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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
真祖となった吸血少女

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144/1002

第三回イベント前 最終確認

 イベント当日。私は、イベント開始時刻である十三時の一時間前にログインした。改めて、スキルやイベントに関して確認するためだ。


────────────────────────


ハク:【武芸百般Lv18】【短剣Lv66】【双剣Lv55】【牙Lv10】【武闘術Lv31】【真祖Lv42】【血液武装Lv38】【操影Lv25】【操砂Lv1】【操泥Lv1】【使役(蝙蝠)Lv37】【突進Lv12】【防鱗Lv21】【未来視Lv6】【夜霧Lv23】

控え:【剣Lv69】【魔法才能Lv46】【水魔法才能Lv15】【支援魔法才能Lv45】【HP強化Lv66】【MP強化Lv30】【物理攻撃強化Lv69】【物理防御強化Lv40】【魔法防御強化Lv32】【神脚Lv49】【器用さ強化Lv35】【運強化Lv60】【視覚強化Lv40】【聴覚強化Lv48】【腕力強化Lv25】【握力強化Lv8】【顎強化Lv12】【執行者Lv69】【剛力Lv55】【剛体Lv8】【不動Lv9】【豪腕Lv61】【豪脚Lv43】【駿足Lv40】【疾走Lv16】【軽業Lv12】【見切りLv12】【毒耐性Lv30】【麻痺耐性Lv7】【呪い耐性Lv1】【沈黙耐性Lv4】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv8】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv32】【気絶耐性Lv1】【竜血Lv40】【登山Lv6】【毒霧Lv10】【毒液Lv8】【酸霧Lv2】【暴食Lv11】【飲み込みLv6】【狂気Lv8】【吸収Lv10】【貯蓄Lv10】【擬態Lv20】【超音波Lv4】【感知Lv42】【言語学Lv51】

SP:317


────────────────────────


 二週間の準備で、スキル構成はかなり変わった。現状、では、この装備が一番良いと思っている。アップデートのおかげで、控えでも発動するスキルが明確に分かるようになり、且つ、その数が増えた事で、戦闘の幅を大きく広げる事が出来た。


────────────────────────


【牙】:牙による攻撃を強化する。【吸血】【吸血鬼】【真祖】持ち、又は、獣人族専用。


【操砂】:砂を操作する事が出来るようになる。


【操泥】:泥を操作する事が出来るようになる。


【突進】:前方への移動の際、一定速度を超えていれば、攻撃判定を得る。


【握力強化】:握力を強化する。控えでも効果を発揮する。


【顎強化】:顎の力を強化する。控えでも効果を発揮する。


【酸霧】:酸の霧を吐き出す事が出来る。


【暴食】:ありとあらゆるものを食べ、消化する事が出来る。食べたものに応じて、様々な効果を受ける事がある。控えでも効果を発揮する。


【飲み込み】:自分の口の容量、お腹の容量より大きなものを飲み込める。控えでも効果を発揮する。


【貯蓄】:HP、MPの最大値を超える回復を蓄える事が出来る。最大で、最大HP、MPの倍。ゲージが減ると、自動で消費して回復する。エリアを越えると、貯蓄していたHP、MPはなくなる。


【吸収】:相手のHPを減らす度にHPを回復し、相手の魔法を受ける度に、MPを回復する。控えでも効果を発揮する。


────────────────────────


 獲ったスキルの中で、本の中でしか見た事がなかったスキルは、これらだった。狙っていたのもあるけど、狙っていなかったスキルも手に入れている。そこを選べる訳では無いので、仕方ない。まぁ、あって困るようなスキルでもないしね。

 この中で【暴食】と【飲み込み】が、【真祖】に大きく影響してくれている。『ありとあらゆるものを』という部分で、食べ物以外でも普通に食べる事が出来るようになった。つまり、絶対に飲めないと思っていた砂や泥さえも、【真祖】の範囲内に入ってくれたという事だった。こればかりは、実際にやるまでは、出来るかどうか怪しかったけど。

 そして、【飲み込み】のおかげで、スライムなどの液体系モンスターを吸う際に、一気飲みが出来るようになった。ついでに、【吸血強化】で増えていた血も一気飲み出来る。そっちの面での苦しみからは、解放されたと言って良いと思う。

 また、双血剣の扱いも大分慣れた。前までの戦闘スタイルとは大きく変わる事になったけど、今までよりも遙かに強くなっていると思う。

 ただ一つだけ誤算だった事があった。


「問題は、【真祖】にもアプデの影響があるって事か」


 そう。アプデ後、初めて【真祖】を使った時の事。いつも通り血を吸っていたら、いつもよりも匂いと味がキツかったのだ。


「私でも、何度か吐き出したし……他の人達にとってもハードルが高くなってんじゃないかな……」


 スキルを得るために、何百回も吸っていたから、段々と慣れていったけど、強烈だったデメリットが、更に強烈になったのは最悪だった。


「今なら、アク姉の創作料理も美味しく食べられそう……」


 特に嬉しい事でもないけど、そのくらいには改悪されている。恐らく、私が【真祖】まで進化して、スキルを手に入れまくろうとしたから、調整しなくてはって思った感じかな。良い迷惑だ。


「武器もスキルも問題は無し。後は、イベント会場……ってか、エリアか」


 先週の土曜日に、イベントに関する追加発表があった。

 イベントが行われるのは、廃都市エリア。時刻は夜で、制限時間は二時間。半径二十五キロのフィールドで、最後の一人になるか、時間までに最多キルを取った人が優勝。参加プレイヤーがどのくらいか分からないけど、フィールドがとにかく広大である事は間違いない。


「多分、最後の一人になるよりも、制限時間での決着になる可能性が高いかな。でも、夜って条件は、私にとっては最高かな」


 ステータスが低下しないどころか上昇するし、【夜霧】も発動出来る。本来の強さを発揮出来るのは大きい。


「マップ情報は、開始直後に配られるんだよね。事前に、どういう風に動くか決められないから、行き当たりばったりで行くしかない。これは、前のイベントと同じ。廃都市だから、前よりも見やすいかな?」

「まぁ、建物の内部データまで作り込まれていたら、その限りじゃねぇけどな」


 急に独り言に返事が来たから、ちょっと驚いた。


「フレ姉、早くない?」

「十五分前だぞ。普通だろ。寧ろ、ハクの方が早ぇじゃねぇか」

「色々と確認したかったんだもん。今度は、フレ姉を倒せるように」

「それは楽しみだな」


 そう言って、フレ姉が頭を撫でてくる。この前の修行では良いようにやられたけど、今の私なら、ちょっとは渡り合える可能性はあると思う。


「そういや、面白い事を教えてやる」

「面白い事?」

「ああ。スキルのレベル上限だ。100レベルに達すると上限に引っ掛かって、レベルが上がらなくなる」

「へぇ~、100が上限なんだ」

「ああ。まぁ、何も増えてねぇから、上限に達しても何も嬉しくなかったけどな」


 スキルレベルの上限は100だけど、それをクリアしたからと言って、スキルが増えるみたいな事はないみたいだ。

 そこで一つ思い出した事があった。【双剣】の最初の上限は50だったけど、師範の試練で上限が突破して、極意を得る事が出来た。

 これが、他のスキルでも同じだったりしないだろうか。


「ねぇ、フレ姉。その上限スキルって、上限突破みたいな事出来ないの?」

「ん? そうだな……特に、何か条件が出て来ていたりはしない。ただただ上限に達したスキルだけだ。その様子だと何かあったな?」

「まぁね……でも、私の場合、特殊なスキルだったから」

「ああ、そっちか。なるほどな。私が持っているスキルは、普通のスキルばかりだからな。同じものと扱うには、少し微妙だな。だが、まだ可能性は残っているか。何か分かったら、教えてやる」

「うん。ありがとう」


 というか、フレ姉、仕事もあるのに、スキルレベルを上限まで上げるって、どんな戦い方をしたら、そんな事出来るのか。私には、絶対に無理だ。


「さて、ぼちぼち時間だな」


 フレ姉がそう言ったのを聞いて、周囲を見回すと、プレイヤー達が集まってきていた。


「私とかち合うまでに倒されるなよ?」

「保証は出来ないけど」

「まぁ、前回も良いところまで行けたんだから大丈夫だろ。あの要らないアイテムを手に入れてるだろう?」

「まぁね」


 第一回イベント報酬で貰ったランダムアイテムボックスの成果は、ずっと渋い。ガチャで無限にノーマルを手に入れているみたいだった。


「アクア相手でも容赦するなよ」

「アク姉には容赦してないよ。この前はスキル貰ったし」

「ワンチャン、同じプレイヤーからスキルが獲れるか検証出来るかもな」

「でも、マップは広大だし、出会えるかどうか分からなくない?」

「それもそうだな」


 フレ姉と話していると、目の前にウィンドウが現れた。


『まもなく、バトルロイヤルイベントを開始します。イベント不参加の方は、直ちに、広場から出てください。時間内に広場にいるプレイヤーは、イベント参加者と見なし、イベントエリアに転移します』


 イベントが始まるから、不参加のプレイヤーへの注意が発せられる。


「ああ、そうだ。ハク、不意打ちに気を付けろよ」


 フレ姉が、私の頭を撫でながらそう言った。


「え? あ、うん。分かった」


 フレ姉が頭を撫で終わるのと、転移が始まるのは、ほぼ同時だった。

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