表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/17

家族へ話を


 つぶっていた目を開けると、驚いた顔の大司祭様と家族がいた。

「ルリアナ!大丈夫か!」

真っ先にお父様がこっちに来て抱きしめられる。

「はい、大丈夫なので、お父様は落ち着いてください」

「あ、ああ、そうだな」


 お父様が咳払いをして、背筋をピンと伸ばした。


 「気を取り直して、さっきの光が出てきた後をお伝えしましょう」

「お願いします」


あの後、私が消えたのだそう。みんなで慌てていたら、また光が出てきて、私が現れたらしい。


 「教えてくれる?ルリアナ。あの後あなたの身に何が起きたの?」

「分かりました。ですが、決して他言はしないでくださいね。国王陛下と王妃様には伝えてもらって構いませんが」


「分かったわ」


そして私はさっき起きたことについて語った。



 「つまり、あなたは女神アマリリスと会ったのね」

「はい。そうゆうことです、お母様」

「その上祝福をかけてもらったと」

「はい」


「祝福をかけてもらった者など、かれこれ200年もいませんぞ!確かに、他言しないほうが得策と言えましょう。かならず約束しますぞ」

大司祭様が興奮気味に言った。


 「ありがとうございます。大司祭様」

「はい、それではお帰りください。これからの事を話し合う必要もありそうですし」

「そうですね、確かに娘のこれからについて話し合う必要がある。では失礼させてもらうぞ」

「ええ、またいつか」


 そうして、私たちは我が家に帰った。


-------------------------------------------------------------------------------------



 「それで、話とはなんだね、ルリアナ」


 今、私たち家族は人払いをしてお父様の執務室にいる。

理由は私が話したいことがあると言ったから。


「はい、これから話すのは、少し信じ難いかもしれない。それでも聞いてくれますか?」


「もちろん」

「聞くわ」

「当たり前だ」


 そんな家族の返答を聞き、聞いてくれることに安堵した。

「では、話します。私の前世”たち”について」


 そうして語ること20分。


「ーーそして、私は学園の卒業パーティーで、第2王子殿下に冤罪をかけられます。誤解は解いたのですが、彼のエスコートを受けていた男爵令嬢の方に突き飛ばされてしまい、ちょうど突き飛ばされた先が階段でした。そして私は死んでしまったのですが、逆行して今ここにいます」


 話を聞いた家族は涙を流していた。

「そんな人生を歩んでいただなんて、私ならとても耐えられないわ!」

「すぐに心が壊れてしまうよ」

「よく今まで頑張ったな、ルリアナ。話してくれてありがとう」


 「!!!」


 頑張った事を認められて、私も泣いてしまった。

しばらく家族で抱き合って泣いていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ