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Reversal World  作者: せーりゅー
錬金術師の少女と謎多き少女
31/46

辺境の街と冒険者ギルド(下)

メイド長メルニスさんとの話が終わり、先程と変わりなく不自然な位静かに昼食の準備をしている姿を見ていると、ふと言い争っていた声が聞こえなくなった事に気付いた


気になって見てみると、お互いスッキリした顔でメルニスさんが淹れたであろうお茶を飲んでいるのが見えた


⋯王子の筈なのに女性の仕草に違和感が無さすぎるのは何でだろうか?

黙ってたら別人の魂と入れ替わってるのに気付かないぞ本気で⋯




結局あの後2人は、食べながらでは行儀が悪いとメルニスに言われて黙々と、しかし手早く綺麗に昼食を平らげた


⋯王子はともかく、王子に並んで食べていたトゥールさんが見比べても違和感もなく食べていたのはどういう事なのかね


「待たせてごめんね、彼は立場上下手に弱味を見せられないからね、いつもこうして会っては口喧嘩⋯みたいなのをしてストレス解消をしないといけないんだよね」


「正直に言うなバカトゥール⋯こほん、待たせてしまってすまなかったな、メルニスから聞いたと思うがこの身体になってから苦労が絶えなくて、よくコイツには世話になっている」


「僕としては近くまで来た時にしか手伝えないからちょっと申し訳ないんだけどね」


「それでも助けになっているのは事実だ⋯⋯さて、今回トゥールに君を連れてきてもらったのは、トッププレイヤーである君に帝国と⋯その王と戦う意志があるかどうかと、能力や性格といった力の把握をさせて貰いたい」


「とはいえ、戦う意志があるのは君の目を見れば明らか、性格はトゥールのお墨付きを得ている時点で完全に問題は無いと見て良い」


いやトゥールさんマジで何者!?

友達とはいえただの冒険者のトゥールさんを何でそんなに信用出来るのさ!?


「そこでこれから行うのは能力の把握、だが先に知った情報では君の状態は特殊らしいとの事」


「通常なら軽く模擬戦か魔法での的当てを行い見定める所だが、そのどちらも困難と判断した為、少し別の方法を取らせてもらう事となった」


「⋯その方法ってどういうものなのでしょうか?」


「敬語は要らないんだがな⋯まあいい、それについてはメルニス、持ってきた物を頼む」


頼まれてメルニスさんが持ってきたのは⋯木の箱が3つに色の違う木の玉か?


「今から行うのは観察力の把握だ、君には今から木箱にそれぞれ1つずつ色の異なる玉を入れてシャッフルするので、どの箱にどの色の玉が入っているかを当てて欲しい」


「終了条件は間違えるまで、結果の良し悪しに関わらず君の戦う意思は尊重する事を約束しよう」


それはありがたい、何も出来ないからもう用済みとか言われたら困るからな


「ではシエル様、早速始めようと思いますがよろしいでしょうか?」


「はい、よろしくお願いします」




「では始めに赤、青、緑の玉を別々の箱に入れます」


「ちゃんと見ていますね、ではシャッフルを開始します」


早っ!⋯これじゃどれがどれか⋯


「⋯終わりです、ではシエル様、回答をお願いします」


分からな⋯アレ?あの木箱の木目って⋯


「えーっと、左から緑、赤、青ですね」


「⋯正解です、では次はこの3つを見て下さい、次はシャッフルを早くしますので注意して下さい」


さっきでも殆ど見えなかったのにこれは⋯

⋯ん?


「それではシエル様、回答をお願いします」


「左から白、黄、青です」


「正解です⋯では次は2つずつ入れます⋯⋯⋯はいどうぞ、お答え下さい」


⋯駄目だこれ


「左から赤白、緑紫、黄黒です」


忘れてたよ、図鑑の事件⋯


「正解です、では次は⋯⋯⋯」


この後も観察力のテストで入れる玉の数を増やしたり、記憶力の把握でトランプの神経衰弱みたいなのをやってみたりしたものの、最後メルニスさんが諦めるまで1度もミスをすることもなくやりとげたのだった


⋯途中無表情のメルニスさんがちょっと怖い顔をしてた時もあって言い出せずにいたのは内緒だ




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