第12話『素敵な新しき朝』
小窓のカーテン越しから、柔和な朝の日差しが差し込んでくる。異世界生活の二日目である。
「…俺、本当に異世界に来たんだな…」
昨日の記憶から、托生はそう再確認する。
背筋を伸ばし、大きく深呼吸。昨日のこともあってか、こんなに安らかな朝を迎えられた。
一体どんな天使が彼をを改心させたのだろう。気分がいい。
「すぅ~…、すぅ~…」
耳をすますと、かわいい寝息がかすかに聞こえてきた。
「…ん?」
托生は足の上に何かが乗っかっているのに気付く。とても温かくて、一定の間隔で動いている。
おそるおそる布団を開けてみると、そこにはソータがあまりにも無防備な姿で眠っていた。
布地面積の少ない大人びた下着だが、ソータが着るとエロいだけでなく、かわいいという感情すら現れるのが不思議だ。
当然托生は興奮しないはずもない上、男にはある朝の生理現象があるわけだ。
「むにゅ…」
天使は目を覚ました。
「んっ、んぅーっ」
ソータが背筋を伸ばすと、その未発達な身体がオープンになる。そもそも装飾がアレなため、異様にそそる。
「たくせぇ…さん?」
寝ぼけた状態で目元を擦りながら、ソータは托生の存在を認識したらしい。
するとハッとして、自分の装飾がいかに危ういか再認識したソータは、顔を赤らめすぐに自分の隠すべき箇所を隠した。
「お…おはようございます」
「ああ…おはよう…」
托生も落ち着いてきてしまって、ちょっとずつ恥ずかしさが生まれてきてしまった。