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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
古代文明の謎に迫る吸血少女

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ちょっとした情報共有

 ライブが終わると、メイリーンが私の元にやって来る。


「いぇ~い! どうだった!?」


 メイリーンは肩で息をしながら感想を聞きに来る。私がライブを観に来たら絶対に感想を聞きに来る。それだけ私がどう感じたかを重視しているのだと思う。場所の提供とかをしているから、それだけ私を見ているという感じかな。


「良かったよ。今度のも新曲?」

「ううん。昔作った曲だよ。私の生きた年数だけ曲を作ってるからね。まだまだレパートリーはあるよ」

「おぉ、楽しみだね。そうだ。紹介するね。私の友人のソルさん。ソルさん、こっちは大海歌姫のメイリーンです」

「メイリーンだよ。よろしくね。どうだった? 私のライブは? 楽しんで貰えたかな?」


 メイリーンは、ソルさんにも感想を聞こうとする。初参加の人の感想を聞いて今後に活かそうとしているのだと思う。


「うん。良いライブだったよ。観客との一体感もあったし、観客が置いてけぼりにならないような盛り上げ方だったかな。色々な種類の曲があってまとまりがないかなとも思ったけど、ライブの熱を上手くコントロールをしているって考えたら有りだったかな。初めて見ても胸が熱くなるけど、疲労感よりも昂揚感が勝るライブかな」

「なるほど。なるほど。参考になるよ」


 やけに丁寧な感想だった。良い感想が聞けて、メイリーンも満足げだった。

 ここでメイリーンとは別れて、ソルさんを私達の屋敷に招待する。ヘスティアさんが迎えてくれて、お茶を用意してくれた。そして、邪魔しないように部屋からは出てくれた。アスタロトもヘスティアさんに引き摺られていった。こっちに気を遣ってくれたみたいだ。


「家庭の守り神であるヘスティアさんです。私の家に住んで貰っています」

「へ、へぇ~……そういえば、ギルドの人は増えてないの?」

「はい。フレ姉達とアク姉達だけですね」

「じゃあ、あの獣人の人達も全員NPCなんだね。本当に凄いや」

「そうですね。でも、出来る事は大体ゲルちゃんと同じ……いや、さすがにゲルちゃんの方が色々と出来るかな。何か獣人特有のスキルがあるみたいですし」

「ああ、爪に関する最強スキルとかは獣人を選択したプレイヤーだけのものらしいね」

「私はエルフにはなれますけど、獣人にはまだなれないので、そういうスキルは手に入れても使えないと思うんですよね」


 まぁ、【武芸神般】のせいで、武器スキルは手に入れたところから経験値になるのだけど。【武芸神般】に内包されているスキルの数は、私も知らないし、そこから何が出来るようになっているのかも分からない。少なくとも、ゲルちゃんから聞いた爪最強スキルの効果である自分の身体から最硬の爪が出るという事はなかった。

 さすがに、そこは獣人の特権となっているという事がよく分かる。


「う~ん……エルフになれるという時点で色々とおかしいけどね。エルフの最大の利点はMPと魔力と素早さの補正。特有のスキル自体はないけど、魔法は素より剣速とかも含めた速度に若干の補正が掛かる。ここら辺は検証勢が検証したから間違いないらしいね。有利不利に関わる程の大きな補正じゃないけど。私達みたいな普通の人を選択すると、そういう補正とか諸々はないけど、バランスの取れた扱いやすい身体になるって感じかな。こういう事が分かったから、最近始めたプレイヤーは、しっかりと自分がどういうスキル構成でやるかを事前に決めて、種族を三つのどれにするか考えるみたい」

「へぇ~、そうなんですね」


 ソルさんも色々と情報収集する系の人みたい。まぁ、ゲーム情報を全く調べずに、ゲーム内だけで知っていこうとする私みたいなタイプは昨今珍しいタイプになるのかな。調べれば簡単に情報が入る世の中で、それを利用しようとはしていないわけだし。


「最初のランダムスキルは、自分の欲しいスキルが手に入ったら運が良いくらいに考えているみたい。まぁ、探索とか戦闘をメインに活動したいってプレイヤーからしたら、生産系スキルは死にスキルと同じだからね。最近人気なのは、【吸血】かな」

「ん? そうなんですか?」


 とうとう【吸血】にも上方修正が掛かったのかと思ったけど、私自身現在進行形で血の味が口の中に広がっているけど、味に変化はない。


「うん。まぁ、【吸血】でのみ得られるスキルが多いっていうのが分かったからね。それを求めて【吸血】を取るプレイヤーが多くなったってわけ。でも、血をばかすか飲めるプレイヤーは、極々一部。というか、掲示板情報でも私が知っている中でも一人だけ」

「…………あっ、私ですか?」

「正解」


 ばかすか飲めると言うけれど、さすがにゾンビの血とかその他諸々ヤバい血を飲んだ時は吐き戻している。結局スキルを手に入れるために吸血したし、今では倒すだけで吸血判定になるから、その度にエグい血の味と香りが口腔内に充満するから、そういうのを倒したら、毎回必死になるのだけど。


「ほとんどのプレイヤーが最終的に吐き戻して、【吸血】のスキル獲得判定からはみ出ることになるみたいだね。その件で運営に意見を出しているプレイヤーが数多くいるって話だよ」

「でも、デメリットとしては、納得出来ると思うんですよね。HP回復とスキルの獲得。確率の低さもデメリットですけど、それは試行回数でどうにかなりますし、デメリットとしてはそこまで大きくないですから」

「そう考えられる時点で、ハクちゃんはちょっとおかしいかな。寧ろ、そのデメリットに確率の低さがあるという事がプレイヤー達の不満を煽ってるからね」

「なるほど」


 久しぶりに会った事によるちょっとした世間話はここまでにして、私達は本題であるこのダウンロードコンテンツの話に移る。先に私が十の存在の情報と邪神の情報を共有する。


「邪神が関わってるかぁ……それは情報になかったかな。城を調べたプレイヤーもいるはずだけど、誰も共有してなかったかな。その邪神は十の存在と戦うと絶対に現れるわけじゃないよね?」

「そうですね。私が知る限り、この星に来る時とリリィルーナの時に関わってきました。共通するのは、宇宙ですね」

「宇宙か……私には縁がなさそうかな。でも、ハクちゃんの考えが正しければ、全体的なストーリーに関わってるって事だよね?」

「ですね。他の十の存在の攻略で出てこないとは限りませんから、気を付けてくださいね」

「うん。ありがとう」


 ソルさんは知り合いという事もあるので、一応情報を共有しておいた。ソルさんは、十の存在を攻略する可能性が十分にあるし、そういう時に情報を貰える可能性もある。リリィルーナやメイリーンを守るためにも邪神とかに繋がる情報は得ておきたい。

 それにソルさんはそう簡単に情報をばらまかないという信頼もあるしね。

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