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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
出会いを楽しむ吸血少女

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医療の神と大地の神々

 ギルドエリアに戻った私は、目の前にアテナさんがいて驚いた。


「わっ!? アテナさん!?」

「次はこっちよ。人数は少ないけれど、失礼のないようにしなさい」

「えっ……どの程度ですか?」

「最大限ね。まぁ、問題はないと思うけれど、そう意識しておくのが良いわ」


 アテナさんが緊張しているのを見るに、本当に位の高い神様なのかもしれない。そんな神様が土地神になっていたという事にも驚きだけど。


「それじゃあ、行くわよ」

「はい」


 アテナさんと手を繋いでオリュンポスに転移する。手を繋ぐ必要はないのだけど、アテナさんから手を差し伸べられたのだから取るしか選択肢はない。

 こちらでも既に神様が集まっていた。男性の神様が一人と女神様が二人だ。二人の女神様は、何だか似ているような気もする。男性の神様は、居心地が悪そうにしていた。いや、緊張していたというべきだろうか。

 そのおかげで、女神様達が位の高い神様なのだという事が分かった。


「お待たせしてすみません」


 こちらでも、私から謝っておいた。すると、茶色い髪の女神様が首を横に振る。


「気にしなくて良いわ。アスクレピオスから自己紹介しなさい」

「はっ!」


 黒い髪の男性の神様が前に出た。その手には蛇が巻き付いた杖が握られている。セイちゃんの方が大きいから怖いとかは思わなかった。


「俺の名はアスクレピオス。医神だ。治癒護守の里を治めていたのだが、不敬な人間が押し寄せてきてな。祝福を寄越せと言ってきたり、薬を買い占めたりと横暴な輩が多く民が不安がっている。そこで君の噂を聞き、避難させて欲しいと願いに来た。どうか、頼めないだろうか」


 アスクレピオスさんはそう言って頭を下げる。同時に、私も頭を下げた。


「いえ、私からも謝らせてください。本当にご迷惑を掛けてすみませんでした。私から何か言えれば良いのですが、全く関係のない人だと、何を言っても無駄でしょうし、是非うちに避難してください」


 本当にいい加減祝福を寄越せとか言わないように出来ないのだろうか。アスクレピオスさんの治癒護守の里に来られたという事は、私みたいに掲示板を見ていないプレイヤーとは思えないのに、そこら辺で考えの甘さが露呈している気がする。

 ヘルメスさん達が言っていた事が、ただの脅しでしかないとか思っているのかもしれない。本当に浅慮だ。


「助かる」


 そう言ってアスクレピオスさんが祝福を授けてくれる。


────────────────────


【医療の神の祝福】:常時HP継続回復状態になる。状態異常、部位欠損の回復速度が大幅に上昇する。MPを大きく消費して、対象のHP、状態異常、部位欠損を回復させる。またMPを全消費して死亡したプレイヤーを生き返らせる事が出来る。尚、蘇生はMPが最大の時にしか使う事が出来ない。控えでも効果を発揮する。


────────────────────


 蘇生の力をまた手に入れた。MPが最大の時にしか使えないという点で、かなり難があるけど、そんな簡単に使えるようにはしないという事なのかな。

 取り敢えず、これで治癒護守の里をギルドエリアに招待する事が出来る。


「次は貴方よ」


 そう言って、茶髪の女神様が銀髪の女神様の背中を押す。


「初めまして。私の名前はレアー。高原緑豊都を治めています。貴方にはこう言った方が馴染むかもしれません。ゼウスやヘラ達の母です」

「うぇっ!? そ、そうなんですか!?」


 驚いて思わず目を思いっきり開いていた。まさか、ゼウスさん達のお母さんが出て来るとは思わなかったから。ゼウスさんやヘラさんのお母さんという事は、ヘスティアさん、デメテルさん、ハデスさん、ポセイドンさんのお母さんでもある。

 確かに、それなら失礼のないようにしなさいと言われる理由も分かる。というか、そのレアーさんよりも上かもしれない後ろの女神様が何者なのかが滅茶苦茶気になる。

 でも、今はレアーさんだ。


「私のところに被害は来ていないのだけど、いつ来るか分からないので匿って欲しいのです。私のところには、多くの動物達も住んでいるので、それが迷惑にならないのであればですが……」

「はい。構いませんよ。畑を荒らされたら、怒る子達がいるので、そこだけ注意して頂ければ」

「ありがとう」


 レアーさんは、私を抱きしめながら祝福を授けてくれる。


────────────────────


【大地母神の祝福】:ギルドエリアの大地が肥沃の大地となる。ギルドエリアに多くの動物が住むようになる。ギルドエリア全体及び大地が祝福される。控えでも効果を発揮する。


────────────────────


 短いながらも濃い内容だ。ギルドエリアの環境に大きな影響を及ぼすものになっている。この動物が住むようになるというのが、レアーさんと一緒に来るのか、勝手に出現するのか分からないけど、牧場にいる子達だけじゃなくなる。畑に被害を出さないように、皆に注意喚起はしておかないと。

 まぁ、これらはさておき、レアーさんに包まれていると安心する。まるでニュクスさんに包まれている時と同じようだ。

 そのまま続くと思っていたのだけど、レアーさんが離れてしまう。名残惜しいが、最後の女神様が残っているので仕方ない。

 最後の女神様は、私の前に来ると、ジッと見下ろして来る。冷たいような視線だけど、どこか暖かみも感じる。これはただ目付きが悪くなっているだけで、本質は暖かみという感じかな。後は背が高いというのもある。私の二倍はありそうだし。


「私はガイア。大地を司る神よ」


 ガイアさんはそう言って私の頭を撫でる。


「私の大地神都も加えて欲しいわ。何か来れば、圧し殺す事も出来るけれど、それで民の心が傷付くのは嫌だわ」

「はい。全然大丈夫ですよ。私の世界は広いですから」


 私がそう言うと、ガイアさんは慈愛を持った笑みで私を抱き上げた。背の高さのせいで、私が小学生くらいになったような感じが強くなる。


「ありがとう」


 ガイアさんはお礼を言うと、祝福を授けてくれた。


────────────────────


【大地の原初神の祝福】:全ての世界において大地から力を授かる。土属性、大地属性のスキルの効果が大幅に上昇する。土属性、大地属性の攻撃が大幅に強化される。ギルドエリアの大地が肥沃の大地となる。ギルドエリア全体及び大地が祝福される。控えでも効果を発揮する。


【大地の原初神の加護】:自分の周囲にガイアが顕現する事が出来る。大地に愛される。控えでも効果を発揮する。


────────────────────


 祝福だけではなく加護まで授かっていた。


「か、加護まで?」

「要らないかしら?」

「いえ、凄く嬉しいですけど……良いんですか?」

「ええ。良いのよ。貴方は夜に愛されているけれど、大地も貴方を愛しているのよ。それを自覚しなさい」


 ガイアさんはそう言って私の頭を撫でてから私の頬にキスをした。そこまで好かれるような事をしたかな。まぁ、初対面から愛されている事は割と良くあるから、気にしないでおこう。何か抱っこされていると落ち着くし。

 そんな事を思っていたら、他のスキルも授かった。


────────────────────


【ガイアの娘】:大地の原初神ガイアの娘となる。大地から強く愛されるようになる。ガイアの愛を一身に受ける。控えでも効果を発揮する。


【レアーの娘】;大地母神レアーの娘となる。大地から愛されるようになる。レアーの愛を一身に受ける。控えでも効果を発揮する。


────────────────────


 ガイアさんの娘になったかと思ったら、レアーさんの娘にもなっていた。ちらっとレアーさんを見たら軽く手を振っていたので意図しての事だと分かる。


「大地は貴方と共にあるわ」

「はい。ありがとうございます!」


 私が笑ってそう言うと、ガイアさんも微笑む。ガイアさんは私の頭を優しく撫でると、ゆっくりと降ろした。


「他の神界にも行くのでしょう? 貴方の世界に私も行くわ。また今度ね」


 ガイアさんがそう言って手を振るので、私も手を振ってアテナさんの元に向かう。


「さすが寵愛の神様ね。まぁ、籠絡されている私が言うのもなんだけど」


 アテナさんは私の頭を撫でながら一緒にギルドエリアへと転移した。

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