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第四十三話 見つかって捕まって

「あのー、聞きたい事とわ?」

 もう、さっさと終わらせたい。

 お腹がすいたわ。

 ご飯の時間よ。


「アンジェ、今の話でどう思った。」


 大伯父様は、何が聞きたいのかしら?

 どう思うのなにも ん~。


「分かりませんわ。

 どう思うのか

 範囲も抽象過ぎて、答えられるように、もう少し範囲を絞っていただけますか。」


 大きく、目を開く大伯父様たち。

 何か、変なことをしたかしら?


 お腹の音は、鳴っていないわ。

 まだ、大丈夫よ。


「では、改めて聞こう。

 今日みた帝国兵と、帝国についてだ。」


(あー、あれだ。 今の話を聞いたことでどう思っているかって聞いているだよ。

 そうなの。 でも、良く分からないわね。 だって、そこに私はいなかったのよ。皆の記憶は、体験してきた事で実感もあるけど、その恨みも相手がいなくなってはどうしようもなかったでしょ。

 俺たちは、こんなに話すことがなかったし、本当に記憶として覚えている。 けど、アンジェは、そこにいなかったけど、帝国も帝国兵もいるから、俺たちとは違うよね。アニーの言葉をよく思い出せ。

 そうね、ノブ以外の中には、戦いに思うところがリアルに伝わってくるのよ。 だから、教会にも行ったのよ。

 それだ、その時の事を思い出して話せばいい。

 そうね、話してみるわ)


「んー んー ん~。」


「そこまで悩まんでも。

 正直な気持ち言ってごらん。」


 あら、少しノブと話し過ぎたわね。


「大伯父様、セルシ様、帝国は敵なのでしょう?

 私の伯父を奪われたことは、耐えがたい事です。


 また、帝国兵については、油断できない慎重に対応しないといけませんわ。

 領民に危険があっては、以ての外ですし、 ですが、先の戦いの事で敵国の兵だといって、敵と恨みを晴らしたいとぶつけるのは、少し違うかもしれませんわ。」


 セルシは、目を細めてアンジェを見る。

「ほぉ。

 簡潔にして、他人事であるな。

 我らの気持ちが、余り伝わっていない様だな。」


 はて、なんぞ。

 答えろって言われて言えば、今度は不機嫌な態度だわ。


「いえ、思い入れの違いだけでしょう。

 だって、戦争しているのでしょ。

 戦いで、兵士が死ぬのは仕方がないではありませんか。

 団長も兵たちも、戦場で皆が無傷で帰ってこられると思う人はいないでしょう。

 それは、帝国も同じでしょ。

 余りにも被害が大きかった、民衆の為にも戦果を大きく知らせる為に英湯が必要だった。

 でも、親兄弟を亡くした者達は、決して許せるものじゃ無いのでしょう。

 それは、私にも分かりますわ。

 だからですの、無抵抗となった者達で恨みを晴らすのはただの虐殺でしょ。」


「そんな綺麗ごとで納得できるものか!」


 おおう、今度は皆の視線が痛いくらいに刺さるわ。

(全く、何言ってんの。

 それな。 皆の体験や記憶が混ざり合って、最後はノブの所為ね。

 なんでだよ。 まーた、俺の所為か?


 そうよ。 皆は、理由は色々あったけど戦いの中で大切な人の事を想い、守れたかな幸せになれたかなって思ってきたじゃない。 ノブのいた国は、平和と言っていいほどいい所じゃない。 歴史って、過去の事を学んで自分の事じゃない感じが流れて来てるのよ。 歴史の中では、国どうしが戦争を繰り返されてきたわね。 でも、そこには、その国の戦う理由があったは、それは平民や一兵士で動かしている訳でもないの王国や帝国って国の大きな籠の中で指導者が決めていたのよ。 どうしようもない流れに流されて結果が戦争に至ってしまった。 そこには、正義は無いけど、負けれどうなるか分かるからやるしかない。 だから、混ざる。 皆が、自分のやり残したことって、家庭を持って幸せに暮らしたいとか長生きしたかったって言ってるじゃない。 ノブの残念な事故の所為で、台無しになったけどね。

 いやー、あれは ゴメンヨ~。 くそっ、アンジェに突かれるとは、不覚。

 まぁ、結果がこれよ。 他人事とまでは言わないけど、ノブのいた国では戦争で人を殺すことはなかったわ。 だから、何とかならないかな~なんて、思ったりして。

 まあ、分かった。 だが、侯爵たちは、納得しないだろ。)



 大伯父と伯父が、お父様にお母様をみているわ。

 どうも、私の回答は宜しくなかったようだ。

 困ったわ。

 私の事で、怒られるのは忍びない。

 少し、見方を変えてみようかしら。


「あの、お話の続きですが・・。


(ノブたちとの話を、混ぜ混ぜしながら話す。)


 帝国は、領土内に反旗を挙げて独立した王国を鎮圧しに攻める。

 私たちは、独立した状態を失なわない為に、戦うわけですよね。

 どちらにも、戦う為の理由がある以上は仕方ない。

 生まれてくる国なんて、私には選ぶこともできませんから。

 私としては、関係のない民が何をされるか分からいし、それが故に王国が勝利して貰わないと困りますし・・ だから、打てる手はやっておきたいですね。

 でも今の王国では、ジリ貧なのでしょ。

 今度こそ、幸せに平穏に長生きして美味しいものを食べて生きていきたい。 あっ」

(まーた。 余計なことを言ったよね。)


「あはは、いや そんな風に暮らしてみたいな~ なんて へへへ。」

 そうよ、何時もみたいに笑顔で、お願いする感じで皆にスマイルッ!


「おい、エドよ。

 アンジェに、なにを教えている。

 何で、こんな考えになる。」


 セルシ様は、それはそれは、顔を赤くしてお怒りになった。


 私の所為じゃないと思いたい。

 思うのは、自由だ。 思うだけなら・・・。


「ほう。

 まったく、駄目だな。


 それに、理解もできていない様だな。

 これでは一族の恥晒じゃ。」

 大伯父様は大伯父も、表情は変わらない。

 私と目が合うけど、怖いよ。


 すぐさま、お父様を見る。


「『はぁ』だから、黙ってろって言っただろう。

 黙っていたら、見た目は親から目線でも、十分に可愛いし綺麗だよ。」


 およ、褒められたわ。

 いやー、親バカなのね。

 ムフフ。


「エド、今はそんなことを言っている場合じゃないわ。

 アンジェ。

 エドは、別に褒めたわけじゃないのよ。」


 あれれ、お母様に心を読まれてしまったわ。

 それに、何時の間にか顔が緩んでいたわ。

 でも。もうどしろっていうのよ~。


「あの出来事は、早くから教えておかないから、こんな、風に育ったのだろう。

 だが、英雄が必要だったことはその通りだ。

 所々で、的を射ている所もあったことは、驚いたのお。

 それで、打てる手とはなんだね。」


「それは、捕虜の扱いですわ。

 また、攻めてこられたらあの集落は、確実に武器を手に攻めて来るに違いありませんわ。

 それなら、焼き討ちをしてもいいでしょう。

 私は、戦う覚悟をなくしたもの達には、機会を与えたいけど、それ以外の者達にまで寛容に慈悲を与えるつもりはありませんの。

 後方の補給を絶ち、捕虜の家を焼き退路をなくしたら混乱は収まらないでしょう。

 退路が無くなった烏合の衆は、一網打尽ですわ。

 フハハハ。

 誰が、許すものか、一人残らず殲滅してやる。

 もう、ここに手をだす愚かな行為に後悔と恐怖を植え付けてやるのよ。

 それに、捕虜はまた家を作り直すから、再攻勢は容易にできないと分からせて一石二鳥と思うのだけど。」


 不敵な笑みを浮かべながら、アンジェは笑う。


 あら、皆がポカンとしている様に見えるわ?

 被害を少なく出来ると思ったのに、まだ足りなかったかしら。

(あーあ。 言っちゃったよこの子わ。 どうすんの、この後始末。

 どうもこうも、聞かれた事に答えただけよ。 後悔も何もないわよ。)


「どういうことだ。

 アンジェよ、このことは誰に聞いたのだ。

 エド、答えろ。」


 あー、色々と内緒にしてたっけ。『テヘッ』

 ちょっと、腹がったって、言っちゃったわ。


 お父様もお母様も、観念したのか私の前世の事は話さずに、語った。


「いや、いくら何でも、子供が思いつくものではないだろう。」


 伯父様は、今度はおどいているはね。


「ほー。

 そこまで、考えていたか。

 まだ、実行には詰めなければならないが、戦術として考えているのだな。

 しかし、本当に5歳か?

 面白い、ただ嫁がせるのは勿体ないな。

 男子であれば、もっと良かっただろうに。」


 てれれれってれ~。

 大伯父様は、少し機嫌が直った。


「ほら、ステフ。

 私が言った様に、男の子ならと思うじゃないか。」


 しかし、お父様の言葉は、お母様に届かなかった。


「貴方、それはそれよ。

 アンジェには、関係ない事よ。」


「よし、明日は一緒に見て回るか。」


 セルシ様も、ノリノリだぁ。


 どどど、どうして。

 こんな事なら、引き籠っていれば良かったわ。


『グゥーッ』

 アンジェのお腹の音が響く。


 笑いの中で、話が終わった。


また、寄っていただきありがとうございます。

また来てね(*‘∀‘)

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