アカリと砂漠突破
アカリと砂漠のボスであるサンドワームを倒すために、私はちょっと早くログインした。自分のスキルを確認するためだ。
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ハク:【武芸千般Lv93】【双刀Lv100】【双剣Lv100】【二刀流Lv52】【武闘術Lv100】【始祖の吸血鬼Lv100】【影武装Lv63】【火炎武装Lv48】【大地武装Lv56】【水氷武装Lv31】【暴風武装Lv51】【雷電武装Lv68】【索敵Lv100】【竜王息吹Lv51】【蒼天Lv40】
控え:【聖剣Lv1】【鋏Lv8】【三叉槍Lv17】【氷爪Lv32】【竜爪Lv18】【岩竜爪Lv1】【剛爪Lv10】【棘拳Lv18】【武闘気Lv80】【爆熱闘気Lv28】【敏捷闘気Lv19】【吸血牙Lv70】【銃Lv1】【散弾銃Lv3】
【重力操作Lv12】【影渡りLv5】【眷属創造Lv38】
【魔道Lv21】【天候魔法才能Lv1】【大地魔法才能Lv3】【雷魔法才能Lv23】【闇魔法才能Lv1】【付加呪加才能Lv1】【状態異常才能Lv1】【死霊術Lv13】
【支配(血)Lv88】【無限血液Lv93】
【操糸Lv31】
【HPMP超強化Lv71】【物理超強化Lv60】【魔法防御強化Lv78】【器用さ強化Lv100】【運強化Lv100】【神体Lv78】【身体能力強化Lv100】【五感強化Lv70】【感覚強化Lv15】【頑強顎門Lv25】【弾性強化Lv48】
【毒耐性Lv78】【麻痺耐性Lv43】【呪い耐性Lv1】【沈黙耐性Lv48】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv8】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv60】【魅了耐性Lv1】【出血耐性Lv1】【気絶耐性Lv9】
【夜霧の執行者Lv41】【堅牢堅固Lv8】【茨鎧Lv18】【腐食鎧Lv15】【隠蔽色Lv10】【雨隠れLv18】【明暗順応Lv1】【回転Lv58】【遠心力Lv6】【飛翔Lv100】【暴飲暴食Lv85】【貯蔵Lv82】【恐慌Lv21】【腐食Lv51】【心眼開放Lv35】【熱感知Lv18】
【氷炎息吹Lv38】【氷雷息吹Lv35】【岩風息吹Lv21】【蒼炎息吹Lv31】【炎牙Lv32】【水鉄砲Lv50】【吸水タンクLv31】【泡Lv21】【氷分身Lv18】【魔氷結Lv31】【放電Lv39】【電光石火Lv100】【疾風迅雷Lv100】【雷脚Lv67】【猛毒牙Lv51】【猛毒鎧Lv19】【猛毒生成Lv23】【猛毒血Lv18】【麻痺牙Lv40】【沈黙牙Lv38】【呪牙Lv36】【失明牙Lv40】【血狂いLv18】【狂化Lv15】【加重闘法Lv21】【猪突猛進Lv6】【強靭糸Lv31】【捕縛糸Lv32】【絹糸Lv25】【威圧Lv12】【ドラミングLv6】【超圧縮Lv41】【念動Lv28】【射出Lv70】【超音波Lv53】【白翼Lv19】【浮遊Lv28】【珊瑚砲Lv20】【黒蝕Lv30】【粘体Lv15】【模倣Lv12】【感染Lv6】
【鬼Lv23】【鬼気Lv20】【黒鬼気Lv20】【竜王血Lv100】【竜鎧Lv18】【岩竜鎧Lv5】【竜翼Lv33】【精霊体Lv50】【魔王Lv60】【大悪魔Lv71】【大悪魔翼Lv75】【聖王Lv65】【大天使Lv63】【大天使翼Lv67】【魔聖融合Lv50】
【機織りLv1】【糸紡ぎLv8】
【掘削Lv6】【竜騎Lv40】【農家Lv70】【果樹Lv20】【稲作Lv8】【畑作Lv25】【花卉Lv28】【茸栽培Lv1】【畜産Lv90】【酪農Lv40】【羊飼いLv40】【養鶏Lv40】【養豚Lv40】【養蜂Lv1】【木こりLv23】【調教師Lv90】【精霊使いLv80】【統率者Lv58】【言語学Lv93】【古代言語学Lv48】【現代言語学Lv51】【プリセット】
SP:1666
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【聖剣】:聖剣を扱えるようになる。また、統合元の【片手剣】【光明魔法才能】【魔法剣】を使用する事も可能。
【明暗順応】:明るい場所、暗い場所への順応が早くなる。控えでも効果を発揮する。
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「あまり変わらないなぁ。まぁ、ここ数日は探索に集中してたからなぁ。まぁ、師匠との戦いである程度育ってるけど。【双刀】と【双剣】が上限に達したし、師範のところにも行かないと」
やることを整理してから、家畜の世話をしていく。一通りの世話を終えたタイミングで、アカリもログインしてきた。
「お待たせ」
「ううん。皆の世話が終わったところだから、ちょうど良かったよ」
「そう? それなら良かった。それじゃあ、今日はよろしくね」
「任せて……って言いたいところだけど、今日の主役は、私じゃないんだよね」
「?」
首を傾げるアカリを、畑の方に連れていく。それだけで、アカリもどういう事か分かったみたい。
「ソイル」
呼び掛けると、ソイルがトコトコと駆け寄ってくる。
『お姉ちゃん……どうしたの……?』
「今日、アカリとサンドワームを倒しに行くんだけど、手伝ってくれる?」
『うん……!!』
久しぶりに一緒に外に出られるからか、嬉しそうに返事をした。そんなソイルの頭を二人で撫でてあげてから、砂漠エリアのオアシスに転移する。
「あの砂漠って、転移する場所がないから面倒くさいよね」
「本当にね。まぁ、今日は荒れ地のアークサンクチュアリまで行くから、今度から荒れ地エリアには転移し放題になるよ」
「それは有り難いね」
そんな話をしながらオアシスを出る。
「【召喚・エレク】」
砂漠を走るために、エレクを召喚する。スノウでも良いけど、ちゃんと鞍が付いているエレクの方が、アカリも安心だろうという判断だ。
先にエレクの背中に乗ってから、アカリに手を差し伸べる。アカリが私の手を掴んだタイミングで思いっきり引き上げて、私の前に座らせた。
「えっと……ハクちゃん? 私、後ろでも大丈夫だよ?」
「【騎乗】を持ってないんだから、前の方が安全でしょ。私が支えられるし」
「まぁ、そうだけど……」
アカリの腰に手を回して身体を固定させてから、エレクの手綱を握る。
「それじゃあ、エレク、お願いね」
『ブルルッ!!』
エレクは返事をしてから、全速力で走り出した。あまりのスピードに、アカリが私に寄り掛かる。アカリの身長だと前が見えないので、【心眼開放】で視点をアカリの上に設定して、前を見ながらエレクを走らせている。
そのまますぐに一つ目の砂漠を越えて、二つ目の砂漠に転移する。
「滅茶苦茶速い……」
「まぁ、馬だしね。こういうただ広い場所だったら、エレクが一番活躍するんだよね。スノウでも良いんだけど、空だと探索に向かないんだよね」
「なるほどね。そういえば、これだとモンスターと遭遇しない感じ?」
「するけど、逃げられる感じかな。後は、エレクが倒してくれるし、私もこの環境から色々と出来る事があるから、普通に騎乗のまま戦えるしね」
「本当に、私は何もしないで終わりそう……」
「言っちゃえば、私も何もしないで終わるかもね」
ソイルが本気を出したら、サンドワーム一体くらいは、余裕で倒せる。環境的にソイルの環境と言えるしね。
そのままボスエリアへの転移場所までエレクに駆け抜けて貰った。
「ありがとう。エレク、お疲れ様」
ここまで走ってくれたエレクを撫でてあげてからギルドエリアに帰す。
「【召喚・ソイル】」
ボスエリアに転移する前に、ソイルを喚んでおく。そして、皆で一緒にボスエリアへと転移した。
「それじゃあ、ソイルお願いね」
『うん……!』
そう返事をしたソイルが地面に向かって手を伸ばす。すると、【索敵】で感じていたサンドワームが段々と小さくなっていた。周囲の砂でサンドワームを圧縮しているみたい。アカリも、それを感じ取っているからか、ちょっと唖然としていた。この前の殲滅戦では、精霊達は基本的にそれぞれで行動して貰っていたから、ソイルの戦い方を見るのは初めてなのかな。
「おっ、倒れた。終わったよ」
「本当だ……一人だと凄く苦戦して倒せないのに……」
「まぁ、砂や土を支配出来るからね。ソイルもお疲れ様」
『うん……ちょっと……時間掛かっちゃった……』
「全然大丈夫だよ。私達が安全な一番の方法を選んでくれたんでしょ?」
『うん……』
頭を撫でてあげると、ソイルは嬉しそうにはにかんだ。
「このままアークサンクチュアリに行こうか。じゃあ、ソイルはまた向こうでね」
『うん……また……喚んで……』
「もちろん。頼りにしてるよ。【送還・ソイル】」
ソイルをギルドエリアに戻す。そして、アカリと一緒にボスエリアから荒れ地エリアへと転移した。
「ここが、荒れ地エリア?」
「うん。荒れてるでしょ? それじゃあ、またエレクに乗って移動するよ」
「あ、うん」
エレクを召喚して、またアカリを前に乗せる。さっきと同じでもつまらないので、アカリを横乗りにさせて、お姫様抱っこ風に乗せてみた。
「ちょっと恥ずかしい……」
「そう? 良いじゃん。視界が開けてるから見やすいし」
「ハクちゃんの問題だった……でも、視界は重要だよね」
「うん。まぁ、適当な場所に視界を置けるから、本当に困ってるわけじゃないけど」
「……」
こんな会話をしながらも、エレクは走らせているので、もうアカリが動く事は出来ない。こっちの方が固定出来るし、アカリの方も私にしがみつけるから安全ではあった。
「そういえば、今年は現実で花火に行かなかったけど、アカリは良かったの?」
「うん。ハクちゃんがゲームに夢中そうだったから」
「別に誘ってくれたら行くけど」
「正直、私もハマっちゃってるっていうのもあるかも……」
「良い事じゃん。結局、ゲーム内でも見られるし」
三十日にゲーム内でも花火が打ち上がるので、現実で行けなくても問題自体はない。こっちだと迫力がないって事はないと思うし。
「だね。そうだ。今度、ハクちゃんの採寸させて」
「ん? 良いけど、何で?」
最後に採寸したのは、今年の初めくらいだったかな。別に身体測定とかで大きな変化があった事もなかったし、採寸する必要はないと思うのだけど。
「そろそろ成長しているかもしれないじゃん? 身長とか。身体測定から四ヶ月も経ってるし」
「う~ん……伸びてるかな? この前フレ姉達と会った時は、全然昔と変わらなかったけど」
お盆の時にフレ姉達と一緒にいたけど、昔と同じくらいの身長差だった。
「フレイさん達も成長してたりして」
「未だにフレ姉が成長していたら笑う」
「アクアさんは成長してるって言ってたけどね」
さすがに、アク姉の身長はもう伸びないと思う。でも、アク姉が成長しそうな箇所はまだある。
「どうせ胸でしょ」
「正解。もうこれ以上は要らないって嘆いてたよ」
「贅沢な悩みだよね……いや、見ようによっては、私の方が贅沢になるのかな?」
「アクアさん、邪魔そうにしている事が多いもんね」
「だからって、人の頭に乗せるのはやめて欲しいけどね」
「ゲームでもしてるしね」
「枕にはちょうど良いけどね」
そんな話をしていると、アークサンクチュアリに着いた。エレクの速度だから、結構早く着いた。エレクを労ってからギルドエリアに帰し、アカリと二人でアークサンクチュアリに入っていく。
「うわぁ……すごっ……」
「結構でかいからね。あの大きな建物が天聖教に関わる施設で、【鬼】の収得条件を満たせる場所。多分、勝てないけど」
「えぇ~……そうなの?」
「滅茶苦茶強い。私は、【始祖の吸血鬼】で倒したけど、四肢がもがれた」
「……挑むのは止めとこ」
「まぁ、今はそれが無難かもね」
そんな話をして、アークサンクチュアリの転移ポータルを開いた。これで、アカリもいつでもアークサンクチュアリに来る事が出来る。つまり、レイドエリアにも向かう事が出来るようになったという事だ。
レベル的に厳しい部分はあるかもだけど、アク姉達は、そこら辺も考慮してくれるだろう。
 




