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空中要塞グレイシアス   作者: ホワイトボックス
第三章 風の国編 闇に呑まれし大怪鳥
43/93

第四十話「船での旅」


 紗々羅巍島


 この島に行くための船を少し紹介しよう。


 まず、この船はファンタジーな世界らしく木で出来ている。

 木と言っても、一般的な木で使われていない。

 何でも、何百年もかけ育ってきた大樹の大木を使ってるらしい。


 おかけで、強風に耐える頑丈な作りで出来てあるのだ。


 船内


 各客員が入られる、多少の大きさの個室が一、二階と幾つもある。

 部屋の一つずつに、ベッド、タンスが置かれている。

 ついでに机と椅子。


 個室以外にも色々と場所はある。


 食堂


 船の中に食堂という、食事場所がある。

 結構広く、様々な人が集まり、机に座り、食事を取る。

 食べ物は、買ったり、持ってきたり。


 そして、食べ物を作るため、料理人たちの厨房がある。

 (用がなければ、行けない)


 トイレ


 一般的なトイレ。

 ちなみに汲み取り式。

 ここの船は、樽を使ってトイレをする。

 臭い。


 倉庫


 船に積んでいる、荷物や輸送物資などが積まれている。

 大きな物に、小道具、食料や鉱石など、種類は様々。


 小さな店


 いくつかに分かれた様々な種類の店が船内にて開かれている。

 売っているものは、王国製の物だったり、他国のものだったりと。

 種類豊富。



 これだけの設備があれば、多少は暇を潰せる。

 島につくまで、時間はある。

 

 とりあえず紹介できたか……。


 この船内を俺は彼女と二人で探索することに。

 まぁ、暇つぶしになるか。

 

 しかし、バレたりしないか?

 俺は一応、ちょっとした罪人だし…。

 フードを被っているとはいえ……。


 (まぁ……警戒はするか……)



‐‐‐


 

 船内店


 「す、凄い……」


 俺とセイランはまず、最初に店へと行くことにした。


 最初に見て思ったが、何より豊富。


 この船内で、何軒にも並ぶ、いくつもの店。

 珍しい食べ物や、お菓子。

 どこかおかしな小道具。

 子供が好きそうなぬいぐるみ。

 反対に大人用の物品など。

 それぞれに分けられ、店の品として売られていた。


 中に見物用のコーナーもあった。


 「折角の機会だ、何か買っていこう」

 「何がいいかな……」

 「色々とあるからは、あ、…金はあるのか?」

 「大丈夫」


 ならば安心だ。

 いっぱい買えるだろう。

 さて……何を買おうか。


 (食料は持っているから十分として……小道具系か?)


 「お菓子食べたいな〜」

 「昼食前に調達しておくのも、ありかもな」

 「よし……じゃぁ、行こう」


 彼女はお菓子が売られている店へと、そくさく向かっていく。

 お菓子……うん。

 久しぶりに、食べてみるか。


 彼女を追い、俺もお菓子が売られるコーナーへと急いだ。



 お菓子コーナー


 そこには、いろいろなお菓子が、盛りだくさん。

 種類が豊富、そしてどれも美味しそうなモノばかり。

 現実と違う点は、色が何色もある事。


 色的に、植物の実や、野菜でも使ってるのだろうか?


 「えっと、ロベルトはどれ選ぶ?」

 「そうだな……」


 どれを選ぶか……。

 うーん……数が多くて、なかなかに決まらない。

 どれも美味しそうだし。


 「迷う、オススメとかあるか?」


 とりあえず、彼女に聞いてみよう。

 選ぶのに時間が掛かりそうだから。


 「うーん、私は、これかなぁ?」


 そう言って、彼女はお菓子を選び、持ってくる。

 セイランは今回、3つ選んできたようだ。


 一つ。

 見た目的にクッキーだろう。

 丸い、色は前世を思わせる黄色。

 サクサクとして、美味しそうだ。


 2つ

 こちらは、パンケーキだね。

 フカフカで、中にクリームが敷き詰められている。

 それに、厚いから。

 長く、味を堪能できそうだ。


 3つ

 こちらは、茶色のお菓子。

 触り心地は硬い、しかし、本気で掴めば砕けそうな感じだ。

 それに、袋の中とはいえ、どこか甘さを感じる。


 (これ、チョコだろ)



 「どれにする?」

 「とりあえず、俺は、この中から一つ選ぼう、資金的にも昼食的にも……な」

 「結構、細かいんだ」

 「慎重派だろう」


 俺はそういう人間だからな。

 こういう事にも、真剣かつ慎重になってしまう。

 少しは気楽にしたいが……。

 どうにも、こうなる。


 それに。

 今は逃亡犯の身だ。

 実質、隠れながらの旅、いつ見つかるかはわからない。


 (心配のため、彼女には言ってないが……)


 フィオネあたりが、言いそうだな。


 おっと、お菓子を選ぶんだった。


 ふむ……そうだな。

 クッキー。

 パンケーキ。

 チョコ。


 この中だと……そうだな。

 カロリーとか、食べ物的にじゃなくて。

 自分で選ぶとすると……。


 「クッキーだな」

 「サフライトクッキーでいい?」


 サフライトクッキー?

 あぁ、このお菓子の名前か。

 クッキーにも一つ名前があるのか、統一されてる訳ではないのか。


 「よし、私もそれにするね、あとは〜」


 彼女……まだ選ぶのか。


 すでに、一つ果物か何かと、先程のサフライトクッキー。

 あと、チョコっぽいやつ。


 さっき、ちらっと見たけど、どのお菓子も銀貨一枚は使う。

 資金的にも、俺はない。

 あっても、金貨3枚=3万

 今後の為にも、取っておきたい。

 

 

 セイランがお菓子を選び終わり、会計を済ませる。

 最終会計。

 銀貨6枚

 六百円の支出だ。

 まぁ……まだ、大丈夫だな。


 「えっと……次は小道具やさん行こ!」

 「あぁ」


 そうだ、お菓子だけではなかった。

 他にも店があったんだ。

 金は……あるが、うん。


 

 その後は小道具屋に行った。

 その小道具。

 なかなかに物品が豊富で、つい考えてしまった。

 しかし、小道具なので。

 お菓子とは値段が全然違う。


 資金的にも、後にした。

 ちなみに、彼女は布を織るための道具を買ってた。

 手芸が得意なのかな?


 次にぬいぐるみ。

 

 なんとも。

 ここには、可愛らしいぬいぐるみがたくさん並んでいる。

 綺麗なもの、可愛い物だったり。

 見ていて癒やされる。


 「この人形いいな〜」

 

 彼女が選んだのはスライムのぬいぐるみ。

 丸っこくて、キュート、愛くるしいやつ。

 スライム自体、可愛い。


 「色違いが多いな」

 「そう! これは、緑色だけど、他にも色んな種類がいるんだ、青や赤とかね?」


 なるほど。

 ゲームとかでも、色違いのモンスターとかいたな。

 ポ◯モンとか。

 そういうものなのか。

 それに、この世界にも、色違いは存在するらしいし。


 (なかなかに、興味深い)


 顎に手をあて、様子を見る。

 まだ、知ってないことがたくさんある。

 やはり、旅はなかなかに面白い。


 予想外なことも起きる。

 しかし、それも人生、旅の醍醐味。

 その感覚がたまらんのだ。


 そういえば、彼女。

 あって数日、もしくは1時間くらいの男と。

 よくこんな、楽しそうにできてるな。

 普通、警戒するだろうに?



‐‐‐

 


 店で色々と遊んでいるともう、12時に、迫っていた。

 

 ということで。

 一度、部屋に帰宅。

 そこで、フィオネたちと、話し。

 食堂で昼食を取ることにした。



 食堂


 広い。

 各空間に三十個ものの丸い、テーブルが置かれており。

 席に座る、客で埋め尽くされされている。


 1つのテーブルに5人座れるようだ。



 俺達4人はなんとか、空いている席を、捜し出し。

 4人で座る。

 ふぅ……なんとか、なったな。


 「じゃぁ、昼食にするけど、何か食べたい物はあるかい?」


 フィオネが、皆に聞き。

 昼食用のパンフレットを皆に渡す。


 「私は……これにします」

 「おっ、…松茸の煮込み料理だね、美味しいよ〜これ」

 

 松茸の煮込み……か。

 松茸と言ったら、きのこ。

 キノコとか、あんま、食べたことないな。

 それに、この世界は食べれるキノコ多そうだし。

 豊富なんだろな。


 「ロベルトは?」

 「肉料理」

 「好きだね〜」


 やっぱり、肉料理。

 肉は、うまい! 美味しい!

 世界を救う!


 「エルフちゃんは?」

 「なにその呼び方……アタシは……風水ラーメン、食べてみたかったよね」

 「風水は食べてみてね、おすすめだから」


 風水ラーメン。

 風と水の共同料理。

 どちらの環境にあった、ラーメン。

 風の心地よさ、水の滑らかさ。

 これがあい、国にとっての定番料理となっている。

 御当地的なやつだな。


 「私は普通に野菜炒めで、いいかな」

 「ん? 少ないな」

 「少食だからね〜」


 この世界の野菜炒め。

 どんな感じなんだろうか。


 店員を呼び、先程の料理を注文を行った。


 「さて、くるまで、時間があるから、今後の予定を確認するよ」


 フィオネが、多文化自分で書いたであろう紙を取り出し、広げる。

 飯が来るまでの時間は、作戦会議といったとこか。

 

 「このあと、午後2時くらいに、一旦港町に船が定着するよ」

 「リザーブの港町ね」

 「それだね、そこで一旦降りて、街で私の用事を済ませる、これが終わったら、また船に乗り込むよ」


 どうやらリザーブという港町で。

 何やら、フィオネの用事があるらしい。

 風の国関係の何かだろうか……。


 そのあとは、また船に、乗り込む。

 出発まで、2時間だから。

 暇だな。


 「長いですね……」

 「だね〜、まぁ、港町は面白くて、時間は過ぎていくから、大丈夫だよ」


 (本当は何があるのか……知らないけどね)


 周囲を一応納得させるため。

 その場で考えた嘘を演技するフィオネ。

 これは、慣れっこである。

 

 「その後、船に乗って、念願の紗々羅巍島(ささらぎとう)まで行くよ」

 「予定はそんな感じか」

 「そうだね」


 分かった。

 とりあえず、予定は決まった。


 やはり、つくのは……夜頃になりそうだな。

 結構な長旅だ。

 

 しかし、夜。

 夜ということは、月光浴を堪能できる。

 それは、いい体験になるだろう。

 なんせ、船だからな。


 4人で、雑談を続ける。


 そうしていると、注文された料理が届いた。


 「おまたせしました、松茸の煮込み料理です、どちらの方でしょうか?」

 「あ、私です」


 セイランが手を上げる。


 そして、松茸の煮込み料理が机に置かれた。

 最初に到着したのはセイランでした。

 

 「わぁ〜いい匂い」

 「美味しそうですね……」

 「松茸って美味しいの?」

 「さぁ?」


 白い皿に汁。

 その上に少しの野菜が乗っかり。

 その上に円を書くように、薄く切られた松茸が乗っている。

 食べ心地が良さそうだ。


 「先に、いただきます」

 「はいは〜い」


 セイランは松茸の煮込みを食べ始める。

 表情を見るに、とてもうまそう。


 「……美味そうだぜ」

 「耐えるのよ」


 ルティシエ頑丈な横から、助言する。

 そうだ、感情を抑えるんだ。


 「野菜痛炒め、お持ちしました」 

 「ありがとう〜」

 

 フィオネの野菜炒めが到着した。


 人残やサラダに何か良い香りを漂わせる野菜。

 それを炒めた!

 これも、美味しそうだ。


 つい、歯をギシギシ噛み締めてしまう。

 ルティシエも、少し汗を欠いている。


 ((俺達・私達のはまだかッ!))



 二人と違い。

 肉料理とラーメンを作るのは時間がかかります。

 なので、待ちます。



 2分後

 


 「おまたせしました〜風水ラーメン、豚肉のチャーシューをお持ちしました」


 やっときたか。

 肉料理!

 豚肉チャーシュー!


 2分くらいか?

 長い間、二人の食事シーンを見ていただけだったから。

 やっと食べれる。

 腹を満たせれる。


 俺とルティシエは、合わせて同時に食べる。


 ルティシエがラーメン。

 ロベルトがチャーシュー。


 「お、美味しい……!」

 「うまっ」


 豚肉が美味い、チャーシューも。

 どちらも絡み合って、いい味だしてるぜ……ほんとによぉ。

 それに、腹を好かせてたからな。

 それがキーとなった。

 とても上手い。

 

 4人を見てみると、とても美味そうに食ってるのが分かる。

 それほど美味しいのだ。

 船内の新鮮な食事が、4人の胃に衝撃を与えた。

 味、絶妙な美味しさ!

 それはプロシェフマスターの技術!


 シェフにより、繰り出される、技法。

 絶妙な加減、技術で、客に最高の料理を届ける。

 その料理が。

 4人の胃に衝撃を与えた!



‐‐‐



 「美味しかった〜」


 4人は食事を食べ終え、つくまでの間、自室で休憩を挟んでいた。

 つくまで、あと1時間くらいかかる。

 それまで、何をしようか。


 「フィオネ、何か暇を潰せるもの、あるか?」

 「ないね〜」


 フィオネに聞いてみたが、ないらしい。

 何やら、本を読んでいる。


 あれ? ルティシエがいない。


 「あと、ルティシエはどこだ?」

 「一息ついてくる、ってさ」


 一息つく?

 どこで。

 まぁ、いいや、聞いても無駄だろう。

 薄々感じる。


 セイラン、彼女は何か、メモ帳? みたいなものに何か書いている。

 何かいてるんだ?


 手を振ってみる。

 しかし、反応しない。

 凄い集中しているようだ。


 俺は横に周り、セイランに声をかける事にした。

 

 「おーい」

 「わっ!?」


 横から声を掛けると、驚かれてしまった。

 相当集中してたんだな。

 何を見ていたのか、気になる……。


 「すまん、何かいてるか気になってな」

 「え? あぁ、えっと………日記だよ」

 「日記?」


 日記。

 1日事に、今日あった出来事を書き残すものか。

 昔、書いていた、そういうの。

 見返すのが、面白かった記憶が残っている。


 「そう、私、こういう風に起きた出来事をここに、書き写すの、癖なんだ」

 「あぁ、なるほど」

 「また一つ、書くことが増えたな〜」


 そう言って、またメモ帳のような物に書き出す彼女。

 少し、微笑んでいる。

 好きなんだな。


 さて、皆用があった。

 しかし、俺にはそんなもの、ない。

 暇だ……こういう時は。


 (ベッドの上で、落ち着く)


 ロベルトはベッドの上に移動。

 そして、瞑想の形に入る。

 静かに目を閉じ、集中……無我の境地

 体をピッタリ止める。

 そして、体に眠る、力の源の流れを確認。

 調節する。


 これをしておけば。

 1時間なんて、あっという間さ。

 多分。


 その後、帰ってきたルティシエに困惑されたらしい。



‐‐‐


 

 「さぁ、到着!」


 1時間がたった。

 船がリザーブの港町に定着。

 俺達4人は降りることに成功。

 ここから、2時間、なにするか。


 「よし、じゃぁ、私は用事があるからいないけど、君たち3人はこの港町で遊んでゆくといいよ」

 「遊べんのか?」

 「遊べるよ、ハイ地図」


 フィオネに地図を渡される。

 

 リザーブの全体地図だろう。

 俺は地図を広げ、中を隅々まで、見て回る。

 ふむ……遊び場もあるのか。


 しかし、それは子供用。

 俺達には合ってない。

 

 お、クルッガのふれあい、そして乗ることもできるのか。

 それは、良い。

 なかなか、味わえない経験だ。

 これに行ってみるか。


 ここで一応紹介。 クルッガ

 黄色毛網の大きなトラ。

 全長さんメートル。 

 人を乗らせれるので、移動用としても使える。

 結構、早い。


 「じゃ、よろしく~2時間後ね」


 そう言って、別れを済ませる。


 さて、フィオネが戻るまでの2時間。

 この港町を探索しよう。

 それと、クルッガの触れ合いも。


 「よし、行こう」

 「そうだね」

 「わかったわ」


 俺達3人は、リザーブの港町探索団。

 さぁ、この街には何がいて、何があるのか。

 それは、調べないと分からない!

 

 ‐‐‐


 「へぇ~案外可愛いわね」


 早速、クルッガのところへやってきた。

 やっぱり、触れ合えるときだけ、触れ合っていたい。

 なんたって、初めてだから。


 俺はクルッガの毛網を触り、撫でる。

 触り心地も良い、毛もふかふかしている。

 そして、毛網の内にある、クルッガの肉体。

 そこから、温かさを感じる。


 俺はもう一度撫でる。

 するとクルッガも、気持ち良さそうに

鳴いた。

 見ていて、癒やされる。


 「セイラン、そっちはどうだ?」

  

 俺はセイランの方向を見る。


 セイランが、上から乗られている。

 というより、デカいクルッガに押しつぶされている。

 ………?


 「は?」

 「うぅ……重い……」


 セイランがクルッガに押しつぶされていた。

 今、理解した。

 何が起こった? この状況……。

 それにこの太いクルッガ、一体どこから現れたんだ?

 いつの間に?


 というか、何でそんなことになんの?


 「だ、大丈夫なの? それ……」

 「ちょっと……しんどいです」


 やっぱり、しんどいか。

 さて、どうしますか、このクルッガ。

 見た目的なも、相当な重量がありそうだ。

 たがら、無理に動かすこともできない。


 「押して見るか?」

 「バカなの? 無理よ」


 やはり、力技では無理か。

 うーん。


 「魔法で、飛ばす?」

 「脱走させる気? それと、周りに被害が追うわ」


 ちから、魔法もだめ。

 それなら、どうするんだ?

 どうやって、こんなにデカいクルッガを退かすんだ。

 どける方法は……。

 

 「何か……あ、…」

 「ん? 何か思いついたの?」

 「餌」

 「は?」

 「えさだ、クルッガ用の餌を使って、おびき寄せる」


 さすがのクルッガでも、餌には叶わないだろう。


 「そうね、餌はどこにあるの?」

 「……知らん」


 餌は知らん。

 いったけども、どこにあるのかは、分からん。

 全く……口だけになってしまった。


 「はぁ……全く、係員に聞いてみるわよ」

 「あぁ」


 ルティシエに連れられ、係員の下へとと歩く。

 後ろを振り返ってみる。

 やはり、まだ押しつぶされている。


 (耐えろ、セイラン)



‐‐‐



 「本日はどのようで?」

 

 ロベルトとルティシエは、

クルッガに押し潰されたセイランを助けるため。

 クルッガ専用の餌を探す。

 そして、一番知ってそうな、係員の下へと辿り着いたのである。


 「クルッガ専用の餌、あるかしら?」

 「餌ですか……ありますけど、何故?」


 どうやら餌はあるらしい。

 それと同時に、理由を尋ねられた。


 「あれです」

 

 俺は指で向こう側を指す。

 係員も、指の方向へ向く。

 指の指す、先にはクルッガに押しつぶされている彼女の姿。

 遠くから見ると、面白い光景が目に入った。


 「あぁ、あれですね」

 「知ってるんですか?」

 「あぁ、はい、ここのクルッガの中でも、結構……個性的でして」


 試しに、その情報を聞いた。


 わかった点として。

 普通のクルッガより、食欲が多い。

 あまり、人の命令を効かない、縛られないタイプ。

 よく脱走する。


 まぁ、問題のあるクルッガというわけだな。

 

 「どうにか、彼女を、助けてやれませんか?」

 「はい、お任せを」


 係員がクルッガの方へ向かっていく。

 俺とルティシエも、係員の後ろに続く。


 そして、眼の前までやってきた。

 相変わらず、セイランはしんどそうだ。

 今、助けやる。


 そして、係員は懐から、どこか金色のホイッスルを取り出した。

 そして、それを大きく鳴らした。

 ホイッスルの音が、園内に高鳴り響く。


 そして、次の瞬間。

 今まで、セイランを押し潰していたクルッガが。

 いきなり飛び起きたのである。


 本当に一瞬だった。

 

 「うぉ、すごいな」


 先程のクルッガは係員のホイッスルを見つめる。

 係員が鳴らしながら、下がると、クルッガも連れて来る。

 なるほど、誘導か。


 こんな、やり方もあるのか。

 ホイッスル……うん。


 その後、係員がクルッガをしまい込ませた。


 「助かりました、有難うございます」


 無事セイランの救出に成功した。

 体が、少し汚れている。

 少し、洗ったほうが良いか?


 「いえいえ」


 そう言って、係員は下の場所へと戻っていった。


 「大丈夫か?」

 「ちょっと、汚れちゃった」

 「ここには、風呂とかないから……島までお預けね」


 船には風呂はない。

 なので、入れる風呂は紗々羅巍島の風呂しかない。

 そこまで、我慢。

 少し、汚い所は、頑張って、少しづつ水で濡らすか……。


 その後少し、店を巡った。

 そのたびに、財布からお金が消えていく。

 

‐‐‐

 


 「帰ったよ〜って、なんか汚れてない?」

 

 フィオネが用事を済ませ、帰って来た。

 そして、いち早く、セイランの服に気がついた模様。


 「……トラブルでもあった?」

 「少し……」


 まぁ、トラブルと言ったら、トラブルだな。

 クルッガに押し潰されただけだけど。

 とにかく、まぁ……トラブル。


 「まぁ、大丈夫だろう、それより、早く船に乗ろう」

 「うーん、そうだね」


 船はもう少しで、紗々羅巍島へ出発する。

 なので、急ぐことに。


 「あ、準備はできてるかい?」

 「い、一応」

 「問題ないわ」


 それぞれに確認。

 よし、大丈夫だ。

 全員、準備は済ませてある。

 忘れ物もない。


 さて、そろそろ乗るとしよう。

 ここからは、夜が近くなってくる。

 もう、午後4時。

 夕方目前だからな。


 (ここらが、後半戦、船内で何をするか……)


 それにより、楽しさが変わってくる。


 なるべく、目的も達ししつつ。

 少しの、遊びも欲しいところである。


 最後に、船に乗る前。

 空を見る。


 空中要塞の方向。

 

 待ってろよ、リシア。

 兄である、俺が。

 必ず、お前を助け出して見せる。  

 リシアがいる、空中要塞に凸ってまでな!


 ロベルトは船に乗り込んだ。

 ちゃんと、周りを警戒しつつ。

 


 

 

 

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