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こつん、と終わってる

作者: しゃん

仕事が忙しいと、ほんとこんな感覚に陥る。

こつん、頭を壁に持たれたかける。



やってしまった…。


山田タダシは久しぶりに落ち込んでいた。

些細なミスで大して大事ではないかもしれない。複数回自身で確認したにも関わらず最後の最後で添付したデータを修正前のものと気づかずに送付してしまっていた。


データ作成に費やした時間、確認に費やした時間それらが無駄になってしまった。

やはり疲れたまま仕事するものではない。残りの仕事を明日に回してベットに伏した。



ふーと深いため息とともに今日何をしたかを思い出そうとしたが、パソコンの前で手を動かしてたこと以外覚えてはいなかった。



腕を伸ばしてスマホを手にとる。







気づくと2時間が経っていた。












意識を取り戻し、風呂を沸かす。

プロテインを水に溶かす。


半裸になり鏡の前で4キロずつのダンベルを上げ下げする。


五臓六腑と骨に皮がついたような身体に青白い血管と、微かな陰影が浮かび上がる。


毎度この姿を見る度によく生きてるよなとも昨日よりは肉がついたのではと想像する。


その貧弱故に、僅かな膨らみが屈強にも見える。

昔どこかの美術館で見た絵画のように。



どこで、誰とのことだったかは覚えていない。



ただし不気味なモニュメントや、


椅子が少なく歩き疲れたことだけは覚えていた。




腕が痺れてきたころ、プロテインを飲みほしシャワーを浴び湯船につかる。



何かを考えていた気がするがいまいち思い出せなかった。




















こうして今日は昨日になっていく。

この現実すら気づかずうちに。

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