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やれやれ

少し長めです

「おはよう」

勢いよく教室に駆け込むといつものようにすでにアリアルナさんがいた

「あら、おはようございます、今日はまた派手なご登場ですわね」

「はぁーはぁー は、派手?」

アリアルナさんはあきれ顔で

「馬車でのご登場、しっかり見えてましたわよ」

息を整え

「あれは王女様の馬車で僕のじゃ・・」

言い訳を言おうとしてアリアルナさんに止められる

「王女様は成人前でお顔を国民の前に出されていません

あの方が王女様だと知っているのはSクラスのメンバーと先生ぐらい・・・」

「えーと、つまり」

「あなたの馬車と思われる」

いつの間にか来ていたココさんにダメをおされる

やっぱりかー


そんな会話をしていると

みんなが走りこんでくる

「はぁーはぁー ミト走るの早すぎ・・・」

「ほ、ほんとうだよ・・・」

ファリアとマルナはしんどそうだ

ごめん、いじめっ子から逃げるのに足だけは速いんだよ

「普段走ることがあまり無いので追いつけませんでした」

すごい王女様はすまし顔で息一つ切れていない

鍛えてるんだな

「皆さんおはようございます」

それでは席についてください

「先生、人数増えましたけど席順は

ファリアが先生に質問する

「あ、そうでしたね

前列窓側にミシェルさん中央にミトさん入り口側にファリアさん

後列は窓側にココさん中央にアリアルナさん入り口側にマルナさんでお願いします」

みんなそれぞれに指定された席にすわる

それを確認してカリラ先生が教壇に付く

「では、改めまして おはようございます」

「「「「「「おはようございます」」」」」

昨日、ご説明したとおり午前中は魔法理論及び魔道具の研究

午後は 魔法実技これは実践に合わせた魔法の訓練

これは、ミトさん、お願いいたします

「先生」

「ミトさんどうかしましたか」

「午後の授業ですが前半後半に分けて魔法制御の訓練に当てたいと思いますが

どうでしょう?」

「それって実戦訓練と何が違うの」

ファリナが首をかしげながら聞いてきた

「うん、魔法の実戦訓練は 身体的訓練でしょ 制御訓練は精神的訓練になるのかな」

「精神的訓練?」

王女様が呟きみんなの視線が僕に集まる

先生にまでガン見されるとは思わなかった

「詳しい説明は後で行いますので先生、午前の授業を」

「あ、そうでしたね では、魔法理論の授業を始めます」

「まず、魔法にはそれぞれ属性があります

火・水・土・風・雷・氷 これに 光と闇を加えた8属性

これが、私たちの世界に存在すると言われる魔法になります

このうち最初に説明した6種類は雷と氷以外は皆さんも大なり小なり

よく使っていると思います」

「火と水は生活魔法としても使用しますし土と風は農業関係でも良く使用されています

もちろん氷と雷もあれば便利な魔法ですがイメージすることが難しく

現在では使用できる人が殆ど居ないと言われています」

「確かに火も水も土も目に見えるし風だって肌で感じることが出来るけど

氷は冬にならないと無いし雷も嵐でもこないと現れないものね」

ファリアが考え込む

次に光と闇の属性についてですが光の属性には回復や防御などの魔法が

あり攻撃補助としてフラッシュと言って強い光を発生させ敵の目をくらませる事も出来ます

以上が基本になる魔法の属性です

細かい説明は順にしていきます

今日は闇属性について説明していきたいと思います」

闇属性と簡単に言っても現在は伝説として残っているだけで

過去に使われたことがあるという伝承が残ているだけとされています

伝説の中では一番有名とされているのが 重力魔法ですね」

敵に上から圧力をかけ動けなくする魔法でベヒモスを動けなくしたという記録もあります」


「ベヒモス・・・・」

「知ってるの?アリアルナ」

思わず呟いたアリアルナにファリアが反応する

「名前ぐらいですけど北東の氷の大地にやかたほどの大きさの巨獣がいると本で読んだことがあります」

「それを、動けなくしたってこと・・・使ってみてー」


「まー伝説ですからね、

でも、私も昔から欲しい魔法があるんですよ 空間拡張魔法という魔法なんですが」


「どんな魔法なんですか?」

「これは、あったら便利ですよ 皆さんも肩から学校指定の革製のポシェットを下げてますでしょ

それに今授業で使用している魔法教本を入れてくださいと言われたら、どうします?」


みんなは顔を見回して

「先生、それ物理的に無理、このポシェット財布とメモ帳ぐらいしか入りませんよ

それに、こんな、でっかくて分厚い本入りませんよ」


「普通はそう思うわよね、でも空間拡張魔法を使うと入っちゃうらしいのよ

重さもなくなるんだって、まー私も見たことは無いんだけどね」


「後、便利そうな魔法が空間・転・移・・ミトさん何してるの?」


気が付いたファリアが言葉をかける

「あんた何、教本とポシェット相手に、にらめっこしてるのよ?」


ミトのおかしな行動に心配になり、ミシェルも席を立って近づく


その瞬間 まるでシュッと音がするように分厚い魔法教本がポシェットに吸い込まれる

「なっ」

ガタンと椅子から音を立てて、みんなが立ち上がる

「なっ何をしたのよ?」

「あり得ませんわ」

一番近くで見ていたミシェルもあまりのことにとまどっている

「皆さんお静かに・・・」

カリラが叫ぶ

ルミナ准将がミトに近づく

「ミト君良いかな、ポシェットの蓋を開けてみてくれ・・何か見えないかい?」

ミトはルミナに言われた通りポシェットの蓋を開ける

「あれ、なんか書いてあります 魔法教本 1 」

「すまない、ポシェットを貸してくれないか」

ミトはルミナにポシェットを渡す

ルミナはポシェットの蓋を開けたり閉めたり逆さにしたりして

「言い伝えの通りですね、リストが見えます ミト君が秘匿にしていないので

私にも 魔法教本 1 と見えますね、この数字は収納されている数ですね

言い伝えによると、この文字にさわると」

ルミナが文字にさわるとポンと手に魔法教本が現れる


ミト以外、目が点になる


「すごいな、これは本物ですね

しかも魔力の減衰もない、このポシェット自体魔道具のようになっています」

騒ぎ出しそうなファリアたちをルミナが慌てて制す

「気持ちはわかりますが、このことが隣国に知られたりすると

ミト君の身が、危険になります。」

このことはしばらくここにいSクラスのメンバだけの秘密にしましょう」

みんなそれぞれに肯定の意思を表す

ミトは

「ひょっとして・・またやっちゃいました?」


それを聞いた全員が思いっきり頷く





「ところでさ、ミト ポシェット私の分も作ってくれない?」

「おま、ずるいぞ自分だけ」

詰め寄るマルナに

「良いでしょ・・幼なじみなんだから」

「それ、言ったら俺だってそうだよ」

「お二人とも、浅ましいですわよ、此処はわたしから」

3人がギャァーギャァーやっていると

「あのー・・・」

「「「なに?」」」

「あれを」

ココが指さす方を見ると

ミシェルとミトがポシェットを持って何か話してる

「ふたりで何してるの?」

「ミトさんにポシェット交換して頂きました」


「「「ずるーーーー」」」
















いつも読んで頂きありがとうございます

少しずつ面白くなるように、頑張ります

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