鑑定する
なーんてシリアスに考えてたのに、誰にも会わないまま街にたどり着いちゃった。
結構あっさり着いたわね。
森の東側に街はあった。
最初から日焼けを気にせず、東に飛んでたら簡単に街を見つけられたでしょうね。
街の門は森側にあって、そこを守る兵士と街に入るため並んでいる行列が見えた。
並んでいる人たちを、遠くから観察してみる。
髪の色は金・茶・赤・青・緑と色とりどりだけど、黒髪も何人かいたから、黒髪だからって異端扱いはないらしいから、一安心。
獣人っていうのかな?犬耳の人とか、肌が緑の鱗っぽい人もいる。
何人かを【鑑定】してみる。
まずは、ひときわ大きな荷馬車近くに立ってる人。
名前 ハロルド
年齢 52
職業 商人
称号 契約を遵守する者
スキル 生活魔法(3)話術(5)鑑定(4)演算(4)
ほうほう。荷馬車の主人かな?
商人っぽい称号もある。
じゃあ、次は荷馬車の御者台にいる人。
名前 ヨーブ
年齢 45
職業 借金奴隷(ハロルド所持)
称号 なし
スキル 生活魔法(3)飼育(2)
ふんふん。奴隷制度があるのね。
次は、後ろの方の冒険者っぽい恰好の人。
名前 グロウ
年齢 20
職業 冒険者(隠蔽中)
称号 なし(隠蔽中)
スキル 生活魔法(2)剣術(1)採取(2)(隠蔽中)
ん?隠蔽中?
何それ?
じっと見つめていたら、見えてるステータスが変化した。
名前 グロウ
年齢 20
職業 盗賊
称号 契約を破りし者 命を脅かす者 盗み取る者
スキル 生活魔法(2)体術(5)剣術(1)鑑定(5)鍵開け(4)採取(2)
んんん!?
こ、こいつめっちゃ悪い奴じゃん。