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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
出会いを楽しむ吸血少女

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クリフォトの悪魔3

 続いて来たのは、馬の耳が生えていて、クジャクの尾羽が生えている女性だった。かなり奇抜な見た目だけど、悪魔らしいといえば悪魔らしいのかな。


「我はアドラメレク。ケムダーと貪欲に対応する悪魔だ。むっ……」


 アドラメレクは、私の周りを回り始める。私を見ているというよりも、私の服を見ているようだ。アカリが作ってくれた竜霊血姫の装具を装備しているので、どこもおかしな点はないはず。


「ちょ、お前邪魔」

「ちょっとぉ!!」


 アドラメレクは私に抱きついているアスタロトを引っぺがして投げ捨てた。アスタロトは眉を寄せて抗議しているが、アドラメレクは全く気にせずに私を見ていた。


「ふむ。良いな」

「服?」

「ああ。私は服飾関係の仕事をしているからな。ここにいる方々の服は私が作っているからな」

「へぇ~、アカリと仲良くなれそうだね。アスタロトは毒を出すのやめようね」


 アドラメレクに投げ捨てられたアスタロトが背後から毒殺しようとしているので止めておく。アスタロトは頬を膨らませてから、私に突撃してきた。特に可愛くもないけど、可哀想なので頭を撫でてあげると嬉しそうに頬ずりしてくる。そのまま流れでキスをしようとしてきたので、顔面を鷲掴みにしておいた。

 そんなアスタロトの醜態を見たアドラメレクはドン引きしていた。


「本当に変わったな……」

「これが愛よぉ!」


 顔面が割れんばかりに鷲掴みしているのにアスタロトが元気にそう言った。


「お、おう……」


 アドラメレクはドン引きである。


「気にしないで。私と会ってから、こんな感じなの」

「そうか……大変だな」


 アドラメレクに同情された。その原因は笑顔でフェイスクローをされている。


「それじゃあ、これからよろしくな。気が向いたら貴様の服も作ってやろう。それとルキフグスほどではないが、私も統治は慣れている。そういった仕事があれば言ってくれ」

「うん。ありがとう」


 アドラメレクは軽く手を振ると下がっていった。

 最後に来たのは、法衣を着たツインテールの悪魔だった。法衣の上からでも分かる魅力的な身体に、恐らく無意識に流れている魅了の力を感じる。リリスとは何か別種の力のようにも思える。


「私はナへマー。キムラヌートと物質主義に対応する悪魔よ。私の特性上、魅了の力を垂れ流しにしちゃうから、なるべく外に出ないようにするわ」

「調整は出来ないの?」

「出来ないの。ご主人も自分を強化している力を抑えろと言われたら無理でしょう?」

「あ~……まぁ、確かに」


 パッシブ系スキルを全てオフにしろと言われたら無理だ。私が魅了の力を抑えられているのは、魅了の力を完全に支配出来るようになっているから。ナへマーの場合は、私よりも遙かに強い魅了の力があって垂れ流しになってしまうとかな。


「う~ん……私【愛精霊】だからナへマーの魅了の力も抑えつけられるかも」


 ワンチャン出来るかもしれないので、ナへマーの身体に触れて、その魅了の力を中に抑えつける。それでも溢れ出してきた。本当に魅了の力が強いらしい。


「いっそ、私が吸収しちゃおうか」

「そんな事が出来るの?」

「分からないからやってみる」


 ナへマーから溢れ出す魅了の力を私にだけ向かうように調整していく。すると、唐突にウィンドウが出て来た。


『条件を満たしました。【恋人の経路『ザイン』】を獲得』


 よく分からないスキルを獲得した。


────────────────────


【恋人の経路『ザイン』】:ビナーとティファレトを繋ぐ経路の力を扱う事が出来るようになる。対象が持つ魅了の力を自分に集中させる事が出来る。周囲からの信頼を勝ち取りやすくなる。複数のNPCからの愛を一身に受ける。テイムモンスターや動物の交配が上手くいきやすくなる。控えでも効果を発揮する。


────────────────────


 今の状況ではこの上なく良いスキルを手に入れた。これで、ナへマーの持つ魅了の力が私に集中するようになった。これで無意識に人を魅了する事はなくなるはず。

 ただ複数のNPCから同時に愛を受けるというのがデメリットになるのかメリットになるのか怪しい。まぁ、普段からそういう状態だから、デメリットでもメリットでもないかな。


「力が……ご主人に流れている?」

「うん。何か【恋人の経路『ザイン』】っていうのを手に入れたから」

「……セフィロトの経路の力を扱えるようになったのね。でも、それにはデメリットもあったはずよ」

「うん。何か沢山の人から愛されるようになるって」

「なるほど。恋人らしいデメリットね」


 ナへマーは納得したようにそう言った。一応デメリットという扱いにはなるらしい。


「これってデメリットなの?」

「普通浮気したいと思う?」

「あっ……浮気を疑われやすくなると……まぁ、普段と変わらないからデメリットにならないね」


 私がそう言うと、ナへマーはジト目で私を見てきた。別に浮気はしていない。私が心の底から愛しているのはアカリだけだから。どちらかと言うと一方的に愛されている感じだ。恋人みたいな愛から親の愛まで種類はいっぱいだけど。


「ご主人に吸い込まれるのは、無意識に流れている魅了の力だけみたいね」

「うん。割と調整が利くみたいでね。ナへマーから溢れる力を吸収するって形にしておいたんだ」

「そうなの。ありがとう。それと……そろそろアスタロトを放してあげたら? 何か痙攣しているし」

「痙攣するくらい嬉しいってだけだから、放っておいても大丈夫だよ。まぁ、これじゃあお仕置きにならないから放そうか」

「ああ~ん……余計な事をぉ……」


 馬鹿な事を言いながら恨めしそうにナへマーを見るアスタロトの頭頂部に血液で強化したチョップを打ち付けて悶えさせる。


「この経路ってどうやったら貰えるの?」

「分からないわ。セフィロトの気分次第じゃないかしら」


 笑いながら悶えているアスタロトにドン引きしながらナへマーが答える。さっきは溢れ出す魅了の力を自分に集中させようとしていた。それが恋人の力と同じだったから、セフィロトが助けてくれたって事なのかな。


「なるほど。それじゃあ、セフィロトに認めて貰えるように頑張らないとね」

「まぁ、デメリットがあるから程々にしておいた方が良いわよ」


 そう言いながらリリスが傍にやって来た。


「さてと、これで全員の自己紹介が終わったわね。それじゃあ、皆から寵愛を授かって。それでこっちも準備が整うわ」


 悪魔達の寵愛の授け方はキスではなく、ただ与えるというものだ。守護天使とは違う事が分かる。

 貰った寵愛は、【サタンの寵愛】【ベルゼブブの寵愛】【ルキフグスの寵愛】【アスモデウスの寵愛】【ベルフェゴールの寵愛】【アドラメレクの寵愛】【ナへマーの寵愛】だ。


────────────────────


【サタンの寵愛】:神の敵対者サタンから寵愛を受けた証。全ステータスが大幅に上昇する。光属性と闇属性のスキルの効果が大幅に強化される。サタンを介してクリフォトと繋がる。控えでも効果を発揮する。


【ベルゼブブの寵愛】:蠅の王ベルゼブブから寵愛を受けた証。移動速度が大幅に上昇し、小回りが利くようになる。ベルゼブブを介してクリフォトと繋がる。控えでも効果を発揮する。


【ルキフグスの寵愛】:悪魔宰相ルキフグスから寵愛を受けた証。闇属性のスキルが大幅に強化される。ルキフグスを介してクリフォトと繋がる。控えでも効果を発揮する。


【アスモデウスの寵愛】:悪魔王アスモデウスから寵愛を受けた証。魅了の力を大幅に増幅する。アスモデウスを介してクリフォトと繋がる。控えでも効果を発揮する。


【ベルフェゴールの寵愛】:首座悪霊ベルフェゴールから寵愛を受けた証。魅了の力を大幅に増幅する。ベルフェゴールを介してクリフォトと繋がる。控えでも効果を発揮する。


【アドラメレクの寵愛】:太陽王アドラメレクから寵愛を受けた証。太陽に関するスキルの効果が大幅に上昇する。アドラメレクを介してクリフォトと繋がる。控えでも効果を発揮する。


【ナへマーの寵愛】:魅惑の悪魔ナへマーから寵愛を受けた証。魅了の力を大幅に増幅する。ナへマーを介してクリフォトと繋がる控えでも効果を発揮する。


────────────────────


 魅了の力が異常に上がっている気がする。もう魅了状態にさせられない対象はいないのではないかと思う程だ。

 そして、これまでの経験から受け取るスキルはこれだけじゃないと予想出来る。

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