ロボット?
俺の名前はアルファ。まあ普通な名前だな。
俺はロボットに憧れ種族をロボットにしようとした。
アルファ
「は?」
キャラの外見を見るとただの木製の丸い玉だった。
動かしてみたが、転がる。跳ねる。しか出来ない。
アルファ
「まあ、いいか。」
俺はキャラの名前をアルファにする。
キャラの名前はプレイヤーネームや他のキャラとかぶっても問題ないらしい。
何とか転がったり跳ねたりする操作に慣れていく。
アルファ
「跳ねる高さは1mくらいだな。にしても視点はひとつだけか。酔いそうだな。」
周りの様子は木の玉に着いたカメラから見渡せる。なので転がれば視界も激しく動き回る。
アルファ
「これ。カメラ破壊されたら詰みじゃん。あー、せめて腕の一本くらい内臓してほしいな。」
アルファはチュートリアルを終えファンタジーサーガのこねこタウンに転移する。
プレイヤー
「あっ!ロボットだ!ほんとただの玉だな。」
プレイヤー2
「早く新しい体見つけろよ。」
プレイヤー3
「ぶつかったり踏まれたりしないようにきをつけろよ。」
アルファ
「はあ、やっぱり体を見つけてからのほうがいいのだろうか?」
アルファはとりあえず魔物のいるこねこタウンへ向かうが突然目の前にでかい白い竜が現れ止められた。もしかして魔物と間違われたのだろうか?
フィーネ
「すみません。新しく来た冒険者ですよね。冒険者登録はまだですよね。」
アルファ
「はい。まだです。先に狩りに行こうと思って。」
フィーネ
「そうですか。できれば先に冒険者登録をお願い致します。今すぐ出来るので。」
アルファ
「わかりました。冒険者以外は街の外に出てはいけないのですか?」
フィーネ
「いいえ?しかし冒険者登録を行わないと技能もレベルも上げることが出来ず、ステータスもみることができませんよ?」
アルファ
「えっ?そうなのですか?」
フィーネ
「はい。ですので冒険者登録は大事ですよ。」
アルファ
「わかりました。冒険者登録はここでも出来るんですか?」
フィーネ
「はい。これをどうぞ。」
フィーネは青い玉をアルファに渡す。
フィーネ
「冒険者の詳細はよろしいでしょうか?」
アルファ
「大丈夫だ。問題ない。」
フィーネ
「それでは。わざわざお止めしてすみません。では。」
フィーネは転移したようで突然消えた。
アルファ
「転移か。便利そうだな。さて、冒険者登録したし、魔物を探しに行きますか。でもなんでわざわざ冒険者登録をしてもらいにここまで来たんだろう?登録しないとなにかデメリットでもあるのか?まあいいか。」
アルファは、魔物を探しに街の外に出る。
途中で魔物のプチベアを見つけたとおもったらどうやらテイムしたらしい。襲ってこないみたいだな。ん?なるほど。やっぱり体を見つけてからロボットのキャラを作成するのが基本みたいだな。
アルファは転がりながら進んでいくとプチベアを見つける。プチベアもどうやらこちらに気づいたようだ。
アルファは速度を上げ飛び上がりプチベアに体当たりをするが、プチベアは手で飛んで来たアルファを弾く。
アルファ
「痛!ちから強いな?あっ!おい!なにする!」
プチベアはアルファを持ち上げる
アルファ
「だめだ。なにもできない。」
プチベアは持ち上げたアルファを何回か地面に打ちつけられ気づくと街にリスポーンしていた。
アルファ
「まじかよ。魔物一匹にまけるなんて。こりゃ駄目だな。なにかいい案あるか?」
アルファは街中を転がり回っていた。
アルファ
「どこかに何かないかなー?」
数時間後
アルファ
「とりあえず武器を手に入れたし良かった。」
アルファの木の玉には、今ピッケルが取り付けられていた。ただひとり寂しく転がり回ってた俺に鍛冶のおっさんが話しかけて来て余っていたピッケルを取り付けてもらった。
アルファ
「それはよかったんだが、スラッシュメタルってなんだよ。切れ味がいいみたいだけど。
アルファは街から出てプチベアを見つける。
プチベアはアルファに向かって襲いかかるがアルファもピッケルでプチベアの腹を貫く。
アルファ
「さくっていったな。」
ピッケルをプチベアから引き抜くとそのままプチベアは倒れる。
アルファ
「おお。以外とグロいな。傷口からいっぱい血が出て来てるな。とにかく死体は回収しておこう。そういえばステータス見てなかったな。」
アルファ Lv1
種族 ロボット
職業 戦士 Lv1
HP 35/35 hu5
MP 35/35 mu5
STR 1
DEF 1
INT 1
MDF 1
VIT 1
AGI 1
武器スキル
強打
魔法スキル
マジックボール
基礎スキル
なし
種族スキル
スキャン
スリープモード
リペア
固有スキル
なし
特殊スキル
なし
スキャン
対象を読み込み分析する。
スリープモード
動けなくなるが自動回復能力が上がる。
リペア 消費MP15
装備の耐久値を回復させる。
アルファ
「耐久値回復できるのはいいかもな。」
耐久値
装備などにつく値。0になるとつかえなくなったり壊れたり消滅してしまう。初期装備の耐久値は無く使えなくなることは無い。
アルファ
「初期装備がただの木の玉とかないな。」
アルファはピッケルでプチベアを倒しているとプレイヤー三人に囲まれてしまった。おそらくPKなのだろう。
PK
プレイヤーを倒すプレイヤー。
アルファ
「あの?なにか用ですか?」
PK
「死ね!」
アルファ
「えっ?ええ。嫌です。」
アルファは転がり囲んでいたPK達をすり抜けそのまま全速力で転がっていく。
PK
「逃げられると思うな。」
PK達はタイムアウトレイを詠唱しアルファにむかって光線が飛ばされる。
PK達の狙いが悪くアルファが木の玉程度の大きさしかなかったせいかアルファに光線は当たらなかった。
アルファ
「わっ?あぶないな。こええ。」
アルファは転がってPKから何とか逃げ切れた。
アルファ
「さっきの魔法は何なんだ?タイムアウトレイだったな。魔法唱え終わる前から光線飛んできてたよな。魔法覚えた方がいいな。まあいったん街まで帰るか。」
アルファは街まで帰っていった。