第三話:増えていく苦悩
回想をおわりにすると俺は再びため息をついた。
とりあえず今は元の場所に戻ることを優先しよう。
「緋波、お前の発明はわかったから元の場所に戻せ。」
「これで私の発明の凄さがわかった?」
「わかった、わかったから元の場所に戻せ。」
「わかったなら、元の場所に・・・」
緋波が持っていた機械が音をたてて壊れた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「緋波さ〜ん、あなたの発明の凄さはすぐ壊れることですか?」
「いや〜、そうではなかったはずなんだけど〜。」
時計だったものをもう一度見てみる。
誰の目にも分かるくらい壊れるのは明らかである。
「そうだったみたい。」
そういって走った、もとい逃げ出した。「みたいじゃねえだろ、待ちやがれ!!」
鬼ごっこが始まった。
「もう・・・走れ・・・ないよ・・」
「やっと捕まえたぞ。」
鬼ごっこの勝者は結局おれだった。
それにしても・・・
「緋波がここまでねばるとは驚いたぞ。」
いつもは10分くらいで体力の限界のはずだが、今日は30分以上続いた気がする。
「それがここに来てから体が軽くなった気がするんだよね」
そういえばおれも体が軽い感じがする。
「それはおいといて、今更聞くんだけど、ここはどこだ」
30分以上走ったにもかかわらず未だに森にいる。
「いや〜、ここがどこだか分からないんだよね〜」
「もはや、俺たち遭難してんじゃん」
どうすればいいんだよと思っていると・・・
「おい、そこのお前ら」
後ろから声がした。
ラッキー、これで場所は聞けると思い、後ろを振り向くと・・・
「金目のものを出しな」
剣を持った人が立っていました。
うん、聞ける状況じゃないよねこれ