森、脱出
水も確保できたし、森脱出を目指しますか。
とりあえず高いところから見たら、森の終わりが見えるかも?
浮くのかー。
高い所好きだし、それはいいんだけど、何か変な生き物に見られたら嫌だよねぇ。
ドラゴンとかどこかの国の兵士とか魔族とか・・・。
ということで、姿を隠して浮いてみましたー。
人間やればできるもんねぇ。
どれどれ。
方角は分かんないけど、ちょうど昼っぽいから太陽のある方を南と仮定して、東側と北側に森の切れ目が見える。
西側と南側は見える範囲は全部森だね。
このまま飛んでいくとしたら、辿り着ける・・・かな?
MPの表示がないから、どれぐらい消耗してるのか分かんないなぁ。
私の武器は今のところ、魔法ぐらいだ。
森の途中でMPを使い切ったら、野垂れ死ぬ自信がある。
・・・よし。疲れが出始めたら、飛ぶのをやめて野宿しよう。
行く方向はもちろん北。
日焼けとかしたくない。日焼け止め持ってないし。
この15歳の肌をきれいなまま、保ち続けたい!
それじゃあ、最初はゆっくりからね。
歩くぐらいの速さから、どんどんスピードを上げていく。
自転車で坂を下りてるくらいの速さになった。風が気持ちいい。
初夏ぐらいの気温かなぁ。
スピードはこっからまだ上げられそうだけど、風除けってでき・・・・た。
そんなこんなで、着きましたよ。森の1㎞くらい手前。
ここまで来るのに最後、車で高速を走るくらいの速度だったね。
それ以上のスピードも出せそうだったけど、あんまり想像したくない。新幹線と同じ速さで飛ぶ自分とか。
しかも、全然疲れてない。
森から、すぐに出なかったのは自分のできることを確認しておくため。
行き当たりばったりとか、その場のノリなんて冗談じゃないわ。
安全な日本ならいざ知らず、異世界なんだから石橋を叩いて渡るくらいでちょうどいい。
ではでは早速・・・。