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どうせなら前向きに行こう!  作者: アステロイドV2
第一章 俺はハーレムを作りたい!!

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〇〇が欲しいか?7

馬車に揺られ約3時間、目的のダンジョンである彷徨いの伏魔殿に到着。


フュリアはすぐさま馬車から降りて座りっぱなしで凝り固まった身体を伸ばす。

フュリアの後から降りてきたヴェルウェルも同じように身体を伸ばした。


「んん~、ここが彷徨いの伏魔殿ですか」


フュリアは伸びをしながら辺りを見渡す。


周囲は緑の多い山岳地帯、その数ある山の(ふもと)の一つに黒レンガで覆われた大きな壁があり大きな穴が開いている。


その横穴がダンジョンの入り口という訳なのだが。


「何と言うか・・・賑やかですね」

「そう?国が管理している人気ダンジョンはどこもこんな感じだけど」


冒険者に腕試しとかで人気とは聞いていたがまさかダンジョンの周りにちょっとした小さな街が

出来ているとは思わなかった。


ざっと辺りを見渡すだけでも武具(ぶぐ)屋に宿屋(やどや)、酒場から冒険者ギルドと他にも様々な建物がズラッと建ち並び、街を行き交う冒険者の姿も多数見え、街は活気に満ち溢れている。


「ダンジョン攻略に必要なものは一通り揃ってるはずだから必要なものが寄っていく?」

「いえ大丈夫です」


買い物デートもしたいが先にダンジョンデートを済ませておかないと。


「それならダンジョン攻略の前にチェックインを先に済ませておきましょうか」

「ん?え、はい!」


ヴェルウェルに付いて行き宿屋に入る。


っておいおいおい!てっきり日帰りだと思ってたのにまさかのお泊り付きだと!?

これってもしかしちゃうんじゃないの?


「フュリア」

「え、はい?」


カウンターでチェックインの手続きをしているヴェルウェルに呼びかけられる。


「部屋は私と一緒でいい?」


な、なにィ~!?


「ひィいですよ!?」


しまった声が裏返った。


しかし今日はなんだ?一体何なんだ!?ハッピーが起こり過ぎる!!

それに男女が同じ屋根の下だとぉ?何も起きないはずがなくッ!

一夜の過ちが起きちゃうんじゃないの!?起きてもいいんじゃないの!?起きちゃっていいの!?


「軽くお昼食べてからダンジョンに行こっか」

「あ、はい」


チェックインの手続きを終わらせたヴェルウェルに食事に誘われ二つ返事でOKし酒場に移動する。


席に着きメニューを睨みながらお嬢様キャラはこんな時なにを頼むのだろうかと考えながら取りあえず安パイであろうサンドイッチを頼み、ヴェルウェルはハンバーガーを注文した。


食べる時も細心の注意を払い優雅に食べながら実家付近の秘密基地の作戦室で待機してる分身達に怪電波を飛ばす。


要件は勿論お泊り会で必要になるであろうパジャマと勝負下着の製作にトークデッキの準備だ。

分身達は大騒ぎで早速準備に取り掛かる。ようしこれで夜の部は完璧だな。


しかしこのカツサンド美味いな、なんて豚肉使ってるんですかね?

気になってメニューをチラ見するとオーク肉がどうこうと書いてあった。

ついでに見たハンバーガーの欄はミノタウロス肉100%パティとかなんとか書いてあった。

やっぱりねそうじゃないかと思ったんですよ。

今後はもっと注意しよう。知らず知らずのうちにゴブリンの肉とか食いかねないからな。


昼食を食べ終わり、いよいよダンジョン攻略だ。

俺はヴェルウェルに付いて行き、ダンジョン『彷徨いの伏魔殿』に侵入する。


ダンジョンの中は光源が見当たらないのに松明などの明かりが不要なくらい明るく、通路の壁や床は黒レンガで出来ていて車2台が横並びで通れるくらいの広さだ。


2人で横並びに通路を歩いていると、ある事に気付いた。


「やけに静かですね。外はあんなに冒険者がいたのに」


街には沢山の冒険者達がいてここは人気のダンジョンという話だったはずだが、ダンジョン内は不自然なほど静まり返っていて人の気配が一切ない。


「ああ、今日は私が貸切(かしき)ったから他の冒険者はいないはず」

「はい?」


ヴェルウェルはあっけらかんとしている。


「そ、そんなこと出来るんですか?」

「Sランクの特権」

「なるほど?」

「フュリアの魔法が見たいのに邪魔されたくないし」


まさかSランクにそんな権力があるなんてなぁ。

いつかはSランクになる予定だったけどダンジョンを貸切るだけの権力に豪華な馬車にも乗り放題と来たもんだ。

こりゃあSランク昇格、本腰入れて頑張っちゃおうかな~。


そんなことを考えていると前方からガシャガシャと金属音が聞こえだした。


「フュリア」


ヴェルウェルが小声でフュリアに声を掛ける。

分かっていますとも、初エンカウント、初モンスター。君は一体誰ですか?

前方をよーく見ていると鎧や籠手(こて)などの防具を着こんだ骸骨(がいこつ)が6体がそれぞれ剣や弓、斧、杖、大槌、槍と全て違う武器を装備して近づいて来ていた。


「・・・そういえばスケルトンってどうやって動いてるんでしょうか?」


なんとなく気になったことをヴェルウェルに尋ねる。

魔力なのかな?それともオカルトパワーとか?


「さあ?」


Sランク冒険者でも分からないことがあるようだ。


まあモンスターの生態はその内、気が向いたら調べるとして取りあえずスケルトン退治だ。

幸い奴らはまだこちらに気付いていない、先制攻撃のチャンスだ。


さてどうやってバラバラにしてやろうかと考えているとピッカン閃いた。


こういう時スケルトンの装備品にレアアイテムがあってそれが最強への足掛かりになるって稀によくあるよね?

な~ら装備品は傷つけずに倒しましょうね、そうしましょう。


攻撃方法は決まった。俺は右腕を前に突き出し、右手人差し指に魔力を込める。

いくぜ!一撃☆必殺ッ!!『ターンアンデット』!!


フュリアは言葉を発さずに人差し指から小さな光輝くのリングを一つだけ発射する。

指先から離れたリングは巨大化し一瞬でスケルトン達を通過しスケルトンは瞬時に蒸発し影も形もなくなった。

主を失った武具たちはゆっくりと地面に落ちる。


うむ、ぶっつけ本番だったが上手く行ったな、さあてお宝お宝・・・。


「フュリアってプリーストの魔法まで使えるんだ・・・」

「ん?あぁ、ええ、そうですよ」


初のドロップ品に心躍らせながらスケルトン達の装備を物色する。


・・・なにも分からん。

こういう時ゲームとかなら性能とか直ぐに分かるのになぁ。


「どれも大したことなさそう」


装備を物色しているとヴェルウェルが後ろから声を掛けて来た。


「そうですね」


そうなの!?


「持って帰る?」

「ええ」

「じゃあこの中に入れて」


ヴェルウェルが腰に装備していたウェストポーチを開いてこちらに向ける。


ウェストポーチの中を見ると中には何もなく、それどころか底が見えない。

お、おお?これってもしかしてぇ?不思議空間にアイテムを一杯ストックできる定番の例のアレですか!?

試しに手に持っていた槍を入れてみると、どう見ても入る訳のない槍がスルスルと入っていく。

これは中々に面白い。


「これ欲しい?」

「少し」

「買うと高いけど、Sランクになれば国から支給されるよ」


えぇ~こんな便利アイテムもタダで貰えるの~?


「因みにお値段は?」

「億」


Sランク昇格の日は近い。

残りのドロップ品をいつもの銀のガントレットを召喚しポンポンと入れていき、一通り入れ終わるとダンジョンの探索を再開した。

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