もし、明智光秀が秀吉の援軍に向かったら? 64 指針
ここから、あらたな攻勢となるわけなのだが、当然冬の北国は大規模な攻勢はできない。
それどころか移動も困難になる。
ただし、その前に通告は可能であろう。
まずは東北の諸勢力に臣従するように求める書を送りつける。
対象は領国が接する芦名、伊達、最上、大宝寺となる。
もちろん上杉戦の際に背後を脅かす役割を担っていたにも関わらず、この仕打ちは腹立たしいかぎり。
簡単には承諾できないだろう。
だが、それとともに間近で上杉の滅亡を見ている。
簡単に拒否はできない。
ここで活きてくるのが血縁関係。
この東北の諸勢力の多くは血で繋がっている。
同じような立場になれば、同盟関係を構築し、対織田で結束する可能性は十分あるだろう。
幕末の奥羽越列藩同盟。
その戦国時代版というところだろうか。
紀伊はどうか。
ここは最後通牒を出したうえで攻めるという形になるだろう。
九州は?
しばらく様子見というところだろうか。
特に一翼を担う明智光秀の軍が移封直後。
そして冬で軍を動かせない。
そういうことで動くとしても春になってからということになるだろう。
そして、関東。
ここも東北と同じようにこれまでの同盟関係から当然完全従属を求める書が送りつけられる。
特に北条には小田原こそ残るものの、領国は相模一国と武蔵半国のみの領有を認めるので臣従せよという厳しいものとなる。
当然北条は拒絶。
これによって、次の侵攻先は関東と紀伊となる。




