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ツッコミはある日突然に  作者: ついしょ
第一章 ツッコミはある日突然に
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第7話 奇跡としか言えないねって

 目を覚まし、体を起こす。どうやらベットに寝かされていたようだここは天国だろうか、いや違う。

「げふっ!」

 凄い勢いで僕の腹に抱き着く悠さん。彼女が天国にいるはずがない、そんなのは僕が許さない。

「よかったよー! 本当によかった!」

目には涙が浮かべられている。僕なんかのために涙を流してくれるのか、これは感涙ものだ。

「ここはどこ?」

「え、まさか、ボクの事忘れちゃったの?」

「そうそう、ここはどこ、私は誰?って違うわ!」

 僕が悠さんを忘れるはずがない。

「あはは、いつもの空君だ♪」

周りを見渡すといくつもベッドが並べられていて医者らしき人達が寝ている人達を診て回っている

恐らく園内の医務室か何かだろう。

そういえばジェットコースターがレールを外れて……、どうなったんだ?

僕が起きた事に気付いたらしくスーツに身を包んだ初老のおじいさんが近付いて来た。

「私はこの遊園地の責任者の高木と言います。この度は誠に申し訳ございませんでした、なんとお詫びしていいか……」

成る程、どうやら本当に事故があったらしい、実感が沸かない

「僕は大丈夫そうです、それより他に乗っていた人は大丈夫だったんですか?」

「はい、もう奇跡としか言いようがありません、不幸中の幸い皆さんの怪我は比較的軽い物でどの方も命に別状はないと報告を受けました」

本当に奇跡だな、あれだけのスピードでレール外れて死者がでないとは。

「数日して身体に異常が出た場合ご連絡下さい、当たり前ですが全てこちらで負担します」

名刺を受け取った、このあと、まだ事故の調査があるらしく園内には残れない。

僕達も帰る事にする。

車で送ってくれるようなのでお言葉に甘える事にしよう。

高木さんは僕たちを家の前まで送ると「では失礼します」と一礼して帰ってしまった。まだ仕事がたくさんあるのだろう。

「じゃあまたね空君」

「うん」

また明日と言いかけたところで悠さんが体勢を崩した。僕はぎりぎりのところで体を支える。

「どうしたの悠さんっ!?」

悠さんからの返事はない。

息が荒い、額にさわるとかなり熱い。

とりあえず僕は悠さんを抱え僕の部屋のベッドに寝かした。





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