表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
古代文明の謎に迫る吸血少女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

798/923

砂漠にある遺跡

 結局元住処には、メイリーンの元衣装以外には、特に何もなかった。お墓周辺も調べたし、【降霊術】も使ったのだけど、特に何もなかった。


「まぁ、メイリーンの衣装を回収できただけマシか。向こうに戻ったら、リメイクして貰う? アカリに頼んだら、喜んでやると思うよ」

「う~ん……元々の意味合いが微妙だからなぁ」

「でも、メイリーンの想いが籠もっているのは事実でしょ? 当時の自分を否定するんじゃなくて、一緒に連れて行ってあげるのはどうかな?」

「う~ん……まぁ、今もシキちゃんを弔った後って事もあるしね。でも、あの時の暗い気持ちとは違うから、ハクの言うとおりリメイクして貰おうかな」

「それが良いよ。それじゃあ、帰ろうか。リヴァイアサン」


 リヴァイアサンを呼ぶと、すぐにやって来た。あの巨体が海の中を高速で動いていると考えると、本当に脅威となる存在だと思わされる。まぁ、今は私の配下なのだから特に何も問題ないのだけど。


「周囲の海域を少々乱しておいた。邪魔はなかっただろう」

「ん? うん。そうだね。ありがとう。でも、乱しておいたって、大丈夫なの?」

「問題ない。多少時化させただけだ」

「そっか。それなら良いかな」


 海をある程度荒らして、ここに近づけないように誘導させるという事をしていたのだと思う。姿を見せなかったのなら、特に問題は無い。姿を見せていたら、十の存在だと勘違いされる可能性があるからね。

 ノマドみたいな存在が空にいるから、それと似ているリヴァイアサンが対となる存在だと思われる可能性は割とある気がする。

 そこら辺は気を付けておいた方がよさそうかな。

 私達はまたリヴァイアサンに乗って、開拓領域に戻る。そして、そこでメイリーンとリヴァイアサンと別れた。メイリーンは、アカリを呼んでリメイクを頼んでみるとの事。こういうのは、直接自分でお願いした方が要望を伝えやすいから、私は仲介しない事にした。

 ここから次の遺跡を確認しに向かう事にする。次に向かうのは、砂漠だ。今日はアスタロト達は何か用事があるみたいで、こっちに来ていない。なので、一人で移動する事になる。

 空を飛んでマッピングした砂漠に向かって一気に移動する。空の高いところを移動しているから、地上への影響は最低限に抑えられているはず。

 全力飛行のおかげで、十分近くで砂漠に着いた。そこから印を付けていた場所に向かって飛んで行く。


「ここだ」


 血液兵の視界から見た風化したような遺跡っぽいところに着地する。そして、ソイルを召喚すると、ガイアさんも一緒に出て来た。ガイアさんもいてくれたら探索が捗るかなと思っていたから有り難いけど、ちょっと驚いた。

 ガイアさんが来たという事は、私はガイアさんの腕の中にいる事になる。これはニュクスさんが相手でも同じだし、大体の大きな女神様は私を抱っこするので、予定調和のようなものだ。


「ソイル。この砂を全部退けてくれる?」

『うん……』


 ソイルが砂を排除して、埋まった部分を露出させる。地表が剥き出しになっていて、遺跡の入口がそこにあるから、元々は砂漠ではなかったのかもしれない。それにしてもかなり壊れている。

 遺跡になってしまってからもかなり時間が経っているみたい。


「大分古いものね」

「分かりますか?」

「風化具合はね」


 ガイアさんが言うのだから、本当に古いものなのだろう。見た感じ天井が崩れて中が埋もれている建物が多い気がする。


「ソイル。まだ余力はある?」

『うん……』

「建物の中の瓦礫を取り除ける?」

『うん……任せて……』


 ソイルは、張り切って返事をする。久しぶりに頼られたから奮起してるみたい。ガイアさんも少しだけサポートしてくれているのが何となく分かった。

 さてと、この遺跡の残骸みたいな場所には何か情報が残ってくれているかな。

 ガイアさんに抱かれた状態で建物の中に入っていく。念のため、周辺警戒のために血液兵達を出しておく。


「う~ん……居住用の家っぽいですね」


 間取りとキッチンらしきものがあるところから居住用の家というように見える。


「そうね。風化し過ぎて、残っているものすらないというのは、判断に困るけれど、間取りから考えてその可能性が高いわね。ただし、一つだけ気になる事があるわ」

「気になる事ですか?」


 言われても私には特に何か変なものが残っているか分からない。ガイアさんみたいな大地に関する神様ならではの感覚で見つけられるものかな。


「窓がないわ」

「あっ……」


 全く関係なかった。

 ガイアさんに言われて周囲を見回すと、確かに窓がない。私の目は暗闇でも普通に見る事が出来る化物みたいな目をしているので、明かりが差してこない事に対して違和感を覚える事がなかった。

 本とかの情報に繋がるものを探しすぎて、そういうところに意識が向いていなかったのかもしれない。


「窓がない……そもそも窓を付けるような文明じゃなかったんでしょうか?」

「その可能性もあるわね。窓ガラスを用意出来る環境ではなかったというのは考えられるわ。後は、砂漠という環境から大きな窓はあまり良くないというのもあるわ」

「それでも完全に閉じますか?」

「灯りを用意出来るのなら、完全に閉じるのもありかもしれないわね。砂埃が窓に張り付く事や強い日光などによる室温の急上昇などが考えられるもの」

「なるほど……」


 砂漠ならではの街って事なのかな。照明とかの灯りがないと、窓を作らなかったら家の中が真っ暗になっちゃうし、そこら辺はあったと考えるのが良いのかな。


「後は、もっと別の用途があるというのもあり得るわね」

「別の用途ですか? 別の用途……牢屋ですか?」

「ええ。キッチンらしきものがあるのは、ここで暮らさせるため。そこまで劣悪な環境ではなかったのかもしれないわね」

「劣悪な環境じゃなくても牢屋ですよね?」

「罪人を押し込める。あるいは、もっと別の何かがあるのかもしれないわね。そのヒントは他の建物にあると思うわ」

「どんどん見ていきましょう」


 ソイルが片付けてくれる建物に入って、中を確認していく。基本的に同じ間取りの家が続いている。住宅街みたいな印象を受けるけど、その全てに窓がない。

 でも、一つだけ分かった事があった。


「灯りはあったみたいですね。蝋燭だったようですが」

「壁掛けの燭台ね。十分な灯りを確保できるようには見えないけれど」

「蝋燭しかなかったんでしょうか?」

「そこが分からないとどうしようもないわね」


 謎の建物達の正体を掴むため、住宅街の探索を終えて、見た目が異なる建物の探索に移る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ