表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/17

王家からの制裁(中編)


 今、私は謁見に間の玉座の隣に立っている。

「ジェラルド様、何故私はここにいるんですの?」

「そりゃあ、今からある事をするからね」

「いえそうではなくて、私は本来玉座の向かい側にいるべきでは?」

「今日は私の婚約者としているからね」

「そ、そうですか」


 一応納得はしたけど、今から何が始まるのだろうか?

そう思ったところ、扉が開くのが見えた。


 そして、入ってくる人物に目を見開いた。

「マインド伯爵夫人,,,?」

その人は悠々と歩き、国王陛下に頭を下げた。

「頭を上げよ」

少し前に聞いた、あの声。

その声で顔を上げたマインド伯爵夫人がこちらを見た。


 私を見て驚いたのは気のせいだろうか。

「マインド伯爵夫人、どうして呼び出されたのかは分かっているか?」

「?いえ、存じ上げておりませんが」

「今回は、余のとなりにおるルリアナ嬢についたの事だ」


 あ~~!私分かったかもしれない。

あれだ、十中八九王太子妃教育で、私をいじめたからだろう。


 ふっ、ざまあ。

「ルリアナ嬢の王太子妃教育にて、明らかに10歳が勉強する範囲外の所をテスト

としてだしていたそうだな」

「私がテストの内容を見てみましたが、私が勉強しているところよりもずっと

後のところでした」


 え、そうなの?嘘でしょ?

「それに加えて、鞭で体罰を与えていたようだな」

「そ、そのようなことは、断じてしておりません!」

「口を慎め。許可を出しておらぬぞ」

「も、申し訳ございません」


 何て無礼なのかしら。

陛下の許可無しに話をするなんて。


 「ルリアナ嬢、さっき余が言ったところに偽りはないか?」

「あ、はい、ありません。前者の方は驚きましたが,,,」

「そうか。マインド伯爵夫人。何か弁明はあるか?」

「そこの女よりも、第一王子殿下の婚約者には私の娘の方が相応しいのです。

テストをしても娘の成績の方が優秀で,,,」

ハア、と陛下のため息が聞こえた。

「聞いた余が駄目だった。そもそもお前の娘とルリアナ嬢では歳の差が

5もあるだろう。そちらの方が今優秀なのは当たり前だ」

「で、でも!」

「黙れ、もうしゃべるな」

「あ、あ、ああ、あああぁぁぁ!」

マインド伯爵夫人は謎の声を発しながら、膝から崩れ落ちた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ