授業開始?
何でココに
僕は、アリアルナさんに言われて教壇のところに立つ
「では、質問を行います、よろしくお願いいたします」
アリアルナさんは丁寧に言葉を紡ぐ
「質問というのは昨日ミトさんが魔法を使った際、イメージが二転三転したように見えましたの」
僕はアリアルナさんの言っていることが良くわからなかったので
「二転三転っていうのはイメージが途中で変わっていると言うこと?」
「ええ、普通の魔法はイメージを固めて放出するものだと思うのですが」
それを聞いていたココさんが
「それは、私も思いました違うイメージを二つ重ねると相殺されて魔法は消えてしまいます
それなのに、途中から段階を踏むように変わったような気が・・」
「そう、それでミトさんはどんなイメージをしているのか知りたかったのです」
そう質問されて、僕も何をやったけかなーと考え込む
「あれ、そうかイメージが変わったように見えたとすると・・・」
僕はみんなの方を向いて
「アリアルナさん」
名前を呼ぶと、アリアルナさんは僕の方を向いて首をかしげる
「アリアルナさんは昨日光の魔法を使われましたよね。」
「ええ」
「そのときに行ったイメージはどんなものでしたか?」
「えーと・・・あの時は太陽のような・・光の球をイメージしたと・・・」
アリアルナさんは思い出しながら答えてくれた
「そうですか、マルナは・・火の魔法を使ったでしょ、そのときは何をイメージした?」
「なんだよ、急に・・・あの時は火をイメージしただけだけど・・・」
火をイメージしただけって・・・
「その火は何が燃えている火?」
マルナは慌てている、ちょっと面白い
「何がって、火が燃えてる以外何かあるのかよ」
「いろいろあるでしょ・・例えば木が燃えている、とか油が燃えているとか」
僕とマルナの会話にみんなの視線が僕たちの間を行ったりきたりしてる
「じゃー、もう一つ その火はどうやって点けたの」
「つけったって何?」
「はいっ」
困っているマルナに変わってファリアが手を上げて立ち上がる
「ゴメン、ミト何言っているのか、全・然・わからないんだけど」
それを聞いてアリアルナさんも
「今のやりとりは、私の質問に関係がありますの?」
と聞いてくる
「多分あると思うのだけど・・うーん」
「自信は無いんだけど、今から僕なりの風の魔法を使ってみるね」
「えっ」
驚くファリア
みんなの目が僕に集まる
「良くわかるようにイメージを可視化してやってみるね」
僕は、そう言って手のひらを上にして前に手を伸ばす
その手のひらに、風が吹くイメージを造り、そこに冷たい空気を送り込むと
つむじ風が発生する。つむじ風が強く大きくなってきたらちょっとした上昇気流を
足してやると、ミニ竜巻のできあがり。
「どう、イメージが二転、三転したってこれじゃない?」
僕の目には驚くみんなの顔が見える、特にファリアはものすごく驚いている
「な、なな何をやったの?」
ファリアは立ち上がって興奮気味に言う
僕は手を閉じて風を消す
「多分、ファリアは魔法を造るとき、風が吹くイメージを想像したんじゃない」
「そ、そうよ・・だ、だって普通・・・」
僕はにっこり笑って手で座ってと合図する
「今の竜巻もそうだけど、イメージを造るのには僕の場合、ある程度の工程が必要になります」
「工程?、なんですの?」
「簡単に言うと順番です」
「それでは、何をしたか説明しますね」
みんなは椅子に座り直し姿勢を正し視線を僕に向ける