表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/21

第四話

 ーー銀河勇者ブレイガード。


 彼こそが、銀河警察に所属する無敵の勇者にして、かつて地球を救い、今も守り続ける正義のヒーロー。


 宇宙の彼方からやってきた彼は、その精神をうちのおじいちゃんが作ったスーパービークルに宿し、地球の平和を守る勇者だ。

 6年前、僕が小学四年生になる直前の春休みだったかな。

 地球を狙う悪の宇宙人達の組織「宇宙ギャングジャーマーサ」を追って、この地球にやってきたブレイガード。


 たまたま我が家の近くに降り立ったジャーマーサの怪ロボットを倒す為、彼はおじいちゃんの作った変形メカに憑依融合したのだ。

 ブレイガードが使っているボディは元々、人型に変形して何とか辿々しく歩くのがせいぜいの代物だったのだけど、ブレイガードが憑依融合した事でまるで、アニメに出てくるヒーローロボみたいな存在へと変化したのだ。


 僕とブレイガードとの出合いは本当にただの偶然だったけど、当時の僕は本物の正義の味方に出会った事で、地球の平和の為に力になりたくてブレイガードと一緒に行動するようになったのだ。

 もちろん、ブレイガードとその仲間達は地球人の子供を悪の宇宙人との戦いに巻き込むつもりはなかったけどね。

 子供の純粋な気持ちを無下にも出来なかったんだろうね。


 結局僕の熱意に負けて、現地協力員と言う肩書きを僕に与えて、身を守る為のアイテムやツールを与えてくれたんだ。

 僕らはあの日からずっと一緒で、ずっと一緒に戦ってきた。

 1年間のジャーマーサとの戦いを終えた後、地球を狙う組織が他にもいる事が判明して、ブレイガードは今も地球に留まっている。


 「光希、そういえば時間は大丈夫なのか?」


 他愛もない話をしていたらブレイガードが僕の時間の心配をしてくる。慌ててスマホで時間を確認すると、思ったより長く話し込んでしまっていた。


 「いけない!!電車に乗り遅れる!!」

 「やれやれ。しょうがないな。私に乗るんだ。学校まで送ろう」

 「ありがとうブレイガード!!」

 「ああ。ちゃんとシートベルトを着けるんだぞ。少し飛ばすからな」

 「うん!!」


 運転席にカモフラージュ用の運転手の立体映像を映し出すと、ブレイガードは走り出す。

 この6年間でブレイガードの事をみんな知ってるから、カモフラージュとか意味がないんだけどね…。

 ロボットになるこんな派手な赤色の車、一度見たら子供だって絶対に忘れないよ。

 そんな事を思いながら、ブレイガードとおしゃべりをしながら、僕は通ってる高校まで送ってもらうのだった。

1話目終了。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ