表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/34

プロローグ

 爆音が彼方此方から鳴り響き、闇夜の空を焔の赤と土煙が覆う。


「ぎゃあああ!!!」

「うおぉおおお!!!」

「キャーー!!!」


 阿鼻叫喚。

 至る所から悲鳴と咆哮が交差する。

 立派に発展した都市は見るも無惨に跡形もなく、瓦礫の山と化している。

 惑星ネカサ。資源が豊富で文明レベルも高い、ネカサ星人の暮らす星である……否、暮らす星だった。


「この……この侵略者共め!!!」


 ネカサ星人の男が、獣の耳と尾の生えた侵略者の少女に銃口を向ける。

 しかし少女に焦りや恐怖はなかった。

 男が決死の覚悟を滲ませ、引き金を引く。

 乾いた音と共に銃弾は真っ直ぐ少女へと向かっていった。

 だがしかし。


「あ……ぁあ…………」


 男が言葉にならない声を漏らす。

 勢いよく放たれた銃弾は、少女の額を打ち抜く前に、少女の右手によって軽々と受け止められてしまった。

 少女は特に何の感情も映していない表情で、たった今受け止めたばかりの弾を親指で弾き返す。


「あ"ッ…………」


 悲鳴にもなっていない鈍い声が上がった。

 心臓を撃ち抜かれた男はそのまま真後ろに倒れてしまう。

 だが、男はまだ死んでいなかった。最期の力を振り絞って、息も絶え絶えに男が口を開く。


「……き、貴様らッ……つ、つきね、こッ……ぞくに……み、らいがッ……あるとッ……お、おも、うな……ヨッ!!」

「…………」


 既に男に意識を向けていなかった少女が、男の遺言を聞き届けていたかどうかはわからない。

 しかし、例えどちらであっても、この言葉が少女達……月猫族つきねこぞくの運命を指しているなど、この時は知る由もないことだった。


 そして、この日の夜。

 惑星ネカサは滅び、ネカサ星人と言う一つの種族が宇宙から消えてしまったのであった。



 *       *       *



 宇宙には様々な星が存在している。自然豊かな星。岩だらけの星。衛星が沢山ある星。リングのある星。十人十色と言うように、惑星も惑星の数だけその星特有の環境が存在する。

 そしてそれは、星に生きる生命にも言えることだ。虫であったり、獣であったり、魚、両生類に鳥……人間。

 星の支配者は大抵人間であった。しかし、人間の種族は星によって全く違う。獣の特徴を持っていたり、爬虫類のように硬い鱗に覆われていたり、腕や足に羽毛が付いていたり……様々だ。

 だがどんな種族であろうと、自分達の種に誇りを持ち生きていることに変わりはない。


 これは誇り高き戦士達の物語である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ