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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
吸血少女の歩む道

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新しい武器とジャングルの先

 あれから六日後。夜に一回ずつボスに挑んでいった。結果、フォレストリザードには全勝。黒帝ゴリラにも全勝。でも、ジャイアントトードには、一勝二敗となった。負け方としては、呑み込まれたり、圧死したりといった感じだ。酸攻撃と毒攻撃には、気を付けていたので、食らう事は一度もなかった。

 そこだけはよかったって感じだけど、初めて勝率が悪いボスが出て来たので、しばらくここで修行を続けようかと考えたけど、せっかくの休日なので、新しいエリアに行ってみる事にした。

 それは、南の先のエリア。黒帝ゴリラを倒した先にある場所だ。


「よし! まずは、黒帝ゴリラを倒す!」


 そう意気込んで、私は短剣を取り出す。その短剣は、いつもの血染めの短剣ではなく、赤い刃が捻れた短剣だ。ツイストダガーって名前の短剣で、出血状態にさせる事に特化させたものを注文したら、ラングさんが作ってくれた。


────────────────────────


ツイストダガー:血の結晶を使った刃を捻り、傷口を広げる事に特化した短剣。【状態異常確率上昇(出血)+】【HP吸収】


────────────────────────


 つい昨日出来たもので、その効果も実証してある。

 黒帝ゴリラに向かって駆け、黒帝ゴリラが振り下ろしてくる拳を避ける。そして、その首にツイストダガーを突き刺して、そのまま後ろに抜ける。それだけで、黒帝ゴリラに出血の状態異常が付く。ここで、ツイストダガーから血染めの短剣に入れ替える。

 再び振ってくる拳を紙一重で避けて、その腕を三度斬りながら、【操血】で黒帝ゴリラの血を操って吸い取る。削れるのは一ドットか二ドットくらいだけど、常にしがみつく必要がないので、【吸血鬼】を安全に発動出来るというメリットが大きい。

 そこからは、単純な作業の繰り返し。黒帝ゴリラの攻撃を安全に避けながら、短剣で斬るのと同時に【操血】で血を抜く。出血状態が解ければ、ツイストダガーで出血状態にする。本当に気を付ける部分は、ドラミングだけだけど、予備動作で胸を張るから、そのタイミングで顔面に蹴りを食らわせれば、キャンセルが出来る。タイミングさえ見失わなければ、どうとでもなる。

 最後に、黒帝ゴリラの血を飲んで、HPを削り切った。


「ふぅ……攻撃力不足は否めないけど、普通に倒せるね。【操血】とツイストダガーの組み合わせも、もう一度確認出来たし、安心して先に進めるかな」


 そんな私の目の前に、勝利を表すドロップアイテムのウィンドウが出るのと同時に別のウィンドウも出ていたので、ドロップアイテムの方を閉じる。


『【吸血鬼】により、黒帝ゴリラから【豪腕】のスキルを獲得』


 新しいスキル獲得のお知らせだった。


「【剛力】じゃなくて、【豪腕】?」


 フレ姉が持っている【剛力】とは別のスキルが手に入った。


────────────────────────


【豪腕】:腕を使った攻撃が大きく強化される。


────────────────────────


 見た感じだと【脚力強化】に似た感じもあるけど、あっちは脚を使う動作なら何でも強化されるのに対して、これは攻撃に限定されている。多分、モンスター限定スキルじゃないのだと思う。


「フレ姉の強化版って感じかな。でも、拳なんて、あまり使わないんだよなぁ……それなら腕力強化みたいな感じのが欲しかったかも」


 そこをぼやいてもしかないので、取り敢えず、気を取り直して、スキルを確認する。


────────────────────────


ハク:【剣Lv32】【短剣Lv29】【格闘Lv19】【魔法才能Lv19】【支援魔法才能Lv19】【吸血鬼Lv20】【操血Lv13】【夜霧Lv9】【執行者Lv28】【硬質化Lv20】【豪腕Lv1】

控え:【HP強化Lv27】【物理攻撃強化Lv25】【速度強化Lv28】【運強化Lv15】【脚力強化Lv36】【消化促進Lv3】【言語学Lv9】

SP:52


────────────────────────


「あっ、【消化促進】のレベルが上がってる。これは、控えでも大丈夫なスキルって事か。てか、なんで上がったんだろう? 血?」


 育てようと思っても、育てる方法がないと思っていたら、いつの間にか育っていた。心当たりは、血のみ。ホワイトラビットを食べたのも最初だけだしね。


「これは、また後で確認しておこ」


 スキル欄を閉じて、先に進む。


『熱帯エリアに移動しますか? YES/NO』


 迷わずにYESを押して、次のエリアに転移する。転移した後、真っ先に思ったのは、暑いという事だった。同時に、アマゾンのような熱帯雨林が広がっていた。


「うわぁ……湿気かな? 暑っ……」


 下着とかが見えないように胸元のボタンを開けておく。若干マシになったような感じがする。気のせいな気もするけど。

 暑さにうんざりとしながら歩いていると、突如嫌な予感が背中に走ったので、その場から逃げる。すると、私がいた場所に大きな枝が投げられた。

 それが投げてきた奴がいるであろう方向を見る。すると、樹の上に赤黒い体毛をしたチンパンジーが歯を剥き出しにしてみていた。名前は、スローイングチンパンジーというみたい。


「何かむかつくな」


 あそこまで煽られると私も苛ついてしまう。地面を踏み切って、スローイングチンパンジーが止まっている樹を蹴る。【脚力強化】もあって、樹が大きく揺れて、スローイングチンパンジーがバランスを崩したと思いきや、脚だけで枝を掴んで、逆さになってあざ笑ってきた。

 心底むかついたので、地を蹴って、一気に五メートル以上高い場所にいるスローイングチンパンジーに接近して、その顔面に拳を叩き込む。


「おらぁ!!」


 顔面を殴られたせいで、スローイングチンパンジーが地面に向かって落ちていく。その間に、ツイストダガーを突き刺して出血状態にする。すぐに【操血】を使って、血を吸う。それだけで一割削る事が出来た。

 ボス相手だと、普通に吸血した方が効率は良いけど、ただのモンスターなら、これでも結構削れる。連続で吸い続けるために、距離を縮めながら短剣を抜いて、斬りながら血を吸い続ける。段々と焦ったような表情になっていったけど、すぐに倒れた。

 ドロップアイテムは、スローイングチンパンジーの腕×2とスローイングチンパンジーの毛皮だった。


「やっぱり、出血状態と【操血】の組み合わせは強いね。操作出来る量に限りがあるから、吸い続ける必要はあるし、普通に吸血した方が効率は良いってのは、ボスと変わらない。吸血が出来ないような相手なら、これで良いかな」


 普通に吸血する事が出来るような相手なら、しがみつくもしくは押さえつける方が楽なので、吸いにくい相手に使う事が多くなりそう。ボス相手なら、この方法を使う方が安全だと思う。


「モンスターによって、戦い方を変えていく事になるかな。取り敢えず、初見のモンスター相手は、この方法でやる事にしよう」


 そう決めた私は、熱帯雨林の中を歩き始めた。

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― 新着の感想 ―
──────────────────────── 【豪腕】:腕を使った攻撃が大きく強化される。 ────────────────────────  見た感じだと【脚力強化】に似た感じ…
「よし! まずは、黒帝ゴリラを倒す!」  そう意気込んで、私は短剣を取り出す。その短剣は、いつもの血染めの短剣ではなく、赤い刃が捻れた短剣だ。ツイストダガーって名前の短剣で、出血状態にさせる事に…
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