アク姉とアカリの嫉妬
平日の間、短い時間で海洋エリアのモンスターから吸血と鉱山エリアの頂上を調べた。海洋エリアのモンスターからは、【跳躍】【猛毒触手】【猛毒墨】【再生】を手に入れた。加えて、ちょっとだけレベルも上がっている。まぁ、統合とかは出来なかったわけだけど。
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【跳躍】:MPを消費して、跳躍力を強化する。控えでも効果を発揮する。
【猛毒触手】:MPを消費して、猛毒で出来た触手を出す。
【猛毒墨】:MPを消費して、猛毒が混じった墨を吐き出す。
【再生】:HPを微量ずつ継続的に回復する。部位欠損状態からの回復速度が上がる。控えでも効果を発揮する。
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ハク:【武芸千般Lv100】【二刀の極みLv25】【武闘術Lv100】【始祖の吸血鬼Lv100】【影武装Lv100】【大地武装Lv91】【暴風武装Lv100】【雷電武装Lv100】【光明武装Lv40】【暗黒武装Lv41】【加重闘法Lv65】【索敵Lv100】【竜王息吹Lv90】【蒼天Lv60】【天聖Lv12】
控え:【聖剣Lv1】【鋏Lv15】【三叉槍Lv25】【氷爪Lv40】【竜爪Lv25】【岩竜爪Lv10】【剛爪Lv20】【棘拳Lv25】【武闘気Lv95】【爆熱闘気Lv40】【敏捷闘気Lv30】【銃Lv1】【散弾銃Lv3】
【魔導Lv1】【天候魔法才能Lv1】【大地魔法才能Lv3】【暴風魔法才能Lv1】【雷霆魔法才能Lv1】【闇魔法才能Lv1】【付加呪加才能Lv1】【状態異常才能Lv1】【死霊術Lv13】【死霊誘引Lv1】
【支配(火)Lv12】【無限火Lv15】【支配(水)Lv45】【無限水Lv45】【吸血鋭牙Lv18】【根源(血)】【完全支配(血)Lv65】【重力操作Lv73】【影渡りLv40】【眷属創造Lv68】
【操糸Lv70】
【HPMP超強化Lv100】【物理超強化Lv100】【魔法防御強化Lv98】【器用さ強化Lv100】【運強化Lv100】【神体能力強化Lv60】【五感強化Lv100】【感覚強化Lv100】【頑強顎門Lv65】【弾性強化Lv100】【骨格強化Lv30】【機動性強化Lv5】
【毒耐性Lv100】【麻痺耐性Lv54】【呪い耐性Lv31】【沈黙耐性Lv66】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv11】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv60】【魅了耐性Lv21】【出血耐性Lv1】【気絶耐性Lv11】
【夜霧の執行者Lv83】【堅牢堅固Lv73】【茨鎧Lv45】【腐食鎧Lv43】【隠蔽色Lv58】【雨隠れLv35】【明暗順応Lv85】【回転Lv100】【遠心力Lv65】【悪路走行Lv8】【跳躍Lv1】【飛翔Lv100】【慣性制御Lv8】【暴飲暴食Lv100】【悪食Lv60】【貯蔵Lv100】【恐慌Lv40】【腐食Lv75】【心眼開放Lv100】【熱感知Lv40】【適応Lv66】
【神炎Lv13】【土水息吹Lv1】【氷炎息吹Lv58】【氷雷息吹Lv55】【岩炎息吹Lv1】【岩風息吹Lv48】【蒼炎息吹Lv50】【炎牙Lv52】【氷牙Lv3】【水流レーザーLv8】【氷結破砕Lv1】【冷血Lv5】【放電Lv58】【吸雷Lv20】【電光石火Lv100】【疾風迅雷Lv100】【雷脚Lv100】【猛毒牙Lv73】【猛毒鎧Lv40】【猛毒触手Lv1】【猛毒墨Lv1】【猛毒生成Lv56】【猛毒血Lv60】【麻痺毒牙Lv10】【麻痺血Lv32】【奪声牙Lv10】【呪毒牙Lv10】【奪明牙Lv10】【血狂いLv30】【狂化Lv30】【猪突猛進Lv53】【繭Lv10】【強靭絹糸Lv51】【捕縛糸Lv50】【魔力糸Lv18】【威圧Lv30】【ドラミングLv6】【超圧縮Lv82】【念力Lv13】【射出Lv100】【超音波Lv53】【虫翅Lv2】【白翼Lv63】【鋼鉄翼Lv3】【魔力翼Lv10】【浮遊Lv78】【珊瑚砲Lv30】【黒蝕Lv40】【粘体Lv25】【模倣Lv20】【感染Lv15】【吸精Lv3】【再生Lv5】【超反応Lv73】【解錠Lv24】【暗闇の魔眼Lv1】【魅了の魔眼Lv37】【呪いの魔眼Lv33】【吸魔の魔眼Lv23】【宝石創造Lv10】【鉱石創造Lv10】【水晶創造Lv10】
【鬼Lv60】【鬼気Lv57】【黒鬼気Lv57】【竜王血Lv100】【竜鎧Lv40】【岩竜鎧Lv23】【竜翼Lv78】【精霊体Lv100】【魔王Lv100】【大悪魔Lv100】【大悪魔翼Lv100】【聖王Lv100】【熾天使Lv14】【熾天使翼Lv17】【魔聖融合Lv100】【属性結合Lv43】
【機織りLv31】【糸紡ぎLv32】
【水中戦闘術Lv10】【掘削Lv8】【竜騎Lv50】【農家Lv100】【果樹Lv88】【稲作Lv81】【畑作Lv100】【花卉Lv100】【茸栽培Lv45】【畜産Lv100】【解体Lv40】【酪農Lv100】【羊飼いLv100】【養鶏Lv100】【養豚Lv100】【養蜂Lv6】【木こりLv40】【調教師Lv100】【精霊使いLv100】【統率者Lv100】【言語学Lv100】【古代言語学Lv88】【現代言語学Lv100】【プリセット】
SP:403
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そして、土曜日。ログインした私は、スキルを見て悩んでいた。
「う~ん……統合が出来ないのも、普段使いしないスキルのレベルが低いままだからなんだよね。アプデ内容を確認してから、そっちのレベル上げをしようかな。探索も進めたいけど、スキルも重要だし」
「そうだね。ハクちゃんはスキルの数が異常だから、色々な統合も出来るだろうしね」
私の独り言にそう返してきたのは、私を抱き上げて膝に乗せているアク姉だ。ついさっき捕まって、精霊の集会場で膝に乗せられた。まぁ、アプデ内容を調べるつもりだったから、捕まっても問題ないのだけど。私は、アク姉の胸を枕にしながら寄り掛かれるから楽で良いしね。
「はぁ……でも、SPを2000も消費するスキルは、そう何個もないと思うけど」
「まぁ、【大悪魔】とかそこら辺になるだろうね。というか、2000って凄いよね。1000くらいなら溜められそうだけど、育てるのが大変だし。ハクちゃんは、控えでも発動するスキルが多いっていうのもありそうだけど」
「確かにそうかも。まぁ、スキルは良いとして、アプデアプデ」
改めてアップデートの内容を調べる。もしかしたら、何か追加されているかもしれないから。でも、特にそういうものはなかった。
「予告通りか。新エリアが追加されるのは嬉しいけど、まだ全部は行けてないだもんなぁ」
「どこまで行ったの?」
「後は、猛吹雪エリアと氷河エリアの探索だけだよ。アク姉達は?」
「私達は全部行ったよ。【慣性制御】ってスキルも手に入れたけど、高速移動なんてしないから、私にはあまり意味なかったんだよね」
「アク姉も手に入れたんだ?」
【慣性制御】は、隠しエリアにあった。あそこに行ける条件は分からないけど、アク姉も行けるなら、基本的に誰でも行けるのかもしれない。私とアク姉に共通するスキルは、魔法とかくらいなものだからね。もしかしたら、アク姉じゃなくて、メイティさん達の誰かが条件を満たしていたのかもしれないけど。
「ハクちゃんも手に入れたんだね。まぁ、あの子達がいたら、すぐに見つけられるか」
アク姉が言っているのは、精霊達の事だ。周囲の環境に干渉出来て、感知まで行える子達だから、隠しエリアを見つけるのもお茶の子さいさいって思っているのだと思う。まぁ、ソイルでも、直接隠しエリアを発見出来るようにはなっていなかったから、お茶の子さいさいと言われるとちょっと違うのだけどね。
「アク姉達って、大洋エリアはどうやってクリアしたの?」
空を飛べる私とは違って、アク姉達は普通に攻略するしかない。だから、普通の人がどうやって攻略したのか気になった。
「船に乗って攻略したよ。海底の探索は、ちょっと大変だったけどね」
「出来たんだ?」
「うん。魔法でちょっとね。それよりもボス戦は凄かったよ。映画の世界にいるかのようだったよ。船にクラーケンの足が絡まりつくから、足を攻撃してダメージを稼ぎつつ船を守るって感じだったよ」
「へぇ~」
「ハクちゃんは?」
「【蒼天】で削って吸血した」
「あぁ……」
私がやった事を想像したのかアク姉が小さい声でそう言った。クラーケンが可哀想って思ったのかな。実際、可哀想な事にはなっていたけど。
「新しいスキルは、普通に取れるスキルかなぁ」
「見た感じ、あまり増えてないけどね。多分、ランク5とかが増えたんじゃないかな。一番増えた可能性があるのは、ハクちゃんが持っているモンスターから貰えるスキルの進化形とかだと思うけどね。種類が圧倒的に多いから。ハクちゃんを見ていて思ったけど、このゲームって、【吸血】を重要なポジションに置いているんじゃないかな。他にモンスターが持っているスキルを収得する手段は、ダンジョンのスキルの書しかないし、それに該当するスキルの書が出る確率は限りなく低いしね」
ダンジョンの宝箱から得られるスキルの書には、モンスターから【吸血】で獲れるスキルもある。でも、本当に確率が低いみたい。
「開ける人が持つスキルが関係しているんだよね?」
「そうっぽいよ。色々と掲示板に書かれているけど、結局ハクちゃん程の力にはならないみたい。統合出来るスキルを持っていなかったり、条件が満たせなかったりするからかな。ハクちゃんの戦い方は、一つのスキルじゃなくて複数のスキルを組み合わせて戦うって感じだしね」
「まぁ、確かに、色々と使ってはいるけど」
吸血系に特化しているけど、他のスキルも色々と使っている。特に武装系とか。後は【電光石火】とかも使っているし、多種多様なスキルを使うのが私の戦い方と言ってもいいかもしれない。まぁ、武器も色々と使えるし、一つの戦い方に拘らないでも良いというのは大きな利点だ。
「そういえば、光ちゃんとはどう? 上手くいってる?」
「ん? うん。みず姉よりも仲良しだよ」
「それは……嫉妬しちゃうなぁ」
「へぇ~」
「白ちゃん、冷た~い」
「十分だと思うけどね」
そんな話をしていると、屋敷の方からアカリが歩いてきた。精霊の集会場の方を見て、私とアク姉に気付くと、自分の胸をペタペタと触って落ち込んでいた。
「あ~あ、アカリが落ち込んじゃった」
「えっ、私のせい?」
「当たり前じゃん。私が枕にしているのが羨ましいんだと思うよ」
「昔からしてると思うけどね。アカリちゃんにもやってあげたら喜ぶかな?」
「そっちの配慮? 別に子供じゃないから、喜びはしないんじゃない。まぁ、取り敢えず、やってみよう」
手振りでアカリを呼んで、アク姉の膝の上を交代する。
「えっ……どういう状況?」
「アク姉からの配慮。ね。別に喜ばないでしょ?」
「何故か悔しい……」
状況が分からず、アカリは困惑していた。そんなアカリに事情説明はしないでおく。その方が面白いし。
「それじゃあ、私は猛吹雪エリアの探索をしてくるから」
アク姉の上で困惑しているアカリにキスをして、アク姉に手を振ってから転移するためにギルドエリアの出口に向かう。
「良いなぁ~アカリちゃん! 羨ましいなぁ!」
「ちょっ……!? アクアさん!? そんな抱きしめないでください! さすがに、苦しい……!」
アカリが、アク姉に抱きしめられて藻掻いている。まぁ、私と付き合うって事は、アク姉の妹になるのも同然だから、あれには慣れてもらわないとね。最近は、あまりされてなかっただろうし。
因みに、アク姉の嫉妬っぽい言葉は、私がキスした事に対してじゃなくて、私達が幸せそうだからだ。アク姉の事だから、愛情表現としてキスしたいとは思っていそうだけど。




