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もし、明智光秀が秀吉の援軍に向かったら? 52 北国編
夜襲。
当然柴田軍もそれは十分に警戒し、もてなしの準備をしている。
堀。
そして、防柵。
いわば簡単な砦を準備していたのである。
ただし、やってきた数は予想外のものだった。
春日山城に籠る上杉軍のほぼ全軍。
それが特定の部隊に攻撃を加える。
一時的にではあるが、上杉軍の数が上回る。
しかも、襲われた長連龍は包囲部隊の中で一番数が少ない。
堀を乗り越え、柵を破壊した上杉軍に散々蹴散らせ、千人ほどの兵を失った長連龍は敗走する。
ただし、ここで上杉軍は深追いせずに闇に消えていく。
夜明け。
当然、夜襲を受けた長連龍はもちろん、佐々成政や佐久間信盛が報復を主張するものの、勝家は動かない。
指示はあくまで防御。
そして、その夜。
再び上杉軍が闇から姿を現す。




