表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
真冬と真夏の吸血少女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

156/1002

雪原エリアの街

 雪兎を狩り続けながら進んでいくと、灯りのようなものが見え始めた。


「雪原エリアの街かな。どんなところだろう?」


 私は、灯りに誘われるように、まっすぐ向かっていった。途中で、雪兎を狩っていると、雪兎から【氷角】スキルを獲得した。


────────────────────────


【氷角】:額に氷の角を生やす。


────────────────────────


 何か微妙なスキルを手に入れた。頭突きの凶悪度が増すだけのスキルみたい。頭突きなんて、ほとんどしないから、使う機会なんてないだろうけど。

 そうして、見つけた街の中に入る。雪化粧によって映えるような黒を基調とした街になっている。もしかしたら、建物を分かりやすくするために、濃い黒に統一しているのかもしれない。そして、それを照らすように暖かい灯りを発する街灯が並んでいた。

 街の名前は、スノータウン。


「どこかに隠しエリアで白い家とかありそう。まぁ、それは置いておいて、眼鏡眼鏡」


 霊峰の霊視鏡を掛けて、探索準備を整える。空はどんよりとして、雪が降り続けている。取り敢えず、傘を差して歩いていると、ファーストタウンと似たような広場に出た。そこにある地図を見て、街の構造を把握する。ツリータウンや魔法都市と違って、層構造になっている訳では無いみたい。

 広場を中心に十字に道が出来ていて、街の出入口は、南だけにある。他の方角には、大きな家が建っているみたい。


「最初の通りは、特に何もない空き家ばかり。他の通りに店が集中しているのかな」


 取り敢えず、西から順番に巡っていく事にした。西には、色々な服屋があった。防寒着を売っているみたいで、防寒着無しにここまで来た人用に売っている感じかな。大体の服が地味な感じだった。恐らく性能的な部分もプレイヤーメイドの方が強いはず。NPCの方が良い物を売るのは、ゲーム初期くらいなものだろうし。


「おぉ……でか」


 そこにあったのは、かなりでかい屋敷だった。一応売り物みたいだけど、値段が十億Gってなっている。全く手が届かない値段だ。でも、そのくらいの価値はあると思う。次に北に向かうと、雑貨屋や薬屋などが並んでいた。


「あっ、そうだ。頭痛薬。一応見に行こっと」


 薬屋に寄って、品揃えを見る。


「う~ん……」

「何かお探しですか?」


 棚を見ていたら、店員NPCが話し掛けてきた。こんな事はなかったので、ちょっと驚いた。


「はい。頭痛薬ってあります?」

「こちらがそうですね」


 私が見ていた棚とは別の棚にある薬を渡してくれる。液状の薬なので、ちゃんと飲めるか心配になる。


「効果は、どんな感じですか?」

「即効性はありませんが、確実に効くものとなっております」


 頭痛に効く事は嬉しいけど、即効性がないとなると、戦闘中では使えない。まぁ、薬を飲む隙がないと使えないから、どのみち使えそうにはないけど。


「即効性のあるものはないですか?」

「当店では取り扱っていませんね」

「そうですか……一応、五個程お願いします」

「かしこまりました」


 一応、頭痛薬を五個買っておく。腰の部分に、小さなポーチがあって、そこに血を入れているけど、そこに頭痛薬を入れても良いかもしれない。


「ありがとうございました」

「はい。またお越しください」


 薬屋を出て、雑貨屋を巡りつつ奥まで歩いていく。北の奥には、西のものよりも大きな屋敷が建っていた。金額は、百億G。さっきの十倍の値段だけど、納得出来るだけの大きさはある。


「誰が買うんだろう? 確実に持て余す気がする。でも、中に生産の器具を置いたら、良い感じになるかも。そういう施設があっても良い気がするなぁ。初心者とかが気軽に生産に触れられるだろう。まぁ、私には関係ないけど」


 この次に東側も調べていく。東の方は武器屋などが並んでいた。ちょっと空き家も多いかなって感じだ。東側にも西と同じような屋敷があって、値段も同じだった。


「後は、【霊視】に引っ掛かるものだけど……高い建物がないんだよね……地道に走り回るか」


 裏路地も含めて街中を駆け回ると、北側の裏路地で二つ靄を見つけた。一つは、前にも見つけた紙で、もう一つは地図のようなものが描かれていた。


『クエスト『白く染まった宝』を開始します』


 地図の方を手にした瞬間、クエストが始まった。


「『白く染まった宝』……クエスト名から考えれば、雪に埋もれた宝があるって感じかな。この地図は……スノータウン? でも、地図と一致する場所がない……過去の地図を調べるしかないって感じかな。図書館で調べないと……やること多いなぁ……メモしよ」


 色々とやることが増えてきたので、一旦整理してみる事にした。近くにある飲食店に入って、赤紅茶と甘露アップルパイを頼んで、メモを取り出す。


────────────────────────


『隠された闇と財宝』:ファーストタウン地下道の本と資料などが関係していそう。資料の解読を進めれば進む。


『されど黄金は地下に眠る』:王家のコインが関係していそう。コインに関する何かを発見しないと何も進まなさそう。新しい砂漠エリアにヒントがある可能性もあり。


『物語は天下の回りもの』:様々な街で手に入れた紙が関係していそう。紙の解読をすれば、物語が書いてある可能性あり。


『白く染まった宝』:スノータウンで手に入れた地図が関係していそう。地図の場所を探るには、過去の地図と一緒に見比べる必要あり。


・雪原エリア、海エリア、砂漠エリア、雪嶺エリア、山脈エリアの攻略。

・魔導大図書館の本の閲覧

・ファースタウン地下書庫の本の閲覧

・新しく増えたダンジョンの攻略


────────────────────────


 大体こんな感じだ。クエストが四つに細かい事がいくつか。現状の第一優先は、雪原エリア攻略。他のエリアの攻略に関しては、少しずつ進めていけば良いことなので、取り敢えず置いておく。

 次にやる事は、クエストを進めたいって事だけど、大体は【言語学】関係なので、【言語学】【古代言語学】【現代言語学】を育てるという風に落ち着く。これが他の魔導大図書館と地下書庫にも繋がるので、ここは合わせて考えて良いと思う。

 最後は、ダンジョンについてだけど、これは後回しとして考えている。フレ姉曰く、馬鹿げた難易度らしいから、魔導大図書館でダンジョンについて調べてからにしようっていう考えだ。


「他には、何かあるかな……」


 アップルパイを一口食べながら、何かないか考える。


「【霊視】を外でも使う。これは、まぁ、時間のある時にするとして……家は……お金が貯まったら考えようかな。最近消費が多いし」


 やること整理を終えたところで、雪原エリアの探索を再開しようと思ったのと同時に運営からのメッセージが届く。


「ん? 何だろう?」


 内容を見てみると、『アンケートにご協力ください』という件名から始まっていた。


「怪しいメール……内容は、『PKの是非について』?」


 内容的には、運営にPKを認めて欲しいという要望が多数寄せられているから、アンケートの結果から運営で協議するとの事。アンケートには、PKに賛成かどうか。PKを認めるとしたら、どういう内容なら良いか。PKによる報酬は、どのようなものが良いか。PKのデメリットは、どのようなものが良いか等々様々な事が書かれていた。

 私としては、せっかく手に入れたアイテムや装備などを奪われるとかは嫌なので、そういう要素は入れないで欲しいという旨を書く。後は、そもそもPK自体が、そこまで好きではないので反対に入れる。プレイヤーと戦いたいならPvPを挑んで戦えば良いと思うし。


「PKが認められたら、ゲーム内の治安も荒れるしなぁ。目の敵にされてる私とか狙われる可能性あるし……」


 返り討ちにすれば良いって事になるけど、粘着する輩とかも出て来る可能性を考えると、ゲームが嫌になるプレイヤーとかも出て来そう。


「まぁ、運営がバランスの良いようにしてくれれば良いかな。粘着は、多分アウトだろうし、通報すれば一発アウトに出来るかもだし」


 今後の運営の手腕に期待しよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ