捏造の王国 その61 衆院選挙後、勝ち組?党首訪問しますよおby地獄の書記官
衆議院選挙が終わったばかりのニホン国に、地獄の書記官が、勝ち組?の党の党首訪問を試みると…
11月に入ったというのに首都近辺をはじめ気温が高い日が続き、この季節には異様な激しい雨が降ったりするニホン国。気候と同じく当惑の選挙の結果に首をかしげる部分もなきにしもあらず。諸外国をはじめ、あの世からも疑問の声が噴出していた。
“ふう、まったく閻魔様も人使い荒いんだから。ニホン国の選挙結果が意味不明、ちょっと調べてこい、いつもの任務の延長だ、党首どもを探ってこい、なんて。私はアクマでも、現世の罪を調べて申告するのが本業なんで、現世でのわけわからん人々の所業を調べたりすることではないんですが”
ブツブツと鏡のなかでにつぶやくのは地獄の書記官。本来は亡者の罪を調べ、申告するのが業務ではあるが、アベノ政権からのあまりのニホン国面々の行いに地獄がパンク及びありえない刑期の政治家らが増えるのを恐れた閻魔大王ほかから、政治家たちを改心?させる役も与えられている。ガース前総理らをいじくるその様子からは新たな仕事も楽し気にやっているようにしか見えないのだが、本人?としては不服のようである。
“なんでこう、一向に自らを省みない人ばかりにつかされるんですかねえ。まあ、ニホン国民が間接的とはいえこういう人を選ぶ、というかそういう仕組みに異をとなえないからなんですが、今回もまだキジダダさんですか。100代は短命でしたが、101代になったら、どうなんでしょうねえ、キジダダさーん、調子はどうですかあ、国会終わって”
と、新総理の執務室の鏡にご登場するのだが、当のキジダダ総理はまるで気が付かない。
「ああ、なんとか単独過半数は超えたが、ソンカ派の給付金関連で非難ごうごうだ。子供にやるといっても、どうせ親が使ってしまうんだし、そもそも虐待するような親だったら、子供のためじゃなく、自分に使っちゃうとかあるだろうに」
“まあ、その通りなんですよねー。現代では虐待親がたくさんいるって判明して賽の河原の石積みなどはやめるべきという意見も地獄出てますしねえ。虐待の定義を広げて、乳幼児や子供死者は一律極楽でいいんじゃという説も。でも、ソンカさんの公約なんですよねえ”
「公約だからって、わけわからん。だいたい20-30歳代、困ってるっていう話も合って、ジコウ党に批判殺到。おまけにダカイチ政調会長が、そんな案は嘘だ、黄泉瓜の誤報だ!とかいうから、また混乱するし。だいたい彼女は『当選しないとテンノーに迷惑がああ』と意味不明なことをのたまって選挙違反を疑われるような人だからなあ。ああ、派閥の調整、アベノさんへの配慮とはいえ、とっととあの勢力から手を切って、私の力を強めたい!」
“でも、結局さらに意味不明な5万現金、5万円はクーポン券という案になるっていう話ですよねえ。キジダダさんは勝ってるようで、そうじゃないんですかねえ。あ、応援演説にサクラを雇ったそうですねえ。アベノ元総理のいつものやり方とは思ってましたが、キジダダさんもやってたんですねえ、情けないですねえ”
「ちょ、調整なんだ、とにかく折り合いはつけた!クーポン発券業者だのの中抜きや利益誘導といわれようと、私の地盤を固め、この政権を長続きさせるためなんだ!サクラを愛でる会問題ならぬサクラに見られる会、ホントは人望なんてないんだといわれようと私は正統派プリンス!聞くためのノートだってつけてるんだ!実は閻魔帳だなんて批判は聞かないぞ」
“はあ、実は私の話を聞いてるくせに聞こえてないフリをしていてそれですか。自分の都合のいいことしか聞かない力なんですねえ”
「私はきちんと101代をやりとげる、聞くべきことはちゃんと聞いている!」
“うーん、なんかひねくれた反応ですねえ。ガースさん本人はひねくれてましたが、反応は素直なのに。世襲の人って一回りしてるというかまわりくどいですねえ、ま、それはそれなりですが。今日はこの辺で”
「私は何も聞こえてないぞ、空耳だ、地獄の忠告なんぞ聞こえないんだ」
“やっぱり、聞こえてるくせに。まあ、今日はほかも回りたいとこありますんで”
と、いいつつ瞬間移動で西のとある市の市長室。
“メイジの党の代表のマツイダさーん、いらっしゃいますかあ。あ、いない。市長なのにあんまり来てないって本当だったんですねえ。集めたけど不要になった雨合羽の処分でもしてるんですかね。来年の2月で政界引退とか言ってましたが、ひょっとして早めに辞職したんですかあ”
「引退だと、まだだ、まだ。空耳か。前総理やハシゲンさんがわけわからん声が聞こえるとかの話だったが。そうすると、オレも代表の一員、いや、そんなことはない」
“ま、ハシゲンさんから代表選挙やれとか言われてますし、引退宣言してましたからね。もうすぐ代表じゃなくなるんですよねえ。でも、残念ですよねえ、4倍議席増とかいわれてますけど”
「く、躍進か、以前よりも得票数やら議席数はそれほど増えてないんだ、分裂前、最盛期のハシゲンさんとかのころには及ばんし」
“早速二人も逮捕者出てますしねえ。また分裂とか、離党とかで、議席が半減とかしそうですねえ”
「そんなことになってたまるか!すでに改憲案を出し、他党との連携も図っているんだぞ」
“選挙前には改憲なんて全く1ミクロンもいってませんでしたけどねえ。身を切る改革とか、どうしたんですかあ。まあ給与減らして退職金増やしてトントンにしたっていう話もありますしい、ミヤコ構想では都になるんだと市民を誤解させたっていうアコギなやり方してましたよねえ、貴方方。西の一地域で通用してたやり方は全国では?って前に学んだと思ったんですが、また同じ過ちをやるんですかあ。ハシゲンさんほど人気ないってわかってるでしょうに、いい加減反省してほしいんですけどお、あの世にいったときのことも考えてくださいよ”
「お、オレは、まだまだ現役だ!まだやることがある!」
“はあ、引退宣言はやはり口先だけですか。永遠のミヤコ構想ですか。利益誘導やら誤魔化しやら脅しやらやってたら、死後は相当ですよお。もうすでに八つ裂き数十回申請でてるんですが、かなりの死者から”
「死者がなんだ、いや気のせいだ。躍進が見せかけだろうが、党内に逮捕者がでようが、なんだ、とにかく強気でやりぬくぞ」
“あ、ケンカスタイルですか、それインテリっぽいハシゲンさんがやってたやつでえ、貴方がやると単に怖いだけのような気がしますが。それにキジダダさんだと柳の枝のようにかわされそうな気がしますけどねえ。あとヨジムラさんとか返り咲き狙ってるハシゲンさんもいますからね。これ以上罪を増やされると私としても厄介なんですが、本人がやりたいっていうのを止めるのは難しいですねえ。それじゃ、また。次は連携先にいってみますか。ミンミン党と紛らわしいコクミンミン党タマキンさーん聞こえてますかあ”
「な、何か声がしたような。おそらくわが党を応援してくれる支援者の声だろう」
“こ、これはまたナルシストというか自己欺瞞というか。さすがミンミン党と紛らわしい略称ミン党と届け出をだして、大量の比例票をかっさらっただけのことはありますねえ。11万票のうち、ホントはミンミン党って入れたつもりの人は何人いるんでしょうねえ。まあ略称で書いたほうや紛らわしい名前の届け出を認めちゃった選挙管理委員会にも責任はあるでしょうけどね”
「ふん、ミンの名にこだわった方が悪い。きっちりわかるミンミンを略称にすればよかっただけだ!たとえ実際はわが党に入れた票が実際はかなり少なかったとしても、按分すると法で決まってるんだ!」
“はあ、そうですか。それじゃあ、公約になかった、改憲だのお、メイジの党との連携だのを選挙後言い出したのはどうなんですかあ”
「選挙後は選挙後だ。結果をみて、いいほうに擦り寄り、もとい変更するのは当然だろう」
“あ、前にナンタラ望の党とかで、躍進とか言われていい気になってたのに、またバラバラのやり方をまたやるんですかあ。本当に学習しないんですねえ。だから信用なくすんですけどねえ。野党共闘とかでコクミンミン党の立候補者に入れた人は大損というか、あきれてますよねえ。ま、共産ニッポンとかが対立候補たてたのはある意味正解なんですかね”
「う、うるさい!共産ニッポンがなんだ!あそことの連携なんて嫌だあ!」
“底の浅さが見抜かれちゃいますもんね、共産ニッポンの新人さんにも。ジコウ党で目がでないからって、強そうなとこにくっついて、なんとかしようっていう根性というかお望みが見透かされてしまいますから。そろそろ国民にも見抜かれはじめたんで、ミン党なんて紛らわしい届け出してミンミン党の票を分けてもらうことにしたんですかあ”
「ち、ちきしょー!だ、誰だああ!き、きっとこれは共産ニッポンだの負けたミンミン党のエダノンの陰謀だ!わ、私は狙われているんだ」
“はあ、自意識過剰もここまできると哀れですねえ。逆に自己分析、反省しないから、ああいう図々しいやり方をできるんですね。それをマスコミが取り上げもてはやすのを国民が鵜呑みにしがち、と。うーん、地獄行き減らしはまず国民の教育からか、と閻魔様に進言すべきですかねえ”
「地獄とか、閻魔とか、わ、私を怯えさせ、弱らせる、共産ニッポンだのレイワンだのの策略だあ「
“私、そんなこと一言もいってないんですけど。妄想たくましい方ですね。これ以上錯乱すると厄介ですから、お暇しますわ。しかし、党首の自己像が過大すぎて危ない領域っていうのが躍進した党の特徴なんですかねえ。いや、躍進が見せかけだけ、選挙制度の不備とマスコミのヨイショで支えられたって自覚があるから、党首たちも内心弱気なんですかね。まあ、どっちにしろ、地獄行き亡者が増え、彼らへの怨嗟の声があふれかえるのは間違いないってわけですか、ふう”
今後、からかいがいのないキジダダ総理らに張り付くことになり、さらに地獄が忙しくなりそうな予感にため息をつく地獄の書記官であった。
どこぞの国では、選挙後早々当選したはずの人が2名も逮捕された党だの、公約にはないことをのたまう党だのがでるわ、挙句まるっきり同じ略称の党で十数万票を按分だの疑問符がつきまくりの国政選挙を行ったそうですが、ホントにやり直しなしで大丈夫なんでしょうか。これでいいんだ、と本気で国民が思っているのか、知らないだけなのか、無力感にさいなまれているだけなのか。無知、無理解、無気力のままだとさらに事態が悪化するだけだと思うんですけどねえ。