表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうせなら前向きに行こう!  作者: アステロイドV2
第一章 俺はハーレムを作りたい!!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/27

〇〇が欲しいか?3

フュリアの昇級試験の時間、談笑を終えたミストルクはクギア、ヴェルウェルと共に応接室からギルドの待合所に降りてきた。

近くの職員にフュリアは何処にいるか尋ねると彼女は待合所の隅で紅茶を嗜んでいた。

そんなフュリアの様子を見たクギアが自分の気持ちを代弁し始めた。


「普通、昇級試験を前にしたら緊張とかするはずなんだけど・・・。ヴェルウェルの言う通り大物なのか、それとも単に能天気なのか・・・」


彼女は正に平静そのもの、この騒がしい冒険者ギルドには不釣り合いなほどに。

だがそんなものは関係ない結局は強いか弱いか。試験でそれを見定めるだけだ。

ミストルクはフュリアに声を掛ける。


「フュリア時間だ、準備はいいか?」


声を掛けられたフュリアは紅茶の入ったカップを置いて立ち上がる。


「ええ勿論です」

「これから修練場にてクギアと模擬戦を行ってもらう」

「クギアです、よろしく」

「フュリアです、応接室にいた護衛の方ですね?よろしくお願いします」


フュリアの発言に場が凍り付く。

クギアの事を護衛と言った事ではないヴェルウェルの『不可視の魔法』で姿を隠していたはずの2人が見えていたことに。


「・・・見えていたのか?」

「はい」

「・・・成程」


『不可視の魔法』

ヴェルウェルの得意とする魔法の一つで対象の存在が影ですら視認出来なくなる魔法。

この魔法を見破るとなるとヴェルウェルと同等かそれ以上のSランク冒険者にしか出来ないはずだ。

それを見破ったというのなら・・・面白い。


修練場に向かいながらクギアに耳打ちする。


「クギア」

「なんだよ」

「試験の事は忘れて本気でやれ。アイツの本気が見たい」

「はいはい分かったよ」


クギアはため息をつきながらも楽しそうに応えた。

ヴェルウェルは自分の魔法が見破られて少し不機嫌そうだったが見なかったことにする。


修練場に着き、試験の簡単な説明をする。


「試験はクギアを倒すか俺達3人に実力を認めさせればクリア、無事昇級だ。武器は好きなものを使ってもらって構わない」

「クギアは結構頑丈だから殺す気で戦っても多分大丈夫、もし殺しちゃってもクギアが悪いから気にしなくていいわ」

「こ、こいつら!後で絶対高い肉奢ってもらうからな!!」

「・・・」

「またすまし顔で乗り切ろうとしやがって!!」


クギアが大声で喚いているが聞き流す。


「はあ・・・まあ頑丈なのは本当だし、俺結構強いから本気出してもらって構わないよ」


クギアは軽く準備運動をしてから愛用の長剣を手に取る。

対するフュリアは準備運動もせず武器も持たずにじっとしている。


「俺の合図と共に試合を始めてくれ」




非常にまずいことになった。


トイレに行きたい。


お嬢様キャラが1時間の隙間時間を潰すなら何がいいかを考えた結果『優雅にティータイム』作戦を思いついたまでは良かった。

しかし今の肉体年齢を考えずに成人男性30歳のノリでドバドバ紅茶を飲んでしまった。

その結果、当然膀胱が耐えられるはずもなく・・・。

今すぐにでもトイレに行きたい!

でもこんなにもイベントが盛り上がってるのに今行けば場が白けてしまう!

折角、瞬間移動を覚えたというのにこれじゃ宝の持ち腐れだ!

仕方ない、トイレに行こう。

お漏らしして完璧お嬢様キャラが崩壊するよりはいい・・・ん?いや、いいこと思いついたぞ。




「試合開始!」


ミストルクの試合開始の合図と共にクギアはフュリアへ目掛け駆け出す。


「悪いけど全力で行かせてもらうよ!!」


クギアが一気に距離を詰める。

もう数秒もしないうちにフュリアに剣が届くだろう。だというのにフュリアは一歩も動かない。

その光景にフュリア以外の全員が困惑する。一体何を考えているんだ、何をするつもりなんだ、と。


しかし何を考えていようと剣士であるクギアは魔法使い相手に退く訳にはいかない。

スピードを緩めることなくフュリアの懐にまで近づく。

ここまで近づけば剣士である自分が圧倒的に有利、だというのにフュリアは動かず抵抗もしない。

斬る直前、クギアはこれまで感情が表情に出ることがなかったフュリアが一瞬笑ったように見えた。


剣がフュリアを斬り裂いたはずだった、しかし空を切ったように手応えが一切ない。

それどころが斬られたフュリアの身体が霧のように霧散し、彼女の身体を形成していた霧が修練場に充満し周囲が完全に見えなくなる。


フュリアが魔法を使った素振りなんて一切なかった、動いてすらいなかったはずだ。

彼女は先日冒険者登録を済ませたばかりの全く噂を聞かない無名の新人なはずだ、こんな事が出来る訳がない。

ならこれは何だ?俺は何と戦っている?


やがて霧が晴れていくと目の前に少女の姿はなく、剣と盾を装備した白銀のフルプレートが1体出現していた。


「俺は誰と戦っているんだ!?」




「入れ替わり大成功!」


俺はフルプレートを修練場に置いてきて分身達が作った秘密基地に瞬間移動で戻って来た。

これなら戦闘中でも自然にトイレに行ける完璧な作戦だ。


「後は任せたぞユリィ!」

「OKフュリア!」


後の事は分身の俺に任せトイレに直行する。

分身ユリィはフルプレート視点の映像を空中に映し出す。

続いて魔力でゲームのコントローラーを作りそれを動かし確認する。

よし鎧は自分の操作した通りに動く。


「視界は良好、感度も良好!」


リモートワーク開始!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ