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異世界魔王の耳に念仏唱えたら俺の嫁になった  作者: 森田季節


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第45話 お城へ行こう

 今更城に戻っても姫様も居場所がないだろうし、屋敷で保護することにした。

 幸い、部屋もたくさんあるし、おもてなしの料理を作れる神格もいる。


 マハーカーラの実力を確認するいい機会でもあった。


「こんなおいしい料理食べたことがありません!」


 一食目からこんな言葉をいただいたので、やっぱり料理の神格は偉大だ。

 仏頂面のマハーカーラも微妙にドヤ顔になった気がした。


 そのあとはせっかくなので、お忍びで町を出歩いたりもした。


 もともと多人数のパーティーという認識なので、一人増えても違和感ないし、絶対に姫の顔を知ってる奴などいないだろう。


 姫様も庶民の生活の一端を知れて、満足されたようだ。

 まあ、俺たちの生活が庶民かというと、かなり怪しいけど。姫様が驚くほど美味いもの食ってるし。


 ただ、ほかの部分でも姫様はカルチャーショックだったらしい。


「どうして、皆さん、そんなにのんびりなさってるんですか? 国に命を狙われているんですよ……?」


「絶対に負けないからです」


 そして、姫が来てから二週間後。


 ついに王国から使者がやってきた。


 俺たちのパーティー一同を城に招待したいのだということだった。


 表面上の理由は過去の狼藉を正式に詫びるためだという。

 また、魔王軍との和平交渉も行いたいので、その話し合いもしたいということだった。


 絶対にウソだってすぐにわかるけどな。


 なんでかといえば、パーティー全員で来てほしいとやけに念を押していたからだ。


 つまりこちらを一網打尽に殺してしまおうということだ。


 せっかく守護神を呼び出して倒しても、実は化け物みたいな奴がまだ森に何人か残ってましただなんて話になったら大変だからな。


 でなければ、全員を呼ぶ必然性がない。

 パーティーの代表だけ来ればいい話だ。


 きっと守護神を召喚する目途が立ったのだろう。


 なお、姫が屋敷にいますよということは伝えないでおいた。


 姫みずから「人質にしていただいてもかまいません」と言ってきたが、それではこっちが本当に悪者になってしまう。

 正義の味方のつもりなら人質など不要だ。


 ただ、一般人である姫一人を留守番させるのも危ないし、連れていってもばれてしまうので、姫の扱いはたしかに困った。

 結局、マリキのマントラを唱えて姫を透明にさせて、同行してもらうことにした。


 王国から用意された馬車に俺たちは乗りこむ。


 正直、シュリやヴィナーヤカと出会った頃なら守護神に勝てるのかと不安にもなっただろう。相手も神だぞと。


 けど、もう長い付き合いだからわかる。


 相手も神だろうと、勝つのはこっちだ。


 俺は自分のパーティーを信頼してる。


 とくに遅れることもなく、馬車は城に着いた。


 王都オルデウスにそびえる立派な城だ。


 城に入ると、魔導士アライルが待っていた。

 まだ本性を現すつもりはないらしく、丁重に礼をしてきた。


「約束を守って、勇者召喚は止めている」

「うん。あれは非人道的だからな」


「さて、王を含めての話し合いになるが、秘密裏のことゆえ、地下室に案内したい」


 いかにもそこで始末しますって話になりそうだが、もちろんそのまま付いていく。

 ちなみに姫も俺たちとともに隠れて同行している。


 地下への階段の途中に言った。

「ああ、そうだ、もしもとは思うけど、言っておくぞ」


「いったい、なんだ?」


 アライルは俺に声をかけられるだけで、びくっとした。


「もし、騙し討ちみたいなことをした場合は、それに対する罰を受けてもらう」


「罰? たとえば、何だ?」


 いや、それを具体的に聞く時点で何か仕掛けるって言ってるようなもんだぞ。


「これは王が判断する次元の内容だから、王の責任はとってもらって退位。関わった者の地位もそりゃ剥奪されるわな」


「わかった。そういう行為がなければよいだけだ」


 そして俺たちが全滅した場合も問題はない。


 やがて階段の先が開けた。


 地下はなんとも広い空間で、ぽっかりと穴が空いたようになっている。


 そこに大きな魔法陣や祭壇が見える。


 こいつら、バカか?

 せめて会議の装いでテーブルと椅子ぐらい置いとけよ。


 こんなの何か召喚するの見え見えだぞ。


 俺は階段の途中で足を止める。


「王の姿が見えない。王が確認できないと俺たちはこれ以上降りない」


「なっ……」


「ただの会議なら危険なんてないし、参加者のはずの王がいないならここで待ってても同じことだ」


 仕方なくアライルは王を呼んでくるよう、同行していた兵士の一人に伝えた。


 そのあと、やむなく王が地下室に降りてきた。

 明らかに安全そうなところを探しているが。


 俺たちもやっと地下に降りる。


「どうする? この魔法陣、今のうちにちょっと破壊しとく?」


 シュリが姑息で、しかしかなり効果的なことを言ってくる。

 ここで何も召喚できないと気づく敵を想像するのもたしかに面白いが。


「いや、むしろその守護神を倒したほうがこっちの力が伝わるだろう」


 そこでアライルがにやっと笑った。

 近くに魔導士たちが並んでいる。


「悪いが、君たちにはここで消えてもらう」

活動報告のシステムをわかってなかったんですが、やっと理解してはじめました。

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