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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
古代文明の謎に迫る吸血少女

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大きな屋敷の地下室

 奥の部屋に入ると、紙や本が散乱していた。それを見たガイアさんは、私を床に降ろす。私が自分で調べたいと思うと判断してくれたみたい。

 紙を拾い上げて内容を読んでいく。


「読めるのね」

「一応読めるんですが、文字が掠れていたり、ところどころ破れていたりして、ちゃんとした内容は分からないですね。断片の情報から分かるのは、この場が採掘場だった事とガイアさんが言っていた通り、罪人を働かせる場所だったという事ですね。どうやら罪人達は、鉱山で奴隷になっていたようです。このお酒は、不満を溜め込ませないためのものだったみたいですね。窓がないのは、窓から脱出させないため。鍵も外側からしか掛けられないようになっていたみたいです。足首に逃亡防止用の小型爆弾を着けていたみたいですね。無理矢理外そうとしたり、この中から逃げようとしたら爆発して足が吹っ飛ぶみたいですね。逃亡した人は、連れ戻されて見せしめに吊されたそうです。ここが国の財源となっていた感じですね。最終的に帝国に潰されたようですが」


 どうやら、帝国に飲み込まれる前の国が使っていた場所らしい。帝国に対する怨嗟の文章があったから、これは間違いない。

 割と犯罪者に容赦をしない国だったみたいだけど、犯罪者達の反乱を抑えるという考えはしっかりあったらしい。お酒が飲めるという点で、犯罪者達も追い詰められないという状態になるみたいだ。

 それでも脱走を企てる犯罪者は定期的に現れたらしい。まぁ、先輩が指導してくれなかったり、見せしめがあった後に入ったような新人がやるからだ。


「う~ん……情報的には本当に宝石採掘のための場所でしかないですね。ここから十の存在とかに繋がってくる情報があれば良いんですが……」


 一枚一枚ざっと確認していって、新しい情報がないかを探す。その間にガイアさんとソイルは、ここの掃除をしてくれていた。そこから何かしら分かる事がないかを調べてくれているらしい。

 細かいところを調査してくれるのは有り難いかな。

 そうして調べていると、一つだけ装丁の違う本を見つけた。豪華なもので、しっかりと保存が出来るような素材を使っているのかな。他と違ってちゃんと読める。

 他の紙とかは全部調べ終えたので、それをじっくり読もうと床に座ろうとしたら、ガイアさんに持ち上げられた。さすがにこの埃の積もった場所に座らせるという事は出来ないらしい。

 ガイアさんに支えられながら、本を読んでいく。その内容はリガイアではなく、マールムについてのものだった。

 具体的にマールムについて書いてあるわけじゃない。迷いの森に罪人を解き放った時の記録みたい。それも一回や二回じゃない。何度もやって迷いの森の攻略を進めようとしていたらしい。その結果は分からない。そもそも迷いの森から出て来るという事もないかららしい。

 でも、マールムの元まで戻っていれば、何かしらの変化があるはずだと思っていたらしい。迷いの森への放火も試みられたらしいけど、そもそも火が点かないみたい。

 そうこうしている内に、左遷させられたみたいで、最後の方は恨み言ばかりが並んでいた。


「どうせなら、迷いの森の場所でも書いてくれれば良かったのに……」

「何か情報にはなったのかしら?」

「はい。マールムに関する情報ですね。まぁ、かなり小さな情報ですけど。迷いの森には火が点かないらしいです。森林火災にならない場所という事ですね」

「つまり、森を片っ端から燃やせば分かるという事ね」


 割と物騒な事を言っているけど、その通りだ。森を片っ端から焼けば、マールムがいる迷いの森を特定する事は出来る。恐らくだけど、開墾もされないだろうから、切り倒す事も不可能なのだと思う。そういう方面から探す方法が正攻法なのかもしれない。

 ただし、私はその方法はしない。マールムが樹だとしたら、そういう目的での伐採とかは嫌がられると思うから。さすがに開拓目的や家作りのためだったり、戦闘の余波とかは許して欲しいけど。


「さすがに、そんな事はしないですけどね。他の人ならやりそうではありますけど……でも、この他にも一つだけヒントはありました」

「何かしら?」

「迷いの森が、元々この国の領土にあったという事です」


 この採掘場が帝国以前の国の持ち物であり、そこに左遷させられたという事は、この採掘場の持ち主である国の領土内に迷いの森があるという事に繋がる。さすがに自分の領土内じゃないと犯罪者の放逐なんてしないと思うし。ヤバい国だったら、あり得そうだけど……


「問題はその国の領土がどの範囲か分からない事ね」

「そうなんですよね……」


 元々の国の地図でもあれば話は別だけど、それは発見出来ていない。色々な情報は集まるのに、肝心な情報は全然入って来ないという歯痒い状態にある。


「ソイル、地図とかは見つからない?」

『うん……石版とかも……ないよ……』

「そっか。まぁ、紙があるから、さすがに地図も紙だと思いたいかな。まずは、この周辺で地図探しからするべき……いや、坑道に降りよう。そっちに坑道の地図と一緒に残ってる可能性があるかもしれないし」

「そうね。まずはこの場所を調べてから探すのが良いと思うわ」


 多分、このまま周辺を飛ぼうとしたら、ガイアさんに止められていたと思う。こういうところもお母さんっぽいところになるのかな。甘やかすだけじゃなくて、教育もしっかりとする感じだ。まぁ、比率は甘やかす方が多いのだけど。


「先に血液兵を坑道に送り込んで探索させておきます。その間に、他の場所を探索し終えちゃいましょう」

「そうね」


 坑道に通じる建物をソイルから教えてもらって、血液兵を送り込む。中にモンスターがいる可能性もあるので先に倒して貰ったり、内部の状態確認のためだ。

 その間に崩れている建物を調べていったけど、この地下室以上の情報を得る事は出来なかった。どうやらあの隠された場所が、この街中で得られる情報の全てだったみたい。

 残りの情報が坑道内にある事を祈る。もしかしたら、帝国が接収した時に研究施設に変えている可能性もあるし、色々と期待が膨らむけど、地下室が本当に全ての可能性も十分にあるので、なるべく期待は抑えるかな。

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