みゃーこの謎
「みゃーこの事を知りたい?」
2日目の夜、既に夕食や装備の点検も終わり、後は明日に備えて寝るだけ
そんな時にみゃーこがどこかに行ってしまったので、トゥールさんに気になった事を聞いてみる事にした
「うん、みゃーこって何者?」
「何者って⋯そうだね、非常に賢い変わった場所にいた猫⋯かな?」
「変わった場所?」
「それがね、不思議な事が起こったダンジョンで見付けたんだよ」
「その時僕はパーティーを組んで行動しててね、僕を含めて3人で挑んだけど、みゃーこを見つけた時に変な感じがあってね」
「何故か悲しい気持ちになったり、探し物をしていた訳じゃないのに誰か探さないといけない様な気がしたり⋯それが他の2人にもあったみたいで不思議だったんだよね」
「そういえばあの時のみゃーこは何かを伝えようと必死になってたけど、結局何も分からずじまいだったなー⋯一体何だったんだろ?」
「もしかして誰か一緒にいたとか?」
「それは有り得ないよ、思い出しても3人だったし、依頼とかも道中で人と会うことも無かったからそれは無いね」
⋯多分これがみゃーこの言っていた事なんだろう
みゃーこは姿が変わった時に何とかして自分の正体を伝えようとしていたんだと思う
けどどう頑張っても何も伝わらず、それどころか人として生きていた自分が存在しないみたいに行動する3人を見て悟ったんだろうな
⋯姿を変えた事といい記憶喪失といい、これも帝国が関わってそうな感じがするな
日は変わり3日目の朝、予定では今日の昼過ぎに街に到着する筈だ
ちなみに昨日は結局みゃーこが戻ってくる事は無かったので、トゥールさんと適当な話をした後で解散した
⋯馬車の中には来ていないっと
多分馬車が動いているからみゃーこも戻ってきているんじゃないかな
⋯なんか今日の馬車、やたら早いし揺れてない?
外も騒がしいし、かといって特に争ってる感じじゃないから盗賊とか魔物に襲われてる訳でも無さそうだし
確認したいけど、揺れがきつくて覗き込んだ瞬間に転げ落ちそうで怖い
暫く待っていると、速度を落としたのか揺れが収まった
⋯けど説明も何もなく馬車は動いている
ん?馬車が止まった
「ごめんね、今ちょっと危険な状況だから後で説明するけど、とにかく馬車の車輪の交換が終わったらまた走り出すから、どこかに掴まってて」
「え、それってどうい「それとみゃーこを頼むよ、じゃまた!」⋯行っちゃった」
そっかー危険な状況かー
⋯いや、後でってそんなに説明に時間かかるか?
盗賊とか魔物が出たならそれで済むだろうに、そんなに説明が面倒だったのか?
あ、みゃーこが筆を取って書いてくれてる⋯っと動き出した
んー⋯これ揺れまくってる中で文字書けるか?
⋯
⋯駄目そうだこれ、何度も書いてはブレまくってイライラしてるよ
別に後で良いから止めるべきか「うにゃー!!」なぁ!?
「だぁもう邪魔くせぇ!使うつもりは無かったがもう限界だ!」
んんん??
今起こった事をちょっと落ち着く為に説明するよ
みゃーこが揺れる馬車の中で危険な状況とやらの説明に何度も書いてはブレてぐちゃぐちゃにしてしまったかと思ったら、突然叫び出して何か光って美人の赤い髪の女性に変身してた
「この姿にゃあんまなりたくねーから黙って聞いてくれ」
「危険の正体は帝国が原因で出現した無龍、龍とは言っても生物じゃなくバカデカい龍の形をした知能の無い霧の塊みたいな奴で、生き物が触れるとその触れた部分が消える天災だ」
「対処方法は逃げるだけ、今回は無龍の進む方向が違うから街に向かってる。見かけた場合は誰かが先に街に向かい報告する義務があり、トゥールの野郎がその為に向かったから説明は出来なかった」
「出会ったら物を捨てて全力逃走、生き物じゃなけりゃ消えねぇから通過したら回収は出来る」
「はい以上これで終わりじゃ俺は「あ、1つだけ」あ?」
「その巫女姿、非常に美しいです!」
「うっせぇばーか!二度と言うなばーか!」
シエルちゃんはみゃーこが元男だった事に気が付いていません
ついでに頭痛のせいで元々人間だったのは考えられても、性別の事までは頭が回らない模様




