始めよう
ノウン
「はぁ、なんか、面白いオンラインゲームってないかな?」
最近はVRBOXという謎の黒箱に入り、VRゲームをやるのがブームだ。起動すると仮想とは思えない。まるで違う世界に来た感じになる。
今では、VRBOXはもう一つの世界と言ってもおかしくない。VRBOXを起動している最中は異世界から輸入した薄くした神水が入っており歳をとらない。ちなみに薄くしてない神水を飲めば若返る。
そのせいか。見た目は子供でも中身がおっさんな奴もいる。
俺はファンタジーサーガというゲームのサイトを開く。
ファンタジアサーガ。このゲームはファンタジーな世界を冒険するゲームだ。
ノウン
「おもろいのか?わからないな。なっ!明日から始まるじゃないか。見つけてよかった。」
どんなストーリーになっているかは、公式サイトとかみてないしわからん。
この時代はかなりの数のVRBOXでできるオンラインゲームは増えたが、行動や選択が制限され自由度はイマイチな感じだ。
このファンタジーサーガには選択肢は無く自由に行動出来る。
明日になる10分前
ノウン
「さて、じゃあゲームを起動しよう。」
VRBOXを起動した後は個人ごとに設定してあるマイルームに入る。
メニューを呼び出し時計に0:00分と表示されたのを確認し、ファンタジアサーガを選択、ログインIDとパスワードを入力し、ファンタジアサーガの世界へとログインする。
マイルームの中心にある円盤が光りファンタジアサーガの世界へとつながる穴が空く。
そのまま穴の中にダイブし。着地する。
着地した地点はキャラメイクやキャラ選択ができるエリアになっている。
メニューを呼び出してくださいとメッセージが表示される。
メニューを呼び出しいろいろ操作して、キャラは初期は6体まで、課金すれば64体まで作成できる。
さっそくキャラメイクを初めて見た。凄く恐ろしいものだった。公式サイトをしっかりと見ていなかったことを後悔した。
キャラメイクはイメージして作成したりも出来る。
もちろん、完全にイメージ通りとはいかない。
キャラメイクを開始する。
ノウン
「えっ!・・・。なにこれ?」
キャラメイクを始めると種族選択画面になる。
人種
亜人種
精霊種
物質種
その他
とにかく人種だ。人種を選ぶ
人間
ノウン
「人間しかないのかよ。詳細みよ。」
人間
普通の人間、平均的な能力とステータス
ノウン
「詳細みじかいな。」
亜人種を見てみる。
犬人種
猫人種
狼人種
鳥人種
ノウン
「多いな。詳細は。」
犬人種
犬耳が生えた人間。平均的なステータス。
レベルが上がると獣化を覚える。
猫人種
猫耳が生えた人間。力は弱いが素早く器用。
レベルが上がると獣化を覚える。
狼人種
狼耳が生えた人間。素早く力も強い。
レベルが上がると獣化を覚える。
鳥人種
見た目は人間。体が軽く、素早いが打たれ弱い。
レベルが上がると獣化を覚える。
ノウン
「獣化ってなんだろ?獣にちかづくのかな?」
精霊種を見てみる。
フェアリー
クリスタ
フェアリー
小さい。羽がある。力が弱く打たれ弱い。
魔法が得意。軽いため飛行しやすい。
クリスタ
生きる結晶生命体。魔法が得意。浮遊できる。
ノウン
「結晶生命体ってなんだよ。」
クリスタの見た目は水晶のような結晶に二つ目が付いている。体は魔法で動かせるらしい。
物質種を見てみる。
アンドロイド
ロボット
アンドロイド
機械人間。体を改造できる。
体の中には本体となるコアがある。
ロボット
機械。体を改造できる。
体の中には本体となるコアがある。
ノウン
「どっちも同じじゃん。覚えるスキルが違うのかな?」
その他を見てみる。が選べない。まだ未実装らしい。
ノウン
「うーん?どうしよう。」
クリスタと犬人種、狼人種、猫人種で迷った。
まずは狼人種を選ぶ。
選び終わると初期クラスを決める画面になる。
クラスっていうのは戦士とか魔法使いとか、職業的なものだ。
戦士
魔術師
狩人
制作
旅人
戦士
武器を扱い魔物を倒すクラス。
得意武器は剣、斧、槍。
魔術師
魔法が得意なクラス。
得意武器は杖、本。
狩人
遠距離から敵を狙うクラス。
得意武器は弓、短剣、投擲。
制作
ものを作るクラス。
得意武器は槌、本、棍。
旅人
旅するクラス。
得意武器なし。
ノウン
「まぁ、変更も出来るし戦士で行くか。」
クラスを選ぶとキャラの身長、サイズ、顔など、いろいろ設定する。
設定が終わり操作テストをする。
尻尾の動きは意識をすることで自在に動かせるらしい。
ノウン
「尻尾の感触は、あるな。」
尻尾を触ると尻尾が触られた感触がする。
さくしゃ
「ふっ、ふさふさしてる。おっ?興奮すると無意識に上下に揺れるのか。試しに可愛い獣人さんを妄想してみよう。」
尻尾は上下に揺れる。
ノウン
「なるほど。4足歩行はどうだろう。」
4足歩行を試した。
ノウン
「う、出来ない。今は諦めよう。」
操作テストを終わらせチュートリアルが始まる。本来ならスキップしたいのだが、チュートリアルクリアによって各種ポーションが手に入る。
チュートリアルクリア報酬
体力回復ポーション 品質C
魔力回復ポーション 品質C
空腹回復ポーション 品質C
毒回復ポーション 品質C
麻痺回復ポーション 品質C
耐久回復ポーション 品質C
それぞれ5個
チュートリアルも終わりとうとう始めの街「こねこタウン」に着く。この「こねこタウン」という名前はβ(ベータ)テストの終了前のイベント。ラストサバイバルの優勝者に街を最初の街の名前を決める権利が与えられたからである。
ラストサバイバルでは、3時間の内に多くプレイヤーやNPCをPKできるか競うイベントで全員強制参加になる。 鬼畜な事にPKされたプレイヤーは、リスポーン出来ずにそのままβテスト終了になる。優勝者は音猫。種族は、猫人種。おそらく知り合いの獣萌音子のことだろう。彼女は他のゲームでも有名なPK四天王に入っている。
PK四天王
猫は敵を逃さない (獣萌 音子)
気に入らない奴をPKする。どんなに逃げても逃れられない。PK禁止エリア、長期ログアウトなどでPKを回避するのは絶対にしてはならない。メールで「PKさせてくれないと殺す」と脅迫状が送られてから一ヶ月無視を続けると直接リアルで殺しにくる。VRBOXの装甲は、爆弾で破壊できないほど丈夫だが、ガイアナイトの時空加速超回転ノコギリで切断出来る。
偽り騙し奪い墜し壊す
偽って出会います。
騙しつつリアルでも仲良くなります。
奪って驚かせます。
世間に公開し人気者にさせます。
生きていられなくします。
突然の死
集団PK軍団。
プレイヤーに多人数で奇襲を行い。
一瞬で相手を倒す。遠距離攻撃メインで狙われたプレイヤーは訳も分からずPKされる。
魔物を統べるもの
他のPKとは違い魔物のトレインによりPKを行う。本人は悪気が無いようだが、ようやく自覚?をし、PKになった。PKになった後はトレインスキルの腕を上げ以前より迷惑なプレイヤーになった。
ノウン
「さて、こねこタウンは4つの門があって中央は、貴族が住む上層、有力者が住む最上層、城がある王層がある。って俺は誰に話しかけているんだ?」
チュートリアルの説明を思い出す。
この始めの街こねこタウンはかなり大きな街だ。外側から下層、中層、上層、最上層、王層。街の地下は最下層となっている。
下層
冒険者が住む層。貴族も住む。
中層
商業区。店が多い。貴族など上層や最上層の者も良く来るので注意。
上層
貴族が住む層。高級な店があるが、許可がないと入らせてもらえない。
最上層
有力者が住む層。かなりの実力と功名がないと入れない。許可されてない者が侵入した場合侵入者のマーカーが付きちょっとした警報が鳴る。
王層
王様の住む城。王城へは、手数料を払えば向かうことができる。王城へと続く道の途中には中層、上層、最上層に入るための門もある。
最下層
家や宿代を持たない者や目立ちたくないもの、PKなどが住む層。この場所は、街の管理外でPK行為などが多く発生し、奴隷販売もしている。
ノウン
「奴隷販売か、ふむ、機会があればいってみようか。まずは、冒険者ギルドで冒険者になるか。とは、言っても近いがな。」
俺が今いる場所は中層の南広場だ。スタート地点は混雑対策で東西南北の広場になる。冒険者ギルドはちょうど東西南北の広場の近く合わせて4つある。
ノウン
「予想はしてたがやはり並んでたか。後で来ようかな。」
Sora
「あまりおすすめしないよ。」
ノウン
「ん?なぜだ?何かイベントあるのか?」
Sora
「そうだよ。今日は王と謁見っていうのをできるみたい。」
ノウン
「そうか、まあ並んでみるか。」