辺境の街、到着。
まさかの猫耳巫女に変身したみゃーこがキレて喋らなくなり暫く過ぎた
その間も馬車がガタガタ揺れながらも速度を落とす事はなく、またみゃーこは猫に戻って馬車の奥で丸まって動かなくなった
⋯容姿を褒めただけだったんだけど、何か間違った事を言ったのかな?
めっちゃスタイルの良い美人で、赤い髪も綺麗で素敵だったんだけども
それにしても着くまで暇だなー⋯
本当ならみゃーこについて色々聞く筈だったんだけど、あの感じだと反応してくれなさそうだし⋯
んー⋯⋯とりあえず薬草図鑑でも見ながら錬金術に使えそうな組み合わせとか考えてみますか
暫く薬草図鑑を見つつ考えていると、馬車の揺れが収まってきた
外で聞こえる声も急いでた時と違って、安心した様な感じになっているので、危険な状況からは抜け出したらしい
少しして馬車は完全に止まった
聞こえてきた感じだと街の門の前に来ているらしい
⋯日に焼かれなかったら街の外観を眺めたかったな
ゲームでも街とか眺めるの好きだったんだけどなー
せめて少しだけでもと馬車から覗いていると、何かの確認が終わったのか、歓迎している様子の兵士らしき声と共に馬車がまた動き出した
⋯そういえばこういう馬車で街に入る時って中をちゃんと確認するイメージだけど、全く誰も来てなかったような
まあ非常事態らしいしこんなものなのかな?
街に入ってから少しして、馬車はまた止まった
街の様子はみゃーこの手によって邪魔されて見る事が出来なかったから何処に止まったのかは分からない
みゃーこ曰く目立つからなるべく見られない様にしろとの事で、雑に書いた木片を近くのクッション目掛けて投げ付けて伝えてくれたのだが⋯
「あのみゃーこさん、これ着いたんじゃないかなーって」
止まった後もこっちを見る事もなく、ただ外側に顔を向けていて何かをする様子が見られないので困った事になってしまった
⋯この空間に居るのがツラい
暫く待っていると、みゃーこが待っていろとだけ書いた木片を投げ付けてどこかに行ってしまった
トゥールさんを呼びに行ったのかな?
「あのー⋯すみません、そろそろ馬車から出て頂きたいのですがー⋯」
みゃーこが出てから少しして、馬車から一向に出ない俺に商隊関係っぽい人が声を掛けてきた
声を掛けてきたのは気の弱そうな制服らしき服を着た女性だった
「えと、すみません⋯ちょっと足が動かせないので、迎えが来るまで待たせて貰っても良いですか?馬車が駄目なら近くの日陰のある所で⋯」
「良かった、小さな女の子だ(ボソッ⋯⋯ええ、でしたら店の中でお待ち下さい、そこの車椅子に「そこからは私がやろう」ひゃい!?すみませんどうぞぉ!?」
「あ、みゃ「ミエだ、トゥールの代わりに迎えに来た者で商隊の者に話は通してある」⋯いやみゃーこだろあんた(ボソッ」
女性と話をしていると、その女性の後ろから赤いローブを着て魔女の帽子っぽいのを被り人に変身したみゃーこが、女性からは見えない様にこちらに圧を掛けつつ近寄ってきた
杖を持っている所を見るに魔法使いに見せ掛けているらしい
「そうなんですねー⋯では迎えが来たようですので私はこれで失礼しますー」
あ、あの人逃げた
「おい何だその顔、言っとくがこれでもそこらの奴より魔法は扱えるからな、ただの見せ掛けでこんな格好しねぇよ」
「ほらさっさとクッション全部回収して座れ、先に言うが俺の容姿については絶対何も言うな、言ったら太陽の下に放り出す」
じゃあ何でそんな可愛さと美し⋯はいはい、思うのも駄目ですかすみませんね
「じゃあトゥールのいるギルドに行くぞ、質問は良いが寄り道は言われてもしねぇからそのつもりで」




