第四話 スタンバイ
お久しぶりです。
まあいろいろありまして、更新が遅れてしまいました。
申し訳ありませんでした。
冒険者登録を済ませた俺とアスナは街をぶらついていた。
「なぁ?」
「何よ?」
「今から何をするんだ?」
「何もやることはないわ。」
言い切りやがったなこの女。
「依頼は受けなくてもいいのか?」
「登録初日は受けられないわ。」
「何故にっ!?」
「最初は周りの様子を見て慣れろってことね。」
面倒なことを・・・・。
まあ、規則なら仕方がないか。
「だから今日は装備品をそろえることにするわ。」
「お前持ってんじゃん。」
「あら?言ってなかったかしら?」
「何をだ?」
俺がそう尋ねると、アスナは腰に差していた短刀を抜き軽く指ではじいた。
すると、短刀はいとも簡単に砕けた。
「はぁ!?」
「登録するには何か武器を持っていなければならないもの。形だけでもって思ってね。」
アスナ、恐るべし。
俺達は裏通りに入った。
裏通りって言葉から想像できると思うが、柄の悪い連中がうようよいた。
「ちょっと待ちな。」
俺達は男に呼び止められた。
「ネェちゃん、なかなかいいツラしてんじゃねぇか。」
「何よ?」
「俺達と遊んでいきな。男には用はねぇからさっさと消えろ。」
なんか、イラッとした。
男がアスナに手を伸ばした瞬間、俺はその男の手をつかんでいた。
かなり軽めにだが。
「あぁ?なんだてめぇ?」
「俺の連れに手を出すな。」
抑揚のない声でそう告げた。
「雑魚は引っ込んでな!」
横から別の男が殴ってきた。
俺はその男の拳が俺の顔面を捉える瞬間にその男の腕を横からはじいた。
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあああ!!!」
その男が悲鳴を上げた。
「腕がぁぁぁぁあ!!俺の腕がぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」
どうも今ので腕が折れたらしい。
見た所、形は変わってないから粉砕骨折だろう。
ほんとに粉になってそうだが。
まあいいと俺は思い、掴んでいる方の手に力をこめた。
その時、グシャリというなんとも気分の悪くなる音が聞こえた。
自分の手元を見ると赤く染まっていた。
足元を見ると、拳が転がっていた。
腕を握りつぶされた挙句に千切られた男は失神していた。
たまたまフードを深くかぶっていたので、顔は見られていないだろう。
俺はアスナを連れて立ち去った。
自然属性に含まれていた雨を使って手を洗った。
「テンシ・・・。あれは大丈夫なの?」
「まあ腕が千切れた男は知らんが折れたほうは大丈夫だろ。」
おれはさもなんともないといった風に答えた。
「喧嘩に慣れてるのね。」
「そうか?」
俺は前世では喧嘩は・・・・・・してたな・・・・うん。
「あの動きは達人級よ。」
「アスナは血を見ても平気なのか?」
「えぇ。」
「お互いにいろいろ大変なんだな。」
「・・・・プッ。アハハハハハハ!」
「何がおかしいんだよ?」
「テンシは面白いなぁ~って。」
「??」
そんなことを話している間に装備屋についた。
「いらっしゃい。・・ん?見ない顔だな。」
「はじめてきました。」
「そうかい。ゆっくりみていきな。」
「すみません。私は勝手に探しますから彼の方を見てやってください。」
「武器の種類は?」
「彼は魔術師です。あっでも格闘もかなりできます。」
「ほぉ~。それはすごいな。」
「だから近接戦にも向いた武器をお願いします。」
「わかったよ。」
それからしばらく武器の選定を行った。
そして決まった。
アスナは魔法弾の撃ち出せる二丁拳銃に長めの双剣。
俺は先端に金属質の何か刃のようなものがついたロッドになった。
「防具はどうする?」
「私はそのプレートアーマー一式で。」
「俺には黒と白のローブを一着ずつでお願いします。」
「まいど。」
俺達は再び表通りに戻った。
もう夕方だったのでその日は宿を見つけて休んだ。
次からは依頼です。




