えた。

 それに答える。


 「色々とありがとうございます」

 「助かったよ、じゃぁまた!」


 そう言って、フィオネは、玄関へと駆け出す。

 それに俺達も続く。

 最後、少しだけ後ろを向いてみた。

 まだ、見送ってくれている。


 その行動を背に、俺は町長の家を後にした。


 

 さて、行動は決まった。

 大怪鳥の居場所、そして道のも把握できたし、結果はオーライだろう。

 あとは、少しだけ準備をしたあと。

 明日に向け、作戦を練るとしよう。

  

 

 

 

 

 


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