尋問
少し短めで行きます
「大丈夫?けがとかしてない」
集められていた子供たちのところに駆け寄り縛られていた縄を切っていく
子供たちはみんな震えている
そりゃ、訳も分からず攫われて、乱暴に扱われ
今度は急に表れて暴れまくった人だから怖いよね
「お、お兄ちゃんたち誰?」
言われたルミアが
「私は、お姉ちゃんだからね・・」と、突っ込んでいた
「大丈夫、安心してとは言えないけど、みんなにひどいことはしないから」
「僕たちは、怪しく見えるけど、この国の皇女様から依頼を受けて
みんなを助けに来たんだ」
「皇女様?」
そう言うと一人の小さな女の子が
「皇女様ってエレノワちゃんのこと・・?」
「エレノワ様を知っているの?」
「うん、時々ルアと遊んでくれるの」
「そうか、優しい皇女様ですね」
ウンと言って女の子は笑っている
「すぐにみんなの家に連れて行ってあげるからね」
よく見ると子供たちは、はだしで長いこと歩かされたのか酷い怪我をしている
それに心にも少なからず傷を負っているよね
「みんな、驚かないでね」
と言って立ち上がり、手をしたから上に上に動かす
たちまち、ミトを中心に白い光に包まれ子供たちの周りをドームのように包み込む
「な、なに?」
驚いている子供たちがさらに
「あ、痛いのがなおってる」
「ほんとだ、痛くない体も軽くなった」
「すごいねお兄ちゃん」
ヒーリングドーム、治療はもちろん
中にいる人の体や心をリラックスさせる効果がある
子供たちが喜んでいるのを見ながら
倒した盗賊たちをルミナが魔法の縄で縛りあげ道のわきに転がす
「てめー俺たちに、こんな事してただじゃ置かねーからな
頭目がいればお前らなんか・・・」
ルミナは鼻で笑って
「フン、縛られてっる人間の言葉とは思えないわね・・
言っておくけどね、私は隊長ほどやさしくないからね」
「で、その頭目とかいうのは何処にいて何をしているのかしら?」
「けっ誰がしゃべるかよ」
「そう、じゃーしゃべらないでね、絶対しゃべらないでね、絶対よ?」
ルミナが自分のマントを右手で払った瞬間
「ぐあー、い、い、痛ってー、な、何しやがる」
顔を上げた男の右目から血が流れていた
「あら喋るなと言いましたよね、何勝手にしゃべってるんです?」
「それに、大声を出すと子供たちが怖がります」
すました顔で言うルミナに男が
「ふ、ふざけるな、てめ・・・ぐあ、がぁー」
男が、のたうち回るのを見ながら
「勝手にしゃべるなと言ったのが聞こえなかった?」
よく見ると男の目と舌に針が無数に刺さっていた
子供たちはミト隊長のところで話をしているし
子供たちの体力回復のための魔法結界が貼られている
「もう、ちょっと過激に痛めつけても大丈夫かな」
独り言のように呟き男を見る
男はうめき声を上げるが徐々に静かになる
ルミナは隣にいる男に目をやる
男は恐怖で顔が引きつる
「い、いう、言うから、や、やめてくれ」
「ぐぎゃー・・・・あ、あぁー」
悲鳴とともに男の顔の半分み物凄い数の針が突き刺さる
「だから、喋るなって、言ったでしょ」
「や、や、や、やめ、て、く、れ」
「もうやめてくれ、頭目たちはあのガキたちの村を襲いに行ったんだ」
ルミナは、そう言う男を見て手を動かす
「ほ、本当だ俺たちは先にガキを攫って人質にとる役目なんだよ」
ルミナは静かに男に近づく
「し、信じてくれ、本当だ」
「残りの人数は?」
男は言いよどむ
「人数は?」
ルミナは強く言うと手を動かす
「の、残りは、ぜ、全部で35だ」
ルミナはニコッと笑って
「残り35ね結構多いわね・・・あっ忠告、次からは素直になったほうが良いですよ・・?」
男はグッタリトうなだれた
ルミナは男たちをとらえている場所を離れ
ミトたちの所に行く
隊長、実はと言って耳のそばで小声で今あった事を説明する
ミトはそれを聞き
「確かですか?」
「ええ、間違いないと
まあ、あれで、嘘が付けるなら大したもんですよ」
ミトは休んでいる子供たちに
「ねー、みんなの住んでるところって此処から歩いてどれぐらいかかる?」
その質問に一番大きな子が
「えと、ここは女神のお池の近くだからムイナ村まで歩いて2時間ぐらいかな」
「どっちにあるの?」
「あっち」
「南から少し西ですかね、距離は子供の足で考えると約5キロといったところですね」
「ルミナ先生は子供たちと後から来てください」
僕はちょっと急ぎます」
ルミナはふーっとため息をついて
「わかりました、子供たちの事は任せてください」
ミトは子供たちに笑顔を向けて「また後でね」と言って走り出す
少し離れたところで一気に空に舞い上がる
それを見届けてルミナは盗賊のほうを見るといつの間にか
回復シールドが貼られていた「まったく優しいんだからうちの隊長は」
独り言を言って子供たちのほうを向きなおして
「じゃーみんな、おうちに帰ろう」
「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」」
「てか、痛めつけてたの見てたの・・・・やば、お淑やかにしなきゃ」
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