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03 ー俺の知るその少女ー

教科書に記載された内容を歌うように諳んじた少女は、それぞれについて解説を始めた。

「ーつまりですね、ここでいう魔法とは…」


「もう結構です!…とてもよく学んでいるようで大変結構!流石2年最優の成績を獲るだけありますね。Ms.ウィンタエア?」

語りを途中で打ち切られた少女は、照れ臭そうに笑いつつーどこか影が差した表情で席に着く。


そうだった。どことなくアホっぽい雰囲気で忘れがちだが、ユキはとんでもなく優秀なのだ。

勉強をやらせれば1000に届こうかという頁数の教科書をテスト直前に丸暗記。さらに複数の参考書と照らし合わせ新たな解釈を導き出す。

学園の入学テストで100点中136点を叩き出した伝説は未だ記憶に新しい。


魔法を使わせれば、8という莫大な魔導力を誇り、水と風、2つの属性紋が左手の甲に刻まれている。しかもそれは非常に珍しい複合紋でもあるのだ。

上級貴族ですら7程度…8に届こうという魔導力を持つ人間は、この王国にも数えるほどしか存在しない。

平均的な魔導力が3程度の下級貴族の身でありながら、8もの魔導力を持つ少女の凄まじさは推して知るべしである。


そして性格は自由奔放 明朗快活…人気も出ようというものだ。入学直後にファンクラブが発足し、2年現在会員数は学園内外、貴族平民合わせて4桁に届くらしい。

まさに完璧超人であるが、ユキという少女を知る全員が口を揃えてこう話す。

「ーシズクなんかに関わらなければ、彼女が聖女であると言われても信じるよ」


それが俺の知る少女ー 「ユキ・ロン・ヴァ・ウィンタエア」である。

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