第十ニ話
「そう?ところでその時みんなはなんて言ってたの?」
気になって今は海外を守ってる仲間達の事を尋ねてみる。みんなはいったいどう思ってるんだろう。
「あ、ああ。みんな私と同じ気持ちだと言ってくれた。ここだけの話、光希を救った事については私と彼等だけの秘密だ」
「そっか。今度みんなにお礼言わないとね。ブレイガード、今度のゴールデンウィークにみんなの所に連れてってよ」
「それが光希の頼みなら。私は断らない」
「ふふ。ありがとう。でもこれからどうしよう」
「何かあるのか?」
「いや、だってさっきブレイガード言ったよね。お母さんの細胞を使ったから女の子の体しか作れなかったって」
「ああ。地球人のクローンを作ると男性からは男性、女性からは女性しか作れない」
「それってつまり、僕一生女の子なんだよね」
「そうなるな。さすがにおじいさんの細胞を使って、男性の体を作って再び脳移植するのはどうかと思うしな」
「そんなほいほい脳みそ乗せ替えとか…。そもそも体がおじいちゃんのクローンなんてやだ」
「私も流石にそれは」
そう言って二人で笑う。
久しぶりにブレイガードと笑いあった気がするなあ。
しかし、僕一生女の子のままかあ…。
「うーん…」
「光希?いったいどうしたんだ?」




