第4話
『注意』今日は2話投稿したので3話を読んでいない方は前話をおすすめします。
光がなくなり俺は閉じていた目を開けた。
「おぉ~、すげ~、ここがはじまりの町【スタト町】の5つの広場の内の1つか」
俺はそうつぶやきながらウィンドウを開き自分が今どこにいるのかを確認をしていた。
「え~っと、……【東広場】か」
さて、どうしよう…。このまま狩りにでも行くか、それとも町を見て回るか、だな。ギルドに登録しに行きたいけど絶対混んでるし……。
「よし、スキル把握のために町の外に出て狩りをしよう。ギルド登録は明日でいいか、え~っと初期装備はたしか……」
俺はアイテムボックスを開き何があるかを見た。
「あった!初期装備セット!!他にもチュートリアルでもらった剣と豚の素材に……」
他に入っていたアイテムはモンスターテイムに使う【白紙のカード】×10、モンスターが入っている【使用済みカード】×1が入っていた【カードバインダー】が×1、【魔道書~空間魔法~】【魔道書~付与魔法~】【レシピ本~ダンジョンアイテム作り~】の3冊が入っていた。
「いろいろあるな、どれ確認をしてみるか……」
俺は1つ1つタッチしてみた。
【白紙のカード】
ランク:F
【カードバインダー】
ランク:E
収納枚数:150枚
【魔道書~空間魔法~】
ランク:SSS
限度数:1
【魔道書~付与魔法~】
ランクA
限度数:30
【レシピ本~ダンジョンアイテム作り~】
ランク:SS
限度数:5
「……!?」
俺は驚いていた。まさか入手困難な本が3冊もあったからだ。
このゲームには限度数があるアイテムがある。例えば限度数が10ならそのアイテムは10個しか存在しない。つまりたった10個のアイテムを入手できるのは10人のプレイヤーだけなのだ。
「このレアアイテムを持っていることがばれたらやばいな……」
俺がどうしようか考えていると1つの案を思いついた。
「そうだ!!このスキルを使えば……」
俺はウィンドウを開きスキルを発動した。
「【隠蔽】をすればほぼばれないだろう」
隠蔽:このスキルはレベル、ステータス、種族、スキル、アイテムを見えなくしたり、レベルやステータスの数字を誤魔化したりすることができる。
例えばレベル50を30に隠蔽した場合、ステータスはレベル30の平均に隠蔽される。
アイテムはアイテムボックスに入っているアイテムが見れなくなるだけなので出したアイテムを透明にするわけではない。
ただしスキル【真実を見る目】などの強力な鑑定系スキルには隠蔽が効かないので注意が必要。
「これで万が一鑑定系スキルを使われても強力な鑑定系スキルじゃない限り大丈夫だろう」
俺は一安心して町の西にある草原へ向かった。
◆◇◆◇◆
「オラァァァアアア!!」
「ブギィィィ」
「あそこにモンスターが再ポップしたぞ!!」
「くそ、倒されたか……」
草原に来たが多くのプレイヤーが狩りをしていた。草原を埋め尽くすくらい人がいっぱいいて狩りができるスペースがない・・・。
「……くそ、よく考えたらここの草原は一番弱いモンスターが出るんだから殆どのプレイヤーがこっちに来てるんだ。それに俺は魔神なんだからこのあたりで強いモンスターが出る北の森へ行っても何とかなるんじゃねぇか?」
俺はすぐに町へ戻り北の森を目指した。
◆◇◆◇◆
北の森に来たのはいいが……
「あれ?チュートリアルの時の攻撃力――「シャァァ『ザシュ』」こんなに強かたっけ?」
俺の剣と魔法の攻撃でモンスターはさっきからサーチ&デストロイ状態なのだ……
「もしかしてチュートリアルの時攻撃力にセーブでもかかっていたのか?」
俺はそうつぶやきながらモンスターを狩った。
◆◇◆◇◆
「お、薬草発見!!」
モンスターが雑魚すぎて狩りに飽きた俺はアイテム採取をしていた。
鑑定系のスキルを持っていないため適当に採取した草や石ころなどをストレージに入れアイテムの名前や説明を見て薬草などを探していた。
「そういえばテイム済みが一体いるんだっけ?どんなのだろ…」
俺はふとテイム済みモンスターはどんなのか気になりバインダーを出してそこからカードを取り出した。
「サモン!!」
テイムモンスターを呼び出す呪文を唱えると地面に魔法陣が現れそこから……。
「はじめましてマイ・マスター。私は使い魔のラビリントと申します!」
「……」
頭に漆黒の小さな巻き角を生やし、長い黒髪が腰まであるかわいい……
女の子がいた。
読んでいただきありがとうございます。