始動4
前回よりだいぶ間が開いてしましました
「お母さん?ミトさんの」
王女様の声に反応したのはルミナさん
「フラン魔道士団長・・・」
「あら、ルミナさん久しぶり、ずいぶん出世されたのですね
そ、れ、と、元、魔道士団長よ」
お母さんはそう言いながらテルミナさんの顔をのぞき込む
「私が居た頃は駆け出しで炎の初級魔法すら満足に使えなかったのにね」
「えっいえ・・その・・お久しぶりです」
ルミナさんは真っ赤な顔をして下を向いてしまった
それを見てお母さんはフンと鼻を鳴らし僕に向かって
「ミト立ちなさい帰るわよ」
と言って出入り口の方を向く
慌てたのは王女様
「待ってください」
呼び止められたお母さんは振り向きながら鋭い目で王女様をにらむ
それを見たテルミナさんは下を向き、なんか?震えてるように見える
「なに?、何か用」
「用と言いますか、ミトさんにオークと戦うため協力ををお願いしていたところです」
王女様はそう言うとお母さんと対峙するように立ち上がる
お母さんは王女様から目を僕に向けて
「ミト、返事はしたの?」
と聞いてきた
僕はまだ何もと、答える代わりに首を横に振る
お母さんは王女様に向き直り
「そ、なら良いわ、お断りします さ、帰るわよミト」
と言い切った
慌てたのは王女様
「何故ですか、英雄としてお迎えしたいと申し上げているのです・・」
食い下がる王女様にお母さんはため息交じりに
「王女様、あなた魔力鑑定は出来る?」
「簡単に魔力量ぐらいならみることができますが・・」
「十分よミトを鑑定してご覧なさい」
お母さんに言われ王女様は僕の方を向き目を閉じる
私が見られるのは
基本の3種 魔法スキル 魔法攻撃力 魔力量の3っつ
魔力スキル ∞
魔法攻撃力 22,300
スキルは表示されていないわね
魔法攻撃力は、なんていう数字、魔法師団のエリートだって1000あれば良い方なのに
ン?魔力量が見えない、集中が足りないのかな
魔力量 1,245,000
あ、見えてきた・・・・って何この数字 魔力量の平均は3,000程度なのに
百万超ってこんな数字あり得ない
王女様の顔が青くなるのを見てお母さんが話しかける
「どお?とんでもないものが見えた?」
「ハイ・・・・」
そう言った後王女様は目を見開き
「でもこれだけの力があれば・・・」
王女様の言葉はお母さんの手で遮られる
「凄すぎる力は破滅をもたらす・・・」
「私がそうだったようにね」
その言葉に部屋が静まりかえる
「フランさんの身に昔何があったか聞いています
国のため尽力してくださった方をあのような事で実質魔法師団から追い出すかたちに・・・」
「でも、討伐作戦の指揮は私がとることになっています
ミトさんのことは私が責任をもってお守りします・・ですから・・」
王女様の訴えにお母さんは静かに微笑むと
「今の貴方の言葉、昔私にも言ってくれた人が居たわ」
「えっ・・」
「貴方のお母様よ」