11、成長、そして学園へ!(ギルド編6)
今回は少し短めです
仲間の元へ戻りながら妖狐に訪ねた。
「そう言えば名前なんていうんだ?」
「名前はないのじゃ。妾の親は物心つく頃にはいなくなってたのじゃよ。」
「あー、なんかごめんな…。」
「気にしなくてもいいのじゃ。もう100年も前の話じゃからのぅ。」
「え!?お前...歳いくつ?」
「秘密なのじゃ。」
「お、おう」
なんか睨まれたんだけど...。
「そんなことより、主様に名前をつけてほしいのじゃ!」
「ぼ、僕が名前つけるの!?」
「当然じゃ!妾の主様なんじゃからな!」
名前か...。うーん...。
「玉姫...かな」
「たまき...いい名前じゃ!主様ありがとなのじゃ!」
「うわぁ!抱きつくな!」
その時、右の二の腕が発光しだしたのだ!
「え!?なにこれ!?」
コートを脱ぎ二の腕を見た。そこには狐が丸まった様な刻印が刻まれていたのだ。
「...なにこれ?」
「妾にもわからぬ。戻って聞いてみればよかろう?」
「そうだね。戻ったら聞いてみようか。ん?」
その狐の刻印の上の方、方のあたりにもう一つ月の刻印が刻まれていた。
こっちの刻印はなんの刻印だ?まぁいいか。これも戻ったら聞いてみよう。
「それにしても主様は綺麗な顔をしておるのぉ。まるで女子のようじゃ。」
「た、玉姫まで...」
そんなことをしているうちに仲間の元まで辿り着いた。
「急に魔物が出てこなくなったから拍子抜けしちゃったよー。」
「んで?そっちにいるのは誰だ?」
「あぁ、玉姫だよ。この事件の元凶。」
「よ、妖狐じゃないですか!しかも九尾の!SSS級の魔物ですよ!」
「大丈夫だよ。もう僕の使い魔だから。」
「ほんとうにー?じゃあさ、使い魔の刻印見せてよ!」
刻印?あぁー!さっきのか!
「刻印ってこれの事?」
「あ、ほんとうだ。君の使い魔みたいだね。」
「あら?その上の刻印は...。あなた、精霊とも契約をしているんですか!?」
肩の刻印のことを言っているようだ。
「精霊?あー、この刀は精霊武器なんだ。ヘル、出てきてもいいよ。」
刀が発光し、精霊が顕現する。
「マスター、ずっと鞘に入れっぱなしだと窮屈です。」
「武器精霊なんざ初めて見たぜ...。」
「身長はボクと同じくらいだねぇ!」
「イマリ君には驚かされてばかりです...。」
みんな驚いているみたいだ。
「そういえば、マリアさんは雷の魔法を使ってたけど...。」
「あぁ、あの魔法ですね。あれは私が編み出した新しい魔法属性です。これのおかげでSランクになれたのですよ。」
「なるほど。」
雷魔法か!思ってもみなかったよ。今度試してみようかな...?
そう考えながら帰路に就くのだった。