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第十話:ククルカンvs八岐大蛇

その頃、冒険者達はオーク達とシンナラとレオライと一緒に八岐大蛇を外へ誘導しながら戦いました。


「雑魚ども、動くな!!

どこへ逃げようとしておる!?

怖気ついたか?

……だが、わしの楽しい戦いに邪魔をしたからには、その命で償ってもらおうか!?」

「ニゲテナイ!

ダケド、ココダトセマスギルカラバショヲウツソウトオモッテルダケ!」

「なんか勘違いしているようだが、別に逃げてるわけじゃねー!!

逃げることも立派な戦いだ!!」

「奴はまだ気づいてねー!!

そのまま外へ!!」

「ブヒブヒッ!」

「ブヒブヒッ!」

「ブヒブヒッ!」

「ブヒブヒッ!」

「ガオオオォォ〜ッ!!!」

「ガオオオォォ〜ッ!!!」

「みんな、生きて帰ることを考えて戦って!!」

「さっきから何ごちゃごちゃと喋っておる。

喋る暇があるなら、さっさと正々堂々と戦え!!

雑魚どもが!!!」


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


八岐大蛇からの攻撃を全員で避けることができました。

しかし、八岐大蛇はやはり強敵だった……現時点では、八岐大蛇はククルカンしか倒せないってことで、八岐大蛇に敵わないことを分かってながらも必死に時間を稼ぎながら戦った。

そんな中、俺はルシファーとヒナセと一緒にダンジョンから出ることにした。


「……心配かけさせてごめん。

俺のステータスならいけるかなと思ってたけど……まだまだだったみたいだ」

「そんな甘い考えをしていると、本当に死ぬわよ!

どんなに最強でも、どんなにチートスキルを持っていても、この世界では通用しない部分があるからね!

あのルシファーさんですら、八岐大蛇を倒せないって言ってたじゃん!

そうですよね、ルシファー様?」

「はい、その通りです。

この世界では、バランスを保つために、チートスキルを持つ者や最強の者が成り上がらないように仕込まれているのです。

例えば、守りに特化したチートスキルがあったとしましょう……どんな攻撃でも全く効かない最強の防御スキル……ですが、伝説の魔物などには通用せず、逆に無効化されるケースがあるのです」

「そ、そうなんだ……」

「勇者だって、チートスキルを持っていても、場合によっては死んでしまうことだってあるからね!

それに、より多くのルールが存在するから、そう簡単に成り上がることができないようにしているの!

勇者になる条件として、伝説の武器を手に入れること、伝説の魔物を従えていること、そしてネザーのボスを討伐したこと……この3つ全てクリアしないと、勇者と名乗ることができないってこと!」

「そのため、勇者と呼ばれる者は、極めて少ないのです。

まぁ、勇者と言ったら、魔王やドラゴンを倒す旅に出る……というイメージがありますが、この世界ではそうとは限らないのです」

「なるほど……」


その時、奥から音が聞こえた。


シュパッ!!!


ドガァッ!!!


「な、なんだ!?」

「こ、この音は!?」

「どうやら八岐大蛇が暴れ回っているようですね!」

「ま、まさか!?」


その音の正体は、八岐大蛇による尻尾の薙ぎ払い攻撃だった。

だが全員、奇跡的にうまく交わしたことで、今のところ全員ノーダメージだった。

しかし、走り続けながら戦っていたため、そろそろ体力の限界が来ていた。


「グワアアァァッ!!!!」


ドガァッ!!!


ドガァッ!!!


「クソ、このままだと体力が持たねー!

早く外へ!!」

「このままだと、死んでしまう!!」

「デモオレタチ、アノニンゲンノタメニガンバル!!」

「オークキング、オークどももそうだけど、無理するなよ!!」

「ワカッテル!!」

「とにかく早く外へ!!」

「魔力が切れた奴は無理して戦うな!!

全力で走れ!!」

「なぜ逃げるのだ!?

このわしに戦いを挑んだことに今更後悔しても遅いわ!!!!

わしの怒りを思い知らせてやるわ!!!!

グワアアァァッ!!!!」


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


その頃、カミカゼはダンジョンの前で待っていた。


「……彼奴ら、何をしておる?

遅いではないか?

……まぁ、相手が八岐大蛇なら仕方あるまいが……余も戦いたくてウズウズしておる!

それに、タツヒサが無事かも知りたい」


すると、ダンジョンの奥から声が聞こえた。


「……ん?

あの人間どもの声か?

それにあのライオン達の声に……いや、なぜかオークどもの声も聞こえる。

もしかして、既にこっちへ来ておるか?」


すると、奥から走ってきた冒険者、オーク達、シンナラ、レオライが走ってきて、そこからその後を追うように、八岐大蛇がダンジョンの外へ姿を現した。


ドガァッ!!!!!


「どこまで逃げるつもりじゃ?

わしから逃げられぬと思ったか?」


ところが、八岐大蛇はすぐにカミカゼの存在に気づいた。


「……ん?

な、なぜあのククルカンが!?」

「待っていたぞ……八岐大蛇よ。

汝がここへ出てくるのを待っていたのだ」


そして少し離れた場所には、冒険者、オーク達、シンナラ、レオライが疲れ切ったのか、休んでいた。


「はぁ……はぁ……これでいいんだな?」

「あぁ、後はアイツが戦ってくれるってよ!」

「まぁ、どんな戦いになるか、楽しみだけどね!」


するとオーク達が立ち上がって、ダンジョンへ戻ろうとした。


「お、おい!!

どこへ行くんだ!?」

「ここにいろ!!

死ぬぞ!!」

「いや、オークだから別に……とは思うけどな」

「コラ!!

そんなこと言ってやるなよ!!

アイツら、タツヒサとかいう奴に恩返しをするためにここへ来たんだ!

……きっとあのライオンとライオネスは間違いなく、ソイツの従魔なのは間違いない!」


すると、オークキングが冒険者達へ振り返った。


「ミンナ、アリガトウ!

ココカラアノニンゲンヲタスケル!

ミンナ、ココデマッテテ!」

「……」

「……」


そんなオークキングの様子を見たシンナラとレオライは何かを察して、オーク達と一緒にダンジョンへ行くことを決意した。


「ガオォッ!」

「ガオォッ!」


そのまま一緒に行った。

オーク達も何かを察したのか、一緒にダンジョンへ入った。


「あ、アイツら……」

「従魔だからそりゃ助けるだろうな。

まぁ、後は無事で帰ってくることを祈るだけだ」

「……そうですね。

私達はおとなしくここへ待っていましょう。

その間に、ククルカンと八岐大蛇との戦いを見守りましょう」

「どっちが強いのか、見てみたいな!」


そして戦いは今から始まろうとした。


「なるほど、要するにわしはあの雑魚どもにまんまと嵌められたってわけか?

だが、ここはわしの縄張りだ……悪いが貴様でも容赦はせぬ」

「それが良かろう……汝がその態度を示すのなら、余も遠慮なく手加減なしで戦える」

「ほう?

それは面白いことになりそうだ……まぁ、あの興味深い人間との戦いはまたお預けだな。

その前に貴様を倒せば、このわしも伝説の魔物”ナーガ”へ進化できようぞ!!」

「ナーガか……確か、蛇系魔物で最強種とされるバジリスクが突然変異で進化したのがヒュドラ、そのヒュドラがさらに進化したのがあの八岐大蛇、そして進化するには自分よりも強い強敵と戦って、その強敵を倒すことで、伝説の魔物としてのナーガへ進化することができるってわけか?」

「貴様もか?」

「さぁ?

少なくとも余は、アンピプテラからケツァルコアトルへ進化し、あの最強魔獣とされた牛鬼を討伐したことで、今のククルカンとして進化したことだけは覚えておる。

まぁ、それ以前は覚えていないがな」

「似たもの同士ってわけか?

どうせアンピプテラの前はただのバジリスクでしかなかったのに……まぁいい。

それは置いておいて、さっさと始めようか?」

「うむ、本気で来るが良い!」


そして遂に戦いが始まった。


「グワアアァァッ!!!!」


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


ボゴォッ!!!


「甘いわ!!」


ゴゴゴゴゴォッ!!!!


「わしの再生スキルで傷を治してやる!!」


ドゴォッ!!!


ドゴォッ!!!


ドゴォッ!!!


ドゴォッ!!!


「余も再生スキルを持っておるぞ。

だが、汝の場合、後少しで再生の限度が来るであろう?」

「そんな挑発、わしは乗らぬ!!!」


シュパッ!!!


「痛くもないわ!!」


シュパパパパパパパパパッ!!!!!


ドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!


「その翼から出す羽の攻撃……わしには効かぬ!!!」


ボオオォォォーーーーッ!!!!!!


「その炎のブレス、この余には効かぬ!!!」


ピカッ……ゴロゴロッ……ピシャアァ〜〜〜〜ッ!!!!!


「雷か……わしにも貴様と同じ全属性耐性があるんじゃよ!!!!」


お互いに戦い合っているカミカゼと八岐大蛇を見た冒険者達は唖然とした。


「ご、互角だ……すげぇ……」

「引き分けとかあるかな?」

「まずいぞ……下手すれば、俺らも巻き込まれるぞ!!

みんな、ここを離れよう!!」


冒険者の一人がこれから何が起きるかを察し、その場から逃げるように呼びかけ、全員でその場から離れた。


「どうした……その程度か?」

「いいや、本番はここからじゃ!!」


ガブッ!!!


ドガァッ!!!


ドスッ!!!


ボガァッ!!!


ブアァッ!!!


ゴゴゴゴゴッ!!!


「やりおるなぁ……だがまだ互いにくたばっておらぬ!!」

「安心しろ……じっくりと殺してやる!!」


ガブッ!!!


ドガァッ!!!


ドスッ!!!


ボガァッ!!!


ブアァッ!!!


ゴゴゴゴゴッ!!!


カミカゼと八岐大蛇との戦い、勝敗はどうなるのか、誰も予想ができない……果たして、どっちが勝つのだろうか?

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