スキル統合と【真祖】の成果
次の土曜日。ようやくゆっくりとスキル検証が出来る日がやって来た。その間の一週間で、少しレベル上げが進んだ。
「さてと、何が統合出来るかな」
うきうきとしながら、スキル収得欄を見たら、目的だったスキルの他にももう一つ統合出来そうなスキルがあった。
「【血液武装】? まぁ、取り敢えず、取ろうかな」
そうして変わったスキルがこうだ。
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ハク:【短剣Lv55】【双剣Lv45】【武闘術Lv1】【真祖Lv5】【血液武装Lv1】【操影Lv1】【使役(蝙蝠)Lv1】【執行者Lv59】【剛力Lv33】【豪腕Lv50】【豪脚Lv25】【駿足Lv20】【防鱗Lv1】【擬態Lv3】【感知Lv29】
控え:【剣Lv61】【魔法才能Lv46】【水魔法才能Lv8】【支援魔法才能Lv45】【HP強化Lv56】【MP強化Lv10】【物理攻撃強化Lv58】【物理防御強化Lv26】【魔法防御強化Lv21】【神脚Lv34】【器用さ強化Lv21】【運強化Lv48】【視覚強化Lv23】【聴覚強化Lv25】【腕力強化Lv1】【毒耐性Lv23】【麻痺耐性Lv6】【呪い耐性Lv1】【沈黙耐性Lv1】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv5】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv1】【気絶耐性Lv1】【消化促進Lv46】【竜血Lv28】【登山Lv6】【毒霧Lv1】【毒液Lv1】【捕食Lv5】【夜霧Lv16】【言語学Lv33】
SP:184
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増えたスキルは、【武闘術】【血液武装】【腕力強化】【防鱗】【毒霧】【毒液】【捕食】の七つだ。この内、【腕力強化】は黒帝ゴリラ、【防鱗】はフォレストリザード、【毒霧】はジャイアントトード、【毒液】はヴェノムアナコンダ、【捕食】はスライムから、【真祖】を使って手に入れた。この事から、【真祖】のスキル獲得率が、かなり上がった事が分かる。
二段階進化で、ようやくという感じがしないでもないけど、ここまで結構過酷だから、それには見合っていると思う。
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【武闘術】:【武闘術(ランク3)】:身体の扱いに補正が入る。手脚による攻撃が強化される。【格闘】【拳】【蹴り】【投げ】の技は、【武闘術】に継承される。
【血液武装】:自身の血液を使い、武器の生成と強化が出来るようになる。大きさ、攻撃力、耐久度、効果時間は、レベルに依存する。元になっている【硬質化】【操血】の効果は、【血液武装】に継承される。
【腕力強化】:腕を使った行動を強化する。
【防鱗】:身体に魔力の鱗を生じさせ、一時的に防御力を上げる事が出来る。効果時間は、レベルに依存する。
【毒霧】:毒の霧を吐き出す事が出来る。
【毒液】:毒の液体を吐き出す事が出来る。
【捕食】:食べたものに応じて、様々な効果を受ける。
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これが手に入れたスキルの効果だ。【武闘術】は、狙い通り格闘系スキルを一つにまとめた感じだ。これのおかげで、装備欄を三つも空けられた。
【血液武装】は、【血装術】と【血武器】を統合した事もあって、その二つの効果を持っている。さらに、【血装術】の元になっている【硬質化】と【操血】の効果も使えるとあって、本当に良いスキルだ。
【腕力強化】は、【脚力強化】の腕バージョンという事もあって、【神脚】の腕バージョンに繋がるものなのではと考えている。仮にそうなったら、今度は腕力方面で悩む事になるかもだけど、今の私の脚力は、攻撃の主力と言っても過言ではないので、期待している自分もいる。
【防鱗】【毒霧】【毒液】に関しては、まだ検証も何もしていないので、何とも言えない。スキルの内容を見ても、どこまで効果を発揮するか分からないし、【毒霧】と【毒液】に関しては、確実に口から出す前提なので、人としてどうなのかと思ってしまう。
【捕食】の方は、既にレベルも上がっている。これの理由は、血を飲んでも【捕食】の判定を受けるという風に仮説を立てている。そもそも最近は、口直しもしないで血ばかり口にしているからだ。この食べたものに関しても、色々と検証していこうと思っている。
【真祖】のおかげで、やれる事の幅が大きく広がった。今日は、この検証に時間を掛けるつもりだ。検証場所は、いつも通りの平原。ホワイトラビットとスライムには、実験台になってもらう。
「さてと、まずは、【使役(蝙蝠)】からかな」
蝙蝠を召喚する事を意識すると、手のひらくらいの蝙蝠が出て来た。蝙蝠は、私の周りをくるくると飛ぶ。現実だったら怖いけど、ゲームの中だからか、そこまで怖くない。見た目もリアルな感じじゃないし。どちらかというと、血狂い蝙蝠の方が怖い。
「行動範囲は、私を中心に二十メートルくらい? モンスターがいると、超音波を出して知らせてくれてる。平原は、モンスターが多いからうるさいけど。攻撃はしてくれないから、本当に探索専門かな」
【使役(蝙蝠)】で出した蝙蝠は、ホワイトラビットとスライムに攻撃する事はなかった。ただ居場所を知らせるだけ。でも、【感知】に集中しなくても、モンスターの居場所がある程度分かるのは有り難いかも。
「これは出しっぱにして、次は【操影】」
【操血】と同じ感覚で、影を操る。操れる範囲は、二メートル程。やろうと思えば、身体を覆う事も出来る。防御に使う事も出来そう。次は、攻撃だ。試しに、近くにいるホワイトラビットを影で貫く。二割くらい削れた。ホワイトラビットを倒せないくらいの攻撃力となると、実戦では使えない。
「拘束は出来るかな?」
【操血】でもホワイトラビットの捕獲くらいは出来た。【操影】でも、これくらいは出来るはず。影を操り、近くにいるホワイトラビットを縛る。ホワイトラビットが藻掻くけど、全然抜け出せそうにない。
「拘束の方は、使えそう。こっちをメインに使うかな。防御は、要検証として、取り敢えず適当に動かし続けよう。次は、【血液武装】」
【血武器】の時と同じ要領で、武器を出す。すると、いつもなら短剣くらいしか出せないのに、片手剣くらいの大きさで出て来た。HPの方は、〇・五割しか減っていないので、確実に成長していた。
「びっくりした。まさか、こんなに大きくなるなんて。これなら、双剣も作れるかな」
試しにイメージしてみると、普通に双剣が出来上がった。
「これで武器がなくなっても困らないかな」
そう言いながら、捕まえているホワイトラビットに左手で握っている短剣を投げつける。ホワイトラビットに突き刺さった結果、一撃で倒す事が出来た。【血武器】の1レベルの時よりは、攻撃力も耐久度も上だ。完全に上位互換と考えて良いと思う。
「今度は、纏わせる方」
血刃の双剣を持って、仕込んだ機構を使い、自分を出血状態にして、血刃の双剣に纏わせる。
「あれ? 一回だけだけど、二回【血装術】を使った時と同じような厚さになってる。だったら、もう一回使えば……」
いつもみたいに二回使うと、厚めの刀身が出来上がった。
「これなら、攻撃力も耐久度も期待出来るね。継続時間は、どんな感じだろう?」
【操影】で捕まえたホワイトラビットを、私の口に運んで血を飲みながら、【血液武装】の効果時間を確認する。結果、【血液武装】の効果時間は、十分だった。前よりもかなり伸びている。昼間とかは、戦闘が長引くので、結構有り難い。
血刃の双剣を仕舞って、検証を続ける。
「【防鱗】は、服の上から鱗で覆う感じか。魔力の鱗だからかな」
血姫の装具の上から、魔力の鱗が出て来た。動きを阻害する事もないので、普通に使えそう。ここら辺は、戦闘でどこまで使えるか確認するとして、次に調べるのは、毒系統のスキルだ。装備を入れ替えて、準備をする。
【操影】で捕まえたホワイトラビットに、向かって【毒霧】を吐き出す。MPを消費して、吐き出すみたいで、口から紫色の霧が吐き出されて、ホワイトラビットが毒状態になった。でも、まだ弱い毒みたいで、三秒に一ドットずつ削れるだけだった。
「何か微妙……って!? 私も毒になってるし!?」
スキルで使えているけど、私が毒に適応しているわけじゃないから、吐き出した毒に侵されていた。モンスターのスキルを手に入れても、人という身体に合うかどうかは別という事がよく分かる。
「この分だと、【毒液】も同じだろうし、このままでいいや」
毒状態のまま、【毒液】の検証も行う。無傷のホワイトラビットに向かって、口から毒の液体を吐きかける。勝手に霧が出た【毒霧】と違い、唾を吐きかけるように毒の液体を出す。こっちの毒もそこまで強いものじゃないみたいで、【毒霧】と同等ぐらいだ。
「う~ん……【毒耐性】を上げるのに使えるのと、これから先に二つが統合しそうな事を考えると、地道にレベル上げはしておいても良さそうかな。戦闘で、どんな感じになるかは、豪雨エリアで試そっと」
どんなスキルかの検証を終えて、私は西の豪雨エリアへと向かった。新しいエリアなので、どんなモンスターがいるか分からないけど、多分大丈夫だと思う。




