第2話
キャラ制作の話です。
俺はヘッドギアをかぶりヘッドギアからながれる声に従っていた。
『左手で背中を触ってください』
「ほいほい」
『右手で背中を触ってください』
「ほいほい」
こんな感じで体のあちこちを触っているのだ。
◆◇◆◇◆
『終了です。お疲れ様でした。』
「フゥー、これでキャラが作れる」
なぜ体を触っていたかというとアバター製作のデータ採取のためだ。ゲームの説明書には現実に悪影響が出るため大きく体型を異なるものを創ることや性別を変えたり出来ないっと書いてあった。
「ゲーム・スタート」
コマンドを唱えると、視界がブラックアウトした。
◆◇◆◇◆
目を開けると真っ白い空間に俺はでた。
「ここがアバター製作をする空間か」
俺は真っ白い空間を見回っていたら突然『ポン』っと妖精が出てきた。
『こんにちは、アバター製作担当AI赤妖精76号です。よろしくお願いします』
おぉーすげー!!妖精だ!!
『これからアバター製作を始めます。よろしいですか?』
「はい、よろしくおねがいします」
『それではアバター製作をはじめます。プレイヤーネームを決めてください』
名前か。名前はもう決まってるからさっそく入力した。
《kunoya》 っと。
今まではマンガやアニメなんかのキャラクターの名前をつけてたけど、リアルネームをもじった名前をつけたことがないからこのゲームではこの名前にしようと決めていた。
『《kunoya》でよろしいですか?』
○YES
○NO
当然YESを選択。
●YES
○NO
ピッ!っと。
『次に初期種族を選んでください』
半透明なウィンドウが出現し、いろんな種族がある中のランダムを押した。このランダムは初期種族より強いレア種族があり運が良ければ強いキャラクターでゲームを無双できるのだ。
『ランダムでよろしいですか?』
○YES
○NO
YESっと。
●YES
○NO
『ランダムですね。ではこちらのサイコロを3回振ってください』
妖精が指を『パチリ』っと鳴らすと0~9の十面ダイスが出てきた。
「サイコロ?公式ページには確かランダムを選ぶとすぐに種族がわかるんじゃなかったか?」
『はい、こちらのサイコロはヘッドギア1,000台限定です。サイコロの出た目の3つの数字で種族を決めます』
ヘー、サイコロで種族を決めるのか。おもしろいな。
『数字が000に近いほどいい種族が当たります。がんばってください』
「ほぉ~。じゃ、気合入れて振りますか」
俺はサイコロを拾って振った。そして『0』が出た。おぉ、いきなり『0』か、やり~。
そしてサイコロを拾って2回目を振った。『0』が出た!!よっしゃ~!!レア確定だろう、これ!!
俺はテンションマックスでサイコロを拾って振った。そして・・・
『0』が出た。
『おめでとうございます。000が出たので種族《魔神》が当たりました。種族は《魔神》でよろしいですか?』
○YES
○NO
……ピッ!
●YES
○NO
俺は迷わずYESを選択した。
◆◇◆◇◆
しばらくたって俺は冷静さを取り戻し自分のアバターの髪形や色をいじっていた。
「見た目は人族だな、髪形はこのままで髪の色も黒でいいか…瞳は……青にするか」
アバターが完成したので次はスキルを決めるように妖精に言われた。
「あ、そういえばまだこの《魔神》のスキル見てない…」
このゲームは種族を選ぶと種族スキルというスキル〈最大5個まで〉を持っている。使えるスキルからクズスキルまでありどんなスキルを持っているか確認をしないと苦労するはめになる。俺は種族スキルを確認した。
スキル
《飛行》《隠蔽》《闇魔法》《空間魔法》《付与魔法》
「おぉ、すげー。闇魔法は確かレアスキルって言われてたな。だが空間魔法は知らないぞ?」
『空間魔法は一部の種族しか使えない激レアスキルです。残念ながらレアスキルはプレイヤーに詳しく教えてはいけない規則なのでゲーム内でスキルをお確かめください』
「わかった。あとはゲームの中でスキルを確かめるよ」
『ありがとうございます。では次に職業をお選びください』
ウィンドウが出現し、俺は職業を何にするか考えながら操作しているとある職業が目に留まり妖精に聞いてみた。
「この職業はなんだ?」
俺は公式になかった職業を指さしながら妖精に聞いた。
『こちらの職業は強力な種族を引いた方だけがなれる職業です。《kunoya》様は《魔神》を引いたのでこの職業が選べるようになりました』
ふぅ~ん。でも面白そうだ。じゃ、この職業にしよう。たしか職業のチュートリアルをクリアしたら剣士だったら剣術スキル、鍛冶師だったら鍛冶スキルがもらえるんだったな。この職業のスキルは何がもらえるんだろう、楽しみだ。
俺は職業 《ダンジョンマスター》をタッチしてYESを押した。
『最後に初期スキルを5個お選びください』
「初期スキルか、種族のことを考えて慎重に選ばないとな……」
そして俺は初期スキルの《索敵》《隠密》《体術》《剣術》《加速》を選んだ。
『最終確認です。問題がないかお確かめください』
俺は問題がないかウィンドウを確認し、YESを押した。
『お疲れ様でした。ゲーム開始は明日の15時からとなります。それまで楽しみにしていてください』
妖精が消え、目の前にウィンドウが出てきてそこにはログアウト YES/NOが表示されている。
俺はYESを押してログアウトした。
読んでいただきありがとうございます。