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第46話『力の目覚め』

「があああああっ!」

 ついにエデルガルトが動き出す。

 托生とソータは、臨戦態勢りんせんたいせいに入る。

「来るぞ…!」

「…!」

 その時、おそろしいことが起きた。

 エデルガルトが動き出す瞬間しゅんかん、彼はそのからフッと消えたのだ。

 突然、となりのソータがいなくなる。

「…」

 托生はふと後ろに目をやる。

 するとそこでは、ソータがエデルガルトに押さえつけられ、気絶するさまがあった。

「…?」

 その状況が、すぐにはつかめなかった。

 気付けばエデルガルトが目の前にやって来て…。

 野性的やせいてきなギラついた目が、托生をにらみ付けた。



 エデルガルトの圧倒的あっとうてきパワーに、托生らはまたしても敗北はいぼくあじわった。

 だが、本当に彼らがわるいヤツらなら、絶対にここまで戦わないだろう。

 気絶してもなお、朦朧もうろうとした視界しかいの中でも、エデルガルトとエルフォレストがきあっているのが見えた。

 悲しみの涙さえながしているようにも見えた。


「…何でも言ってもらわないと、わからないんだよ…おたがい1人で背負せおいこんで…本当にそれでいいのかよ…」

 エデルガルトらを救ってやりたい──托生の心に、思いが宿やどる…。

 突如体に、謎の力が宿やどる。

「…」

 途端とたんに、托生の体はゆっくりと立ち上がった。

 体のきずえており、呼吸が()()まされる。

「いっ…一体何が…!」

「すごいプレッシャーだ…」

 托生の体は、エデルガルトらに背中せなかを向け、動くことなく直立ちょくりつしていた。

 その後ろ姿を遠くから(なが)めていたエデルガルトらは、それをだまって見届みとどけていた。

 いや、見届けていたというよりかは、動けなかったのだろう。

「…」

 托生はゆっくりと振り向く。

 銀色ぎんいろ(ひとみ)が、エデルガルトらを見()えた。

 2人は、その威圧感に鳥肌とりはだがたっていた。

 だが、エデルガルトは恐怖をこらえ、攻撃こうげきをしかける。

「うおおーっ!!」

 所詮(しょせん)は二度も勝った相手だと、エデルガルトのスマッシュが、托生に炸裂(さくれつ)せんとする。

 だが托生の体は、幾重(いくえ)にもかさなる残像ざんぞうのこしながら、それを()けるのであった。

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