ステータス
でちゃったよステータス。
⑤のおいでませ異世界であってたんじゃん。
いや、ちょっとそんな気はしてた。
だって唯一の持ち物である服が、それっぽいもん。
鎧とかローブとかじゃなくて、村娘Aみたいな。
深緑色のひざ下ワンピースに生成りのエプロン。
靴は柔らかい革の靴。
これだけだったら異世界じゃないかもだけど、なんか縫製があからさまに手作業。
でも、足掻けるだけ足掻きたかったんだよ。
異世界ってお前。
ないわぁ。
ないわぁ。
そろそろ切り替えてステータスを確認しよう。
さっきステータス画面をだしたときは動揺のあまり、ステータス画面に頭突きしちゃって、すり抜けたから全然見れてないんだよね。
ステータス画面は武器にも盾にもならないことはわかった。
異世界転生か異世界転移かはわかんないけどどっちでも、森から脱出は決まってるし。
森しかない世界、若しくは人間が自分一人のみの異世界の可能性もあるけど、とりあえず、日が昇ってる間に安全地帯を確保したい。
どうか、役立つスキルがありますように。
『ステータス』と心の中で唱えただけで、ステータス画面はでてきた。
向こうの景色がうっすら透けて見える、薄い青色のステータス画面、
名前 マコト・ナナミ
年齢 15
職業 なし
称号 なし
スキル なし
「え?」
二度見した。
「え?」